株式会社SheepDogの調査によると、20〜39歳でパート・アルバイトをしている人の約4割が「治験バイトをしたことがないものの、興味はある」と回答していることがわかりました。
また、治験バイトの経験者は20代の人が多く、30代の1.4倍にのぼることがわかりました。
若い世代が興味を示す治験バイトですが、どのくらいの報酬が得られるのでしょうか。
この記事では、治験に対する若い世代の興味・関心に関する実態と、治験バイトの謝礼金の相場について解説します。
日給1万円以上。20~30代の4割が治験バイトに興味。若い世代ほど経験者の割合が多い傾向
マネーFix 編集部
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治験バイトとは
治験バイトとは、新薬の効果や安全性を確かめる臨床試験に参加し、謝礼金をもらうことです。
「治験バイト」ともいわれる通り、アルバイトと捉えられることもありますが、治験は労働ではないため、「治験モニター」や「治験ボランティア」という表現が適しています。
治験に参加するためには、健康状態や年齢、BMIなどの基準を満たす必要があります。
また、アルバイトとは異なり、医療機関と雇用契約を結ぶわけではありません。
治験は、臨床試験の内容によって参加できる人が異なります。
治験の一例
- 高血圧の人を対象にした通院型の試験
- 婦人科疾患が気になる人を対象にした健康診断
- 非喫煙者の人を対象にした入院型の試験
治験バイトの興味・経験に関する実態
株式会社SheepDogは、20〜39歳の300人を対象に「治験バイトに関するアンケート」を実施しました。
出典:株式会社SheepDog「治験バイトに関するアンケート」(以下同)
治験バイトへの興味については、「興味がない」(50.83%)が最も多く、「興味はあるが、したことはない」(37.5%)、「過去にしたことがある」(7.5%)と続きました。
約半数の人が、治験について「過去に経験がある」「興味をもっている」ということがわかります。
治験バイト経験を年代別に見ると、20代は13.33%、30代は10%が「治験バイトをしたことがある」と回答しています。
30代よりも20代の方が多く、若い世代の方が治験に関しての関心が高いことが伺えます。
験の謝礼金の相場
治験には、「通院タイプ」と「宿泊タイプ」の2種類あります。
各治験の謝礼金の相場は下記の通りです。
- 通院タイプ(1回あたり):7,000~1万円
- 宿泊タイプ(1泊あたり):1万~3万円
宿泊タイプは拘束時間が長くて行動制限もあるため、通院タイプに比べて高い報酬が設定されています。
例えば、福岡・佐賀・山口県在住の20~35歳を対象にした治験では、通院3回で、謝礼金が3万8000円でした。
なお、治験には「4ヵ月ルール」というきまりがあり、治験を受けた日から4ヵ月の間は次の治験を受けることができません。
税金は発生するのか
治験によって受け取った謝礼金は、雑所得に該当します。
雑所得が年間20万円を超えると課税対象になるので、治験バイトによる謝礼金の金額次第では税金が発生します。
治験の謝礼金と雑所得にあたるほかの費用の合計が20万円以上になる場合は、確定申告をする必要があります。
確定申告が必要なケースについては、こちらの記事「副業収入は確定申告が必要」を参考にしてください。
- 株式会社SheepDog「治験バイトに関するアンケート」https://sheepdog.co.jp/press/clinical-trial-part-time-job-20-30/