7月3日から新紙幣の発行にあわせて、券売機や自動販売機の切り替えが始まっています。
新紙幣の発行にともなって、古い紙幣は使えなくなるのでしょうか。
この記事では、新紙幣の発行によって、従来の紙幣にどのような影響が出るのか解説します。
7月3日から新紙幣発行!古い紙幣は使えるの?どのような影響があるか解説
【記事執筆】FP川辺 拓也
3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。
そもそも古い紙幣も使える?
新紙幣が発行されたあとも、古い紙幣はそのまま使えます。
日本銀行は、現在発行されている紙幣や貨幣を含む、22種類の紙幣や貨幣が有効に使えると発表しています。
22種類の紙幣や貨幣の中には、現在発行されていないものも含まれています。
新紙幣が発行されると「従来の紙幣は使えない」といった詐欺行為が行われる可能性があります。
従来の紙幣も使用することができるので、誤った情報にだまされないように気をつけましょう。
旧紙幣は新紙幣に交換できる?
新紙幣への交換は、どこの銀行でもできるわけではありません。
日本銀行の本店や支店でのみ交換に対応しています。
交換手数料は無料で、破れていたり、汚れていたりしても交換可能です。
ただし、上記の通り、新紙幣発行後も従来の紙幣は使用することができます。
そのため、日本銀行では、破損や汚れによって使用することができない場合以外、新紙幣への単純な交換は行わないと発表しています。
券売機や自販機は現金が使えなくなる場合も
紙幣や貨幣が新しく発行された際、よくあるトラブルが「自動販売機や券売機で使えない」ケースです。
発行されて間もないタイミングでは、機械が新紙幣に対応していない可能性があります。
一方、新しい紙幣や貨幣に対応している機械では、古い紙幣や貨幣が使えないものもあります。
新紙幣に対応するシステムの改修時期が異なるので、券売機や自動販売機では、新紙幣か旧紙幣のどちらかしか使えない場面が出てくるでしょう。
また、新紙幣の発行によって「キャッシュレス決済のみ」の券売機や自動販売機が増えるかもしれません。
現金を取り扱わない券売機にする背景としては、以下の理由が影響しています。
- 設置費用が安いため
- 集計作業の負担を減らすため
- インバウンド消費に対応するため
現金で買い物をする機会の減少にともなって、今後はキャッシュレス決済専用の券売機や自動販売機が増えるかもしれません。