2022年10月に、子育てを行う男性のために「産後パパ育休制度」という新たな育休制度が設立されてから、約1年が経ちました。
しかし、株式会社ワークポートの調査によると、半数以上の男性ビジネスパーソンは産後パパ育休制度の意味を知らないことがわかりました。
この記事では、産後パパ育休制度を含む、3つの育休制度について解説します。
産後パパ育休制度って何?知らなきゃヤバい3つの育休制度。9割の男性が「パパも育休をとるべき」と考えているが、取得者は1割に満たない
マネーFix 編集部
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半数以上が産後パパ育休制度について知らない
株式会社ワークポートが、20〜40代の男性ビジネスパーソン270人を対象に、「男性の育休に対する意識調査」を実施しました。
出典:株式会社ワークポート「男性の育休に対する意識調査」(以下同)
産後パパ育休制度を知っているかについては、「言葉も意味も知っている」(47.0%)が最も多く、「意味は知らないが見聞きした」(28.5%)、「全く知らない」(24.4%)と続きました。
育休を取ったことがあるかについては、「ない」(88.9%)が最も多く、「ある」(9.6%)、「これから取る予定」(1.5%)と続きました。
男性も積極的に育休を取るべきだと思うかについては、「かなりそう思う」(59.3%)が最も多く、「ややそう思う」(31.1%)、「あまりそう思わない」(7.0%)と続きました。
「産後パパ育休制度」については、半数以上が意味を知らないことがわかりました。
また、実際に育休を取得する男性ビジネスパーソンは、1割にも満たないこともわかりました。
育休を取る人は少ないものの、約9割は「男性も積極的に育休を取るべき」と考えているようです。
国が定める3つの育休制度
ここでは、国が定める以下の3つの制度について、概要を解説します。
- 育児休業(育休)
- 産後パパ育休制度
- パパ・ママ育休プラス
育児休業(育休)
育児休業(育休)は、原則として子どもが満1歳の誕生日を迎える前日まで休業できる制度です。
休業中は一定の要件を満たすと、育児休業給付金が支給されます。
産後パパ育休制度
産後パパ育休制度は、出生後8週間以内であれば、育児休業(育休)とは別に最大4週間の育休を取得できる制度です。
育休は2回まで分割して取得できます。
労使協定を締結していれば休業中に就業することも可能なので、仕事への支障を減らしながら育児のために休暇を取ることができます。
原則として、休業の2週間前までに会社に申し込む必要があります。
パパ・ママ育休プラス
パパ・ママ育休プラスは、夫婦ともに育休を取得すると、育児休業の期間を、子どもが1歳2ヵ月になるまで延長できる制度です。
またパパ・ママ育休プラスでは、夫婦で2回に分割して休暇を取得することもできます。
したがって夫婦入れ替わりで育休を取得することで、育児の負担を減らしつつ職場への復帰の準備もできるようになります。
- 株式会社ワークポート「男性の育休に対する意識調査」