日本生命は、2023年10月1日からiDeCoの運営管理手数料を無料とすることを発表しました。
岸田政権が掲げる「貯蓄から投資へ」の流れを後押しする考えです。
iDeCoは掛金が全額所得控除されるなど税制上の優遇があるため、老後のための資産形成方法として多くの人に利用されています。
iDeCoの利用にあたっては、いくつかの手数料が必要ですが、日本生命による運営管理手数料の無料化は、生命保険業界としては初めての試みです。
この記事では、iDeCoの運用にかかる手数料の種類や、日本生命以外で運営管理手数料が無料の会社を紹介します。
【業界初】日本生命がiDeCo運営管理手数料を無料に。トータル10万円以上お得に利用できる
マネーFix 編集部
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iDeCoの運用で必要となる手数料とは
iDeCoの運用では、大きく以下の3つの手数料が必要になります。
- 口座加入時の事務手数料
- 専用口座を運用するための口座管理手数料
- 給付金の受け取りまたは掛金の還付にかかる事務手数料
また口座管理手数料には以下の3種類があります。
- 事務手数料:掛金を納付する際に国民年金基金連合会に支払う手数料
- 資産管理手数料:掛金を納付する際に信託銀行に支払う手数料
- 運営管理手数料:加入した運営管理機関に支払う手数料
これらのうち、日本生命で無料になるのは運営管理手数料です。
運営管理手数料は会社によって異なりますが、一般的に無料~数百円の間で設定されています。
日本生命は、運営管理手数料を毎月319円に設定していましたが、これが無料となります。
資産額や期間の制限などもありません。
なお、事務手数料は年間1,260円、資産管理手数料は年間792円で、会社に関係なく一律の金額です。
手数料も加味して加入先を選ぶとお得に資産形成ができる
日本生命の運営管理手数料の無料化は生命保険業界としては初ですが、証券会社では運営管理手数料を無料にしているところもあります。
- SBI証券
- りそな銀行
- 松井証券
- 楽天証券
- マネックス証券
- auカブコム証券
口座管理手数料は月に数百円といえども、数十年間運用する場合、10万円以上の金額になることもあります。
今回、日本生命では毎月319円の手数料が無料になるので、30年間運用する場合、11万4840円分の手数料負担がなくなることになります。
iDeCoでの長期運用を検討している人は、手数料も考慮して加入先を選ぶことでよりお得に資産形成ができます。
運営管理手数料の無料を導入している会社は複数ありますが、取り扱われている金融商品数や実績などを総合的に評価するようにしましょう。
なお、iDeCoにおすすめの証券会社や銘柄の選び方については、こちらの記事「iDeCoを始めるならどこがいい?」も参考にしてください。