今年から始まった新NISAが注目されていますが、そもそも何のために投資をする必要があり、貯金とどういった点で異なるのでしょうか。
投資の主な目的は「資産を増やすこと」です。
この記事では、投資の目的や、貯金ではダメな理由について解説します。
何のために投資をするのでしょうか?貯金ではだめなのですか?
マネーFix 編集部
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投資を始めたきっかけの4割は「将来のために資産形成をしたかったから」
MoneyFixが実施した「投資に関するアンケート」によると、「投資を始めたきっかけ」は、「将来のために資産形成をしたかったから」(41.3%)が最も多く、「預貯金だけでは不安だったから」(26.1%)、「収入を増やしたかったから」(22.4%)と続きました。
4割以上の人が「資産形成したかったから」と回答していますが、そもそも、「なぜ投資をすると資産形成ができるのかがわからない」という人もいるのではないでしょうか。
ここからは、投資の目的や、貯金ではダメな理由について確認しましょう。
何のために投資をするのか?
物価上昇や税金増などにより、昔と比べて生活にかかる費用は増加しています。
日本銀行は、安定的に2%ずつ物価上昇していくことを目標としており、今後、物価は高くなっていくことが予想されます。
こうした中、将来の生活費の増加に備えるためには、「お金を貯める」だけでなく、「お金を増やす」ことが重要になります。
端的にいえば、「お金を増やす」ことが、投資の目的です。
では、「貯金」ではお金は増やせないのでしょうか。
貯金ではするとダメな理由
「貯金」というと、自宅に現金で貯めている「貯金」や、銀行に預けている「預金」などが挙げられます。
ここでは、銀行に預けている「預金」を例に考えてみましょう。
銀行の預金の場合、金利が低いため「お金を増やす」ことは難しいといえます。
現在の普通預金の平均金利は0.001%です。
0.001%の金利だと、100万円を5年間預けたとしても、利息は50円にしかなりません。
普通預金では「お金を貯める」ことはできても、「お金を増やす」ことはできません。
お金が増えないと、物価の上昇についていけず、お金の価値が低下してしまいます。
仮に20年間、物価が毎年2%ずつ上昇すると、現金のまま置いている100万円の実質的な価値は、20年後におよそ67万円まで目減りします。
インフレ率別・元本100万円の20年後の価値
- インフレ率1%:約82万円
- インフレ率2%:約67万円
- インフレ率3%:約55万円
出典:野村アセットマネジメント「なぜ今、資産運用が必要なの?」
投資と預金のシミュレーション
20年間、毎月5万円を積み立てた場合で、将来作れる資産をシミュレーションしてみましょう。
条件
- 毎月積立額:5万円
- 年利:預金0.001%、投資3%
出典:金融庁「資産運用シミュレーション」
普通預金の場合、20年後の合計額は1200万868円です。
投資の場合、20年後の合計額は1641万5100円です。
投資をするならNISAがよい理由
投資で得た利益に対しては、通常、約20%の税金がかかります。
例えば、100万円の利益があった場合、20万円が税金で引かれ、得られるお金は80万円です。
しかし、NISAを利用すると、投資で得た利益に対して税金がかからなくなります。
新NISAでは総額1800万円まで、非課税で保有できます。
例えば、先ほどのシミュレーションで積み立てた1641万5100円についても、すべて非課税となります。
- 投資に関するアンケート
- 【調査実施会社】株式会社ウェブクルー
- 【調査期間】2023年12月4日(月)~2023年12月10日(日)
- 【調査方法】MoneyFixのLINE公式アカウントでのアンケート
- 【調査人数】816人
- 野村アセットマネジメント「なぜ今、資産運用が必要なの?」
- 金融庁「資産運用シミュレーション」