ふるさと納税で被災地支援をする場合、「代理寄付」という制度があります。
代理寄付とは、被災した自治体の代わりに、ほかの自治体がふるさと納税を通じた寄付を受け付けてくれる制度です。
株式会社さとふるが実施した「ふるさと納税の利用実態に関するアンケート調査」によると、「代理寄付」の仕組みを知っている人は3割以下でした。
この記事では、ふるさと納税の代理寄付について解説します。
ふるさと納税で被災地支援ができる。意外と知らない、被災地の負担を軽減する「代理寄付」とは
マネーFix 編集部
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ふるさと納税の代理寄付を知っているのは約30%の人のみ
株式会社さとふるが、8,713名を対象に「ふるさと納税の利用実態に関するアンケート調査」を実施しました。
出典:株式会社さとふる 「ふるさと納税の利用実態に関するアンケート調査」(以下同)
ふるさと納税を活用して被災地の支援ができることを知っているかについては、「はい」が81.9%、「いいえ」が18.1%となりました。
ふるさと納税による被災地支援は、広く知られていることがわかります。
ふるさと納税で災害支援の寄付をしたことがある人の理由については、「現地へ行かなくても、離れた場所から支援が可能だから」(72.0%)が最も多く、「簡単に寄付できるから」(54.0%)、「被災地の手数料負担がなく、全額が被災地に届くから」(40.7%)と続きました。
利便性の高さを理由に、ふるさと納税での被災地支援をしている人が多いことが伺えます。
一方で、災害支援寄付において「代理寄付」の仕組みを知っているかについては、「はい」が29.9%、「いいえ」が70.1%となりました。
代理寄付の仕組みとは
代理寄付とは、被災した自治体を「代理」して、ほかの自治体がふるさと納税を通じた寄付を受け付ける制度です。
代理寄付は、被災した自治体が寄付金の事務処理にかかる負担を軽減し、復興に力を入れられるようにすることを目的としています。
代理寄付を受け付けている自治体へふるさと納税を行うと、寄付金がそのまま被災した自治体へ送付されます。
ふるさと納税サイト「さとふる」で、代理寄付を実施している自治体の例は以下の通りです。
- 北海道石狩市
- 埼玉県川越市
- 新潟県糸魚川市
- 石川県金沢市
- 愛知県東浦町
- 兵庫県養父市
- 愛媛県今治市
- 宮崎県小林市
代理寄付をすると、代理自治体が寄付先の自治体としてカウントされます。
例えば、「自治体Aにふるさと納税」「自治体Bの代理自治体Aに代理寄付」の2つを実施した場合、寄付先の自治体としてカウントされるのは自治体Aのみです。
ワンストップ特例制度を利用する場合、納税先の自治体が5つ以内という条件があります。
代理寄付をする場合は、上記のカウントルールを理解しておきましょう。
- 株式会社さとふる 「ふるさと納税の利用実態に関するアンケート調査」