【健康保険証】2024年12月に廃止が決定。マイナ保険証を持っていない人はどうなる?

執筆者:川辺 拓也

【記事執筆】FP川辺 拓也

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厚生労働省の調査によると、医療機関でのマイナ保険証の利用件数は増加傾向にあります。

マイナンバーカードと健康保険証をひもづけた「マイナ保険証」に一本化するため、政府は従来の健康保険証を2024年12月に廃止することを決定しました。

では、マイナ保険証を持っていない人はどうすればよいのでしょうか。

この記事では、健康保険証の廃止について解説します。

マイナ保険証の利用状況

厚生労働省の調査によると、医療機関での資格確認の状況は下表の通りです。

資格確認の内訳(2023年10月分)

出典:厚生労働省「医療DXの推進、マイナ保険証の利用及び電子処方箋の導入に関する状況について」

マイナンバーカード(マイナ保険証)の利用が約780万件、保険証の利用が約1億6550万件でした。

マイナ保険証の利用件数は上昇傾向にあるものの、利用率は約4.5%にとどまっています。

こうした中、政府は紙の健康保険証の新規発行を、2024年12月2日をもって廃止することを決定しました。

マイナ保険証を持っていない人には「資格確認書」を発行

マイナンバーカードを持っていない人や保険証とひもづけしていない人には、健康保険証の代わりとなる「資格確認書」が発行されます。

申請をしなくても、該当する人には無料で交付される予定です。

会社員や自営業者で、発行元が異なります。

  • 会社員:勤務先の健康保険組合から発行
  • 自営業者やフリーランス:市区町村の国民健康保険から発行
  • 75歳以上:後期高齢者医療広域連合から発行

健康保険組合から発行される資格確認書の有効期限は最長5年間、その他の資格確認書の有効期限は1~2年です。

従来の健康保険証は、猶予期間として最長1年間使用できます。

ただし、転職して加入する保険が変わる場合や、75歳に到達して後期高齢者医療保険に変わる場合、猶予期間が消滅する可能性があります。

「資格確認書」だと医療費が高くなる

マイナ保険証を持っていない場合、窓口の負担が高くなります。

診療報酬の加算

出典:厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用について」をもとに作成

マイナ保険証を利用しないと、医療費に上乗せされる「診療報酬の加算」が増えます。

政府は診療報酬に差をつけて、マイナ保険証の利用促進を図っています。

しかし、トラブルや個人情報の流出を不安視する国民が多く、マイナ保険証の利用率は依然として低いままです。

このままマイナ保険証の利用率が高まらなければ、「資格確認書」が利用できるように制度を維持し続ける必要があるでしょう。

今後、マイナ保険証の利用率がどのように推移するのか、引き続き注目が集まります。

出典
  • 厚生労働省「医療DXの推進、マイナ保険証の利用及び電子処方箋の導入に関する状況について」
  • 厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用について」

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