持ち家か賃貸どちらがいいかという議論は、いつの時代も行われてきました。
株式会社AlbaLinkの調査によると、「持ち家派」が70.8%にのぼることがわかりました。
持ち家か賃貸かは、それぞれのメリットやデメリットを検討し、各自のライフプランや状況に応じて選択することが重要です。
この記事では、持ち家と賃貸のメリットや、持ち家の場合の税制優遇について解説します。
【持ち家vs賃貸】持ち家派が70.8%。知っておきたい、メリットや税制優遇
マネーFix 編集部
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持ち家か賃貸か
株式会社AlbaLinkが、500名を対象に「老後の住まいに関する意識調査」を実施しました。
出典:株式会社AlbaLink「老後の住まいに関する意識調査」(以下同)
調査によると、「老後は持ち家と賃貸のどちらに住みたいか」という質問に対し、「持ち家派」が70.8%ということがわかりました。
持ち家が良い理由としては、以下のような理由が考えられます。
- ローンを払い終えた持ち家で安心して暮らしたい
- 賃貸の場合、高齢だと契約更新してもらえない可能性がある
- 万が一お金が必要になったときに売却して資産が得られる
賃貸が良い理由としては、以下のような理由が考えられます。
- メンテナンスなどは管理会社や大家さんにお任せできる
- 固定資産税がかからない
- 相続対策が不要
持ち家と賃貸のメリット
持ち家も賃貸もそれぞれメリットがあります。
持ち家のメリット
- 住宅ローン完済後は資産になる
- 間取り変更やリフォームなどができる
- 退職までにローンを完済すると老後の住居費が少なくなる
- 世帯主の死亡や高度障がいといったリスクを団信でカバーできる
持ち家で暮らすメリットは、住宅ローン完済後に資産になるという点にあります。
ローン完済後も固定資産税やメンテナンス費用などは引き続き必要ですが、家賃がかからないのは大きなメリットです。
賃貸のメリット
- ライフプランに合わせて自由に引越しができる
- 設備の交換や修理費用を負担しなくてよい
- 固定資産税が不要
- 年収の変化に合わせて住居費をコントロールしやすい
賃貸で暮らすメリットは、ライフプランの変化に合わせてすぐに引越しができる身軽さです。
また、金銭面でのメリットとして、設備の交換や修理費用の負担がない点が挙げられます。
さらに、持ち家でかかる固定資産税も不要です。
また、年収が減ったときは家賃の安いところに引っ越して、住居費を減らすことができます。
持ち家が良いか、賃貸が良いかについては、どちらがいくらお得かという金銭的な側面だけでなく、ライフプランや、価値観なども踏まえて考えることが大切です。
持ち家の税制優遇
持ち家の場合、税制優遇があります。ここでは以下の2つについて解説します。
- 住宅ローン減税
- 固定資産税の軽減措置
住宅ローン減税
住宅ローンを借りて、マイホームを新築・購入、増改築等をする人は、年末調整もしくは確定申告により、年末(12月31日)時点での住宅ローン残高の0.7%が所得税から控除されます。(最長13年間)
所得税だけで控除しきれない場合は、住民税からも控除が受けられます。
住宅ローン減税を受けるためには、床面積が50㎡以上であること、合計所得金額が2000万円以下であることなど条件があります。
持ち家を購入したいと考えている場合は最新の条件を確認しましょう。
固定資産税の軽減措置
固定資産税とは、不動産などの固定資産を持ち続けているかぎり、支払い続けなければならない税金のことです。
不動産が一定の要件を満たしていれば、固定資産税の軽減措置を受けることができます。
新築住宅の場合、固定資産税が3年間(マンション等の場合は5年間)、2分の1に減額されます。
さらに、新築で認定長期優良住宅の場合は、特例措置として適用期間が5年間(マンション等の場合は7年間)になります。
なお、住宅購入にあたってはほかにも利用できる税制優遇制度や補助金制度があります。
詳しくはこちらの記事「住宅購入時に使える補助金・優遇制度・税制優遇制度一覧」を参考にしてください。
- 株式会社AlbaLink「老後の住まいに関する意識調査」https://wakearipro.com/retirement-housing/