国家公務員の給与とボーナスが10万円以上引き上げか。2025年度から週休3日制も導入へ

執筆者:川辺 拓也

【記事執筆】FP川辺 拓也

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長時間労働や時間外勤務などの問題が課題となっている公務員ですが、待遇面の改善に取り掛かりました。

人事院は内閣と国会に対し、国家公務員の待遇改善を図るべく「初任給の引き上げ」「月給とボーナスの引き上げ」「週休3日制の導入」を勧告しました。

この記事では、人事院が勧告した3つの待遇面の改善内容について解説します。

国家公務員の給与改善

人事院は、今年度の国家公務員の給与について「初任給」「月給とボーナス」の引き上げを勧告しました。

初任給の引き上げ

人事院は、大卒と高卒の初任給を1万円以上引き上げることを勧告しました。

大卒と高卒の国家公務員の初任給が1万円を超えて引き上げられた場合、1990年以来となります。

背景にあるのは、国家公務員を志望する学生の減少です。

2023年度における国家公務員採用試験の申込者数は、いずれの職種でも2022年度と比べ減少しました。

出典:人事院「2023年度国家公務員採用総合職試験の申込状況について」「2023年度国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)及び専門職試験(大卒程度試験)の申込状況 」より作成

2022年度はコロナ禍で民間企業の採用が進まず志望者が増えましたが、民間の採用活動が回復すると、再び減少しました。

月給とボーナスの引き上げ

初任給だけでなく、月給とボーナスの引き上げも勧告しています。

民間企業の給与水準に合わせるように、若い世代に重点を置き、平均3,869円の引き上げの実施を求めています。

またボーナスも、これまでの4.4ヵ月から4.5ヵ月分にするよう勧告しました。

給与やボーナスの引き上げが行われれば、一般職の平均年収は673万1000円(10万5000円増)となる見通しです。

国家公務員の働き方改善

人事院は、給与面だけでなく、国家公務員の働き方についても改善するよう勧告しました。

内容は、フレックスタイム制を活用した「週休3日制」の導入です。

休日を増やす代わりに、1日の勤務時間を長くして、4週間で155時間の総労働時間を維持します。

こうした働き方は、育児や介護を行っている職員に限定されて認められていました。

希望するすべての職員を対象にして、優秀な人材を確保したい狙いがあります。

働き方の改革は、2025年度からの施行を目指し、必要な法改正などを実施する方針です。

給与面の改善や週休3日制の導入が、国家公務員の志望者数にどう影響するか注目が集まります。

出典
  • 人事院「2023年度国家公務員採用総合職試験の申込状況について」
  • 人事院「2023年度国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)及び専門職試験(大卒程度試験)の申込状況 」

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