株式会社GO TO MARKETの調査によると、新NISAを利用している人は約4割ということがわかりました。
新NISAの利用するにあたって、向き不向きなどはあるのでしょうか。
この記事では、新NISA制度の利用状況に関する実態と、新NISAを利用するのに向いている人と向いていない人の特徴について解説します。
新NISAの認知度は約80%だが、まだ利用していない人も多数。NISAをやらない方がよいのはどんな人?
マネーFix 編集部
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新NISAの利用状況に関する実態
株式会社GO TO MARKETは、20歳以上60歳未満の人を対象に、「新NISA制度の認知や利用経験に関するアンケート」を実施しました。
出典:株式会社GO TO MARKET「新NISA制度の認知や利用経験に関するアンケート」(以下同)
新NISAの認知については、「新NISA制度について、聞いたことがあるが、概要は説明できない」(47.4%)が最も多く、「新NISA制度について、聞いたことがあり概要説明もできる」(29.7%)、「新NISA制度について、聞いたことはない」(13.1%)と続きました。
約8割の人が「新NISAについて聞いたことがある」と回答しており、新NISAは一定程度認知されていることが伺えます。
では実際どれくらいの人が新NISAを利用しているのでしょうか。
新NISAの利用状況については、「2023年以降から旧NISA制度を利用している」(32.2%)が最も多く、「NISA制度の利用経験はないが、新NISA制度の今後の利用を検討している」(25.0%)、「NISA制度の利用経験はなく、新NISA制度の今後の利用も検討していない」(16.9%)と続きました。
旧NISAから利用している人も含めて、現在NISAを利用している人は41.9%、利用していない人は53.0%という結果でした。
また、利用している人と、今後の利用を検討している人を合わせると66.9%で、今後利用者は増加していくことが予想されます。
投資に関する税金が非課税になる制度として注目を集めるNISAですが、NISAには「向いている」「向いていない」があるのでしょうか。
NISAに向いている人
NISAに向いている人の特徴は下記の通りです。
- 老後に備えて資産運用したい人
- 余剰資金に余裕がある人
- いざというときに引き出したい人
老後に備えて資産運用したい人
NISAは、長期的に非課税で資産運用ができる制度です。
そのため、老後に向けて着実に資産を育てていきたい人に向いています。
「つみたて投資枠」で投資信託に長期・積立投資をすることで、リスクを抑えながら着実に資産を増やせる可能性があります。
余剰資金に余裕がある人
余剰資金があり、それを有効活用したいと考えている人もNISAの利用に向いています。
NISAでは年間360万円まで、非課税で投資が可能です(成長投資枠:240万円、つみたて投資枠:120万円)。
その範囲内であれば投資による利益に対して税金が課されません。
資金に余裕がある人は、年間の非課税投資枠いっぱいまで投資をするのもよいでしょう。
いざというときに引き出したい人
NISAで投資した資金は、必要に応じて引き出すことができます。
引き出し時に課税されることはありません。
そのため、もしものときに備えて引き出しできる状態が望ましい人に適しています。
同じく非課税で投資ができる制度としてiDeCoがありますが、iDeCoは60歳になるまで資金を引き出すことができません。
どちらにするか迷っている人は、引き出しが必要かどうかをよく検討しましょう。
NISAに向いていない人
NISAに向いていない人の特徴は下記の通りです。
- 元本割れするリスクを負いたくない人
- 資産運用する必要性が低い人
- 生活資金に余裕がない人
元本割れするリスクを負いたくない人
NISAで購入するのは投資商品です。そのため、元本割れのリスクを伴います。
投資に伴うリスクを受け入れられず元金の保全を第一に考える人は、NISAの利用に向いていないといえます。
元本割れのリスクを負いたくない場合は、定期預金や保険商品などの選択肢を検討するとよいでしょう。
資産運用する必要性が低い人
NISAは主に中長期的な資産形成を目的とした制度です。
すでに十分な資産を持っており、さらなる資産運用の必要性が低い人はNISAで資産運用する必要性が低い可能性があります。
NISAの利用はリスクも伴うので、現在の資産水準に満足しており、将来的な資産形成の必要がない人には向いていないと考えられます。
生活資金に余裕がない人
余剰資金に余裕がなく、生活がぎりぎりの状況の場合、NISAへの投資は避けるべきです。
投資は常にリスクを伴うため、生活に支障をきたす可能性があります。
生活資金に十分な余裕がない人は、NISAではなく生活の安定を最優先するべきでしょう。
余剰資金が生まれた際に、NISAの利用を検討するのが賢明です。
- 株式会社GO TO MARKET「新NISA制度の認知や利用経験に関するアンケート」