こども家庭庁が、少子化対策の財源を確保するために徴収する「子ども・子育て支援金」の負担額を、年収別に発表しました。
2026年度から徴収が始まりますが、2028年度まで段階的に負担額が増加します。
この記事では、年収別に見る「子ども・子育て支援金」の負担額について解説します。
【年収別】子ども・子育て支援金の徴収額。年収600万円では月1,000円の負担。年収400万円だと?
【記事執筆】FP川辺 拓也
3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。
年収別の徴収額
政府は、会社員や公務員など「被用者保険」に加入している人の負担額を試算し、公表しました。
2026年度から2028年度までの負担額をそれぞれ確認しましょう。
2026年度の負担額
2026年度の負担額は、以下の通りです。
- 200万円:月額約200円
- 400万円:月額約400円
- 600万円:月額約600円
- 800万円:月額約800円
- 1000万円:月額約1,000円
年収1000万円の場合、月額で1,000円が徴収される見通しです。
2026年度の試算結果を見ると、年収のおよそ0.1%を負担する想定です。
2027年度の負担額
2027年度の負担額は、以下の通りです。
- 200万円:月額約250円
- 400万円:月額約550円
- 600万円:月額約800円
- 800万円:月額約1,050円
- 1000万円:月額約1,350円
2027年度は、年収800万円を超えると月額1,000円を超えて徴収されます。
負担額は2026年度と比べて、50円から350円の負担増となる見通しです。
2028年度の負担額
2028年度の負担額は、以下の通りです。
- 200万円:月額約350円
- 400万円:月額約650円
- 600万円:月額約1,000円
- 800万円:月額約1,350円
- 1000万円:月額約1,650円
2028年度は、年収600万円以上で月額1,000円以上になる見通しです。
負担額は2026年度と比べて、150円から650円の負担増となります。
年収によっては、年間1万円以上の負担が必要になります。
加入する医療保険で負担額はどうなる?
「子ども・子育て支援金」は、加入している医療保険によっても、負担額が異なります。
政府の試算によると、健康保険ごとの負担額は下図の通りです。
健康保険ごとに見ると、「公務員」の負担が最も多いことがわかります。
「国民健康保険」や「後期高齢者医療制度」の人は、比較的負担額は少ないようです。
また、所得が低い人については、支援金の負担を軽減する措置を設ける予定です。
ただし、軽減措置の具体的な内容は明らかになっていません。
「子ども・子育て支援金」は、少子化対策に使われる見通しです。
具体的には「児童手当の拡充」「育児休業給付金の拡充」「大学授業料の無償化」などの財源に充てられます。
詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。