住信SBIネット銀行が、5月から短期プライムレートを0.1%引き上げることを発表しました。
短期プライムレートの引き上げは、マイナス金利政策解除後、初となります。
短期プライムレートが上昇すると、住宅ローンの変動金利が上昇する可能性があります。
住宅ローンの金利が上昇した場合、返済額がどの程度増加するのか気になっている人もいるでしょう。
この記事では、借入ケースごとに住宅ローンの返済シミュレーションを紹介します。
住宅ローン金利が上昇したらどうなる?金利タイプ別に返済総額をシミュレーションしてみた
マネーFix 編集部
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マイナス金利解除後の住宅ローン金利
マイナス金利が解除されたことにより、住宅ローンの借入金利が上昇する可能性があります。
マイナス金利解除の影響を受ける可能性があるのは、次のローンを組んでいる人です。
- 変動型の金利で住宅ローンを組んでいる
- 固定期間選択型の金利で住宅ローンを組んでいる
- 今後住宅ローンを組む予定の人
変動型の金利で住宅ローンを組んでいる場合、金利が上昇すると、返済額が増える可能性があります。
また、固定期間選択型で住宅ローンを組んでいる場合は、固定期間終了後の金利が上昇していれば、その分返済額が増えることになります。
みずほリサーチ&テクノロジーズの金利予想リポートによると、2026年度には固定金利は4.8%、変動金利は4.0%になると予想しています。
実際に、2023年からは住宅ローンの固定金利が上昇傾向にありました。
今後住宅ローンを組む予定の人は、金利の上昇を視野に入れて検討する必要があるでしょう。
ケース別にシミュレーション
これから住宅ローンを組む予定の人の中には、変動金利か固定金利かどちらを選択すべきか悩んでいる人もいるでしょう。
ここでは、以下の条件を前提としてケース別にシミュレーションを紹介します。
- 借入金額:3000万円
- 借入期間:30年
- 返済方法:元利均等
- 5年ルール・125%は適用しない
全期間固定で借りる
全期間固定で、固定金利1.8%で借入した場合は以下の通りです。
毎月返済額:10万7909円
返済総額:3884万7253円
変動金利で借りる
変動金利0.3%(2024年度)で借入をし、2年後に金利が4.0%(2026年度)まで上昇した場合のシミュレーションをしてみましょう。(※4.0%からは増えない想定)
毎月返済額:8万7149円(当初2年間)、13万9070円(3年目以降)
返済総額:4881万8796円
次に変動金利0.3%(2024年度)で借入をし、4.3%まで、5年ごとに1%ずつ金利が上昇する場合のシミュレーションをしてみましょう。(※4.3%からは増えない想定)
毎月返済額
- 当初5年:8万7149円(0.3%)
- 6~10年:9万8376円(1.3%)
- 11~15年:10万8104円(2.3%)
- 16~20年:11万5946円(3.3%)
- 21年~:12万1539円(4.3%)
返済総額:3915万9256円
ケース別にシミュレーションをした結果、全期間固定金利でローンを組むと、返済総額が一番少なくなりました。
今後の住宅ローン金利を正確に予想するのは難しいです。
住宅購入を検討している人は、金利変動を視野に入れたうえで、綿密なシミュレーションをしておくことをおすすめします。
不安な人は、ファイナンシャルプランナー(FP)などの専門家に相談しましょう。