親族が亡くなると、遺族は葬儀を行ったり、遺留品を整理したりする必要があります。
株式会社林商会の調査によると、親族が亡くなって困ったことのトップ3は「お通夜、葬儀関連」「相続や不動産関連」「遺品整理関連」でした。
事前に準備をしておかないと、予想以上にお金や時間がかかってしまうこともあるようです。
この記事では、親族が亡くなって困ったことの調査をもとに、事前に準備しておいた方がよいことについて解説します。
親族が亡くなって困ったことTOP3は「葬儀」「相続」「遺留品整理」。事前の準備で思わぬ出費やトラブルの回避を
マネーFix 編集部
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予想以上にお金がかかることも
株式会社林商会が、親族が亡くなった際に困ったことがある人200名を対象に、「親族が亡くなって困ったことに関する調査」を実施しました。
出典:株式会社林商会「親族が亡くなって困ったことに関する調査」
親族の死後困ったことについては、「お通夜、葬儀関連」(59票)が最も多く、「相続や不動産関連」(47票)、「遺品整理関連」(44票)と続きました。
手続きの大変さだけでなく、お金に関する理由も挙げられていました。
お通夜、葬儀関連
- 戒名代がすごく高かった。また、葬儀後すぐに大金を支払わなければならず、お金がなかったので困った
相続や不動産関連
- 遺言書が出てきたので、もらえる金額に納得できない兄弟がいて揉めてしまいました
- 亡くなった親族に隠れ借金があった
- 祖父がかつて家族に内緒で負の相続をしていたことが発覚
思いがけない出費や、借金が発覚するなどで、予想以上にお金がかかってしまうこともあるようです。
また、葬儀、相続、遺留品整理のどの段階でも、必要な物(書類)の捜索や手続きが大変だったという声が多数挙げられていました。
故人の財産の整理や相続をスムーズに行うには、事前に家族で話し合う機会を設けることが大切です。
死後のトラブルを防ぐために家族会議で確認すること
生前に葬儀や相続、遺品整理に関する家族会議を行うことで、親族の死後に発生するトラブルを防止できます。
家族会議で確認しておくとよいことは、下記の通りです。
遺言書の形式の確認
生前に遺言書を作成している場合、法的効力がある形式になっているかどうか確認しておきましょう。
効力のない遺言書だと、親族間で遺産分割についての話し合いが必要になります。
親族間での話し合いから、トラブルに発展するというケースは珍しくありません。
葬儀の希望について話し合う
葬儀に対する希望や予算を明確にします。
事前にプランを立てることで、急な事態にも対応しやすくなり、余計な費用の発生を防ぐことができます。
相続資産のリストアップ
資産の全体像を共有し、相続内容を確認します。
先述の調査では、資産をすべて把握するのに時間がかかったという事例もありました。
事前に資産を把握しておくと、相続の手続きがスムーズに進みます。
相続人の確認と連絡先の共有
すべての相続人を特定し、連絡先を交換しておきます。
必要なときに素早く連絡を取り合えるようにすることも、相続トラブルを防止するために大切です。
遺品整理の方針決定
故人の遺品をどのように整理するか、方針を決定しておきます。
分配や処分の基準を明確にすることで、後のトラブルを防ぐことができます。
また、故人が賃貸物件に住んでいた場合、遺品整理が遅くなるほど家賃の支払い期間が長くなる点にも注意しましょう。
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- 株式会社林商会「親族が亡くなって困ったことに関する調査」https://syukatsukawaraban.com/