【12月の住宅ローン金利】銀行によって判断が分かれる。今後の見通しは

執筆者:マネーFix 編集部

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2023年は長期金利の上昇が続く年となりました。

長期金利の上昇は、固定金利型の住宅ローン(フラット35や10年・20年固定など)の金利上昇につながります。

住宅ローンを組んでいる人や、利用を検討している人にとって、住宅ローンの金利上昇は、家計の支出に大きく影響します。

この記事では、直近の住宅ローン金利の推移や、今後の見通しについて解説します。

固定金利の推移

日銀が2023年7月下旬に金融政策の変更を発表したことにより、長期金利の上昇を容認することになりました。

その結果、金融機関の住宅ローンの固定金利上昇に影響を与えてきました。

大手銀行の住宅ローン固定金利(固定10年、最も優遇された場合)の推移は、下表の通りです。

11月までは、3行とも連続で固定金利が上昇しています。

しかし、12月の住宅ローン固定金利は金融機関により判断が分かれました。

三菱UFJ銀行は住宅ローン固定金利を0.08ポイント引き上げましたが、三井住友銀行は0.1ポイント、みずほ銀行は0.15ポイント引き下げました。

金利引き下げの理由は、11月にアメリカの長期金利が低下したことを受けて、日本の長期金利が低下したことが要因だと考えられます。

上記の金融機関以外も、これまでは住宅ローン金利を引き上げる金融機関が多かったですが、12月に入り引き下げる金融機関も出てくるようになりました。

住宅ローンの固定金利上昇は金融機関によって判断が分かれる状況になっています。

今後の見通し

住宅ローン金利は、日本銀行の政策に影響を受けます。

日本銀行の植田総裁は、11月の記者会見で「賃金と物価がバランスよく上昇するため、金融緩和を粘り強く継続する」と発言しました。

金融緩和とは、市場に出回るお金の供給量を増やし、経済を活発化させる政策のことです。

日本銀行はこれまで短期金利をマイナス0.1%、10年の長期金利を0%程度に抑えることを柱とした大規模な金融緩和政策を進めてきました。

これによって、金利を低く抑えて景気の回復を支え、安定的に2%の物価上昇を達成することを目指しています。

固定金利

固定金利の指標となる10年物国債の利回りは、今年7月に日銀が金融政策を修正し、上昇傾向が続いてきました。

日銀が10月31日の政策決定会合で、1%を「上限のメド」に修正し、金利を低く抑えるための国債買い入れの運用を柔軟化させました。

これにより、11月の住宅ローン金利を引き上げる金融機関が相次ぎました。

しかし、12月の住宅ローン金利については、金融機関によって判断が分かれました。

アメリカの長期金利低下の影響を受けて、10年物国債利回りが低下傾向にあるからです。

この傾向が続けば、固定金利も下がっていくと考えられます。

しかし、再度上昇してく可能性もあります。

上昇した場合は、住宅ローンの固定金利上昇につながる可能性があります。

変動金利

変動金利は2016年から続くマイナス金利政策の影響で、低い金利に抑えられてきました。

変動金利は短期プライムレートという指標に連動するため、いまのところ大きな変化はありません。

しかし、賃金上昇を伴う物価上昇が実現されるとマイナス金利解除のきっかけになる可能性があります。

変動金利は低いところだと年0.5%未満になっており、これ以上下がる余地はなくなってきています。

また、11月に日本銀行が地方銀行のトップに行ったヒアリングで、地銀側がマイナス金利政策の見直しを要望していたことがわかりました。

金融機関からのマイナス金利政策撤廃の要望が強まれば、将来的には、変動金利が上昇する可能性は十分考えられます。

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