大阪市は、2024年から保育料の無償化を進め、0~2歳児の子育てを手厚く支援していくと発表しました。
現行制度と比較して、どのように変わるのでしょうか。
この記事では、大阪市が進める「保育の無償化計画」と、ほかの自治体で実施している支援策を比較して解説します。
大阪市が2024年から0~2歳児の保育無償化へ。2026年には完全無償化を目指す
【記事執筆】FP川辺 拓也
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現行制度と大阪市の無償化案を比較
保育料の無償化について、現行制度と新たに発表された支援策を比べてみましょう。
現行制度
現行制度では、全国一律で、3~5歳の保育料(保育園・幼稚園・認定こども園など)は無償となっています。
0~2歳の子どもを保育園に通わせる場合、原則保育料がかかります。
ただし、通園する子どもの人数や所得によっては、0~2歳でも保育料が半額または無償となります。
- 住民税非課税世帯:第一子も無償
- 第三子以降:無償(所得制限なし)
- 第二子:保育料が半額(所得制限なし)
(※第一子が小学生になると、第二子が第一子としてカウントされる)
新たな支援策では、どのように変わるのか確認しましょう。
全0~2歳の保育無償化へ
大阪市が新たに表した計画では、これまで半額だった第二子(0~2歳)の保育料が、無償化されます。
実施時期は、2024年9月を予定しています。
また、2026年からは第一子の保育料も無償化にする見通しです。
この支援策が実現すると、2026年から子どもの人数や親の所得に関係なく、保育料が無償になります。
大阪市によると、保育料を完全無償化できるかどうか、以下の条件をもとに判断する予定です。
- 保育を必要とする人が入所できる環境の確保
- 在宅児等が必要なときに利用できるサービスの確保
- 財源の見通しが立つこと
ほかの自治体と比較
大阪市のほかに、保育の無償化が実現している自治体はどこでしょうか。
すでに保育料を完全に無償化している自治体の例として、「備前市(岡山県)」「守口市(大阪府)」「高島市(滋賀県)」「にかほ市(秋田県)」や「都城市(宮崎県)」などが挙げられます。
にかほ市では2022年10月から、都城市では2023年4月から、保育料が無償化されており、0~2歳の保育料を無償化している自治体は増加傾向にあります。
また、「明石市(兵庫県)」や「東京都」などでは、第二子以降の保育料について、無償化しています。
0~2歳児の保育の無償化が全国の自治体に波及するのか、注目が集まります。
なお、幼児教育・保育無償化については、こちらの記事も参考にしてください。