これから住宅ローンを組む予定の人にとって、一番気がかりなことは費用についてでしょう。
住宅購入にかかる費用は、購入する予定の物件価格だけではありません。
そのほかに「諸費用」がかかります。
この記事では、住宅購入にかかる諸費用や、節約方法について解説します。
住宅ローンの諸費用は安くできる?見落としがちな5つの節約方法
マネーFix 編集部
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住宅ローンの仕組みの理解度
株式会社エルスタットは、住宅購入を検討している人を対象に「住宅ローンと物件購入」に関する調査を実施しました。
出典:株式会社エルスタットは、「住宅ローンと物件購入に関する調査」
住宅ローンの仕組みをどの程度理解しているかについては、「まあ理解している」(53.2%)が最も多く、「かなり理解している」(29.5%)、「あまり理解していない」(15.4%)、「まったく理解していない」(1.9%)と続きました。
住宅ローンの仕組みをきちんと理解している人は、3割程度です。
諸費用とは?
住宅ローンを実際に組む際には、諸費用がかかります。
諸費用とは、住宅ローンを組む際の手続きにかかる、物件購入価格以外の費用のことです。
諸費用は、購入する物件の条件やローンを組む金融機関によって異なりますが、新築物件の場合には購入価格の約3~5%、中古物件の場合には購入価格の約6~8%が目安になります。
諸費用の種類は、以下の通りです。
ローン手数料
金融機関から融資を受けるための手数料のことです。
事務手数料、融資事務手数料といわれることもあり、金融機関の融資事務手続きに対する手数料です。
ローン保証料
保証会社に保証人となってもらうための費用のことです。
万が一契約者がローンを支払えなくなった場合には、保証会社が金融機関へ代位弁済を行います。
火災保険料、地震保険料
住宅ローンを組む際には、火災保険への加入が必須です。
購入する住宅がマンションか戸建てかによって保険料は異なります。
地震保険の加入は任意です。
地震保険料を支払う場合は、地域や構造によって保険料は異なります。
団体信用生命保険料
団体信用生命保険に加入することで、契約者が死亡・高度障害の場合に、住宅ローンの返済が不要になります。
金融機関のほとんどが団体信用生命保険への加入を融資の条件としています。
保険料は住宅ローンの金利に含まれている場合が多いです。
印紙税
印紙税とは、契約などの取引で作成する書類に対してかかる税金です。
住宅ローンの契約書にも収入印紙を貼付しなければならないため、印紙税がかかります。
登記費用
住宅の購入をした場合には、土地や建物の所有者情報を登記簿に記載する手続きが必要です。
登記に際しては、登記にかかる税金と、手続きを依頼する司法書士への報酬が、費用として発生します。
諸費用の節約方法5選
住宅ローンの諸費用は工夫次第で節約することができます。
住宅ローンの借入は高額になるため、少しでも諸費用を減らす工夫をすることがおすすめです。
諸費用の節約方法は、以下の通りです。
自己資金を用意する
自己資金(頭金)を多めに用意すれば、住宅ローンの借入金額を抑えられます。
住宅ローンの借入金額が小さくなると、「ローン手数料」や「ローン保証料」などの諸費用も安くなります。
電子契約をする
インターネット上で住宅ローンの電子契約が可能な金融機関が増加しています。
電子契約の場合、印紙税が不要なので、少しでも諸費用を節約したい人にはおすすめです。
ローン保証料がかからない金融機関でローンを組む
金融機関によっては、ローン保証料を無料としている場合があります。
ただし、保証料がない分、住宅ローン審査が厳しい傾向があります。
融資にかかるローン手数料も高めに設定しているため、注意が必要です。
ネット銀行でローンを組む
ネット銀行は、住宅ローンの手数料が比較的安い傾向があります。
また、金利も低めに設定されていることが多いため、諸費用だけでなく、毎月の支払い額も節約できる可能性があります。
火災保険の補償内容を精査する
家の立地や構造によってリスクが異なるため、火災保険の補償内容を精査することも節約になります。
最低限必要な補償を検討し、不要なものを外すことで保険料を安くできます。
しかし、必要以上に補償を減らしてしまうと、万が一の際に困る可能性もあるので注意しましょう。
また、住宅ローンを組む金融機関から、提携先の火災保険を勧められるケースがありますが、保険会社は自分で選ぶことができます。
火災保険は商品の種類や補償内容によっては保険料が割安なケースもあるので、内容を比較し加入することが大切です。
火災保険を比較検討したい場合、保険のプロが最適なプランを提案してくれる「保険スクエアbang!」などの比較サイトを利用するのがおすすめです。
- 株式会社エルスタットは、「住宅ローンと物件購入に関する調査」