今年の3月にマイナス金利が解除されました。
マイナス金利の解除は、住宅ローンの金利にも影響を与えます。
5月から、住信SBIネット銀行では短期プライムレートを0.1%引き上げ、イオン銀行では変動型の基準金利が0.1%引き上げられています。
この記事では、5月の住宅ローン金利の動向について解説します。
ついに住宅ローン変動金利が上昇。5月の住宅ローン金利。大手銀行とネット銀行の動向
マネーFix 編集部
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大手銀行の金利動向(5月)
大手銀行の5月の住宅ローン金利動向を見てみましょう。
固定金利
大手銀行5行は、5月の住宅ローン金利について、代表的な固定期間10年の基準金利を引き上げる発表しました。
10年固定の最優遇金利は、以下の通りです。
- 三菱UFJ銀行:1.06%(0.08%引き上げ)
- 三井住友銀行:1.70%(0.31%引き上げ)
- 三井住友信託銀行:1.345%(0.12%引き上げ)
- みずほ銀行:1.50%(0.10%引き上げ)
- りそな銀行:1.78%(0.14%引き上げ)
日銀が年内にも、追加の利上げを行うとの見方が強まっており、参考指標となる長期金利が上昇していることが影響しています。
変動金利
変動金利については、5行とも据え置きとなりました。
変動型の最優遇金利は、以下の通りです。
- 三菱UFJ銀行:0.345%
- 三井住友銀行:0.475%
- 三井住友信託銀行:0.330%
- みずほ銀行:0.375%
- りそな銀行:0.340%
変動型の基準金利は、短期プライムレート(短プラ、企業向け最優遇貸出金利)に連動しており、短プラに1%程度上乗せされます。
金融機関は借主の信用度に応じて、基準金利から引き下げを行い、適用する金利を決めています。
今後、日銀が追加利上げを行った場合、変動金利も引き上げられる可能性があるでしょう。
ネット銀行の金利動向
ネット銀行の住宅ローン金利は大手銀行に比べて低いこともあり、住宅ローンを組む際に人気になっています。
ネット銀行の5月の住宅ローン金利動向を見てみましょう。
固定金利
固定金利の5月の動向は、上昇傾向にあります。
主なネット銀行の10年固定の金利は、4月から5月にかけて以下の通り引き上げられています。
- 住信SBIネット銀行:0.125%引き上げ
- 楽天銀行:0.020%引き上げ
- auじぶん銀行:0.060%引き上げ
- PayPay銀行:0.070%引き上げ
- ソニー銀行:0.050%引き上げ
アメリカの金利上昇の影響から長期金利(10年国債利回り)が上昇し、結果として固定金利も全体的に上昇しました。
変動金利
ネット銀行では、変動金利を引き上げる銀行も出てきています。
- 住信SBIネット銀行:短期プレイレート1.775%(0.1%引き上げ)
- イオン銀行:基準金利2.47%(0.1%引き上げ)
- 楽天銀行:基準金利0.663%(0.08%引き上げ)
そのほかのネット銀行では、変動金利の引き上げはしていません。
住信SBIネット銀行は5月1日から短プラを0.1%引き上げました。
短プラの0.1%引き上げは、現在返済中の人にとって0.1%金利負担が増えるということです。
住信SBIネット銀行の変動金利の基準金利を見直しは4月1日と10月1日です。
そのため、短プラの引き上げに連動して、10月1日に基準金利が引き上げられる可能性があります。
この場合、2025年1月の返済分から影響が出ます。
イオン銀行や楽天銀行は、基準金利を引き上げているため、7月の住宅ローン返済分から金利上昇が反映されます。