2024年1月から新NISAがスタートし、投資への注目が高まっています。
投資を始めようとすると、「インデックスファンド」や「ETF」という言葉を目にする機会も多いのではないでしょうか。
インデックスファンドやETFはどちらも「投資信託」ですが、どのように違うのでしょうか。
この記事では、インデックスファンドとETFについて解説します。
インデックスファンドとETFの違いとは?「将来の資産形成」に向いているのはどっち?
マネーFix 編集部
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インデックスファンドとETFの違い
インデックスファンドもETFもどちらも投資信託ですが、以下の点に違いがあります。
- 上場しているかどうか
- 取引方法
- 分配金の扱い
- 運用コスト
- NISAでの取り扱い
上場しているかどうか
インデックスファンドは上場していませんが、ETFは上場しています。
上場している場合は、証券取引所を通じて取引を行います。
取引方法
インデックスファンドの場合、市場でリアルタイムの取引が行われているわけではないので、買いたいときにすぐ買うことはできません。
特に、海外の金融商品に投資するインデックスファンドの場合、購入申込をした日から2営業日目の朝に提示された基準価額での購入になります。
ETFは上場投資信託のため、株式と同様、証券会社を通じて証券取引所に買付や売却の注文を出します。
注文方法は、指値注文と成行注文のどちらでも出すことができます。
分配金の扱い
インデックスファンドは、分配金を自動で再投資できます。
一方、ETFには分配金を自動で再投資する仕組みがなく、必ず分配金が支払われます。
運用コスト
投資信託は運用するうえでコストが発生します。
そのうちの1つが「信託報酬」です。
インデックスファンドの信託報酬は0.1~0.5%程度が一般的です。
一方、ETFはインデックスファンドより信託報酬が低いものが多く、例えば米国ETFなら0.03%と非常に低いものもあります。
もう1つのコストとして税金があります。
ETFの場合、二重課税に注意する必要があります。
国内ETFの場合は、日本で支払う税金分だけが課税されるように、ETFの内部で税金が自動調整されます。
一方、海外ETFの場合、支払われる分配金は海外で課税され、日本でも税金が引かれる「二重課税」になります。
二重課税で払いすぎた税金を取り戻すには、確定申告をして、「外国税額控除」を申請する必要があります。
NISAでの運用方法
インデックスファンドもETFも、NISAで投資ができます。
ただし、つみたて投資枠で投資できるのはインデックスファンドのみです。
ETFに投資するには、成長投資枠を利用する必要があります。
「将来のための資産形成」に向いているのは?
結論から述べると、「将来のための資産形成」に向いているのは「インデックスファンド」です。
「将来のための資産形成」が目的であれば、なるべくリスクを抑え、堅実な投資をするのがよいでしょう。
そのためには、NISAの「つみたて投資枠」を利用するのがおすすめです。
NISAのつみたて投資枠がおすすめの理由は、以下の通りです。
- 非課税で運用できる
- 金融庁が「長期の資産形成にふさわしい」と認めた商品に限定されている
- 毎月自動的に商品の購入ができる
そもそもNISAのつみたて投資枠は、「個人の長期的な資産形成」を目的として設計されています。
したがって、「将来のための資産形成」をするには、NISAのつみたて投資枠で購入ができる、「インデックスファンド」が向いていると言えます。
ETFはやめた方が良い?
「将来のための資産形成」には、NISAのつみたて投資枠で購入できる「インデックスファンド」をおすすめしました。
一方、ETFは必ず分配金が支払われるため、生活費の足しにできるメリットがあります。
充分な資産があり、分配金で生活費の一部や全部を賄いたい場合は、ETFが向いていると言えるでしょう。
インデックスファンドとETFは、どちらが優れている、どちらが劣っているということはありません。
資産運用の目的によって、どちらかを選択したり、両方を組み合わせるなどしてみるのも良いでしょう。