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ガス代が数千円安くなる。LPガスの料金規定が改正へ。料金の不透明さを是正

執筆者:川辺 拓也

【記事執筆】FP川辺 拓也

3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。

経済産業省は、7月24日の有識者会議でプロパンガスの料金規定を明確にする方針を固めました。

これによって、長年問題となっていたプロパンガス料金の不透明さを是正するねらいです。

この記事では、プロパンガスの料金規定の実態や、料金規定が改正される背景、どの程度安くなるかについて解説します。

改定の背景や経緯

賃貸住宅でプロパンガスが使われている場合、ガス会社が配管や給湯器などを無償で設置し、その費用をガス料金に上乗せしています。

特に集合住宅ではエアコンやインターホン、洗浄便座などといったガス供給と関連のない設備の設置費用も上乗せしている場合もあります。

上乗せされる料金は不透明で、数千円程度とされています。

これによって、プロパンガスの値段は、都市ガスよりも割高になる傾向があります。

しかし、これらの上乗せ料金について居住者には説明や通知がされておらず、設置費用の償却後も余分な費用を支払い続けている可能性がありました。
 
出典:経済産業省 液化石油ガス流通WG資料「北大生協等の調査報告と商慣行是正提言」

2017年2月には「液化石油ガスの小売営業における取引適正化指針」が設けられ、LPガス販売事業者に対し「自社の標準的な料金を一般に広く公表する」ことを求めましたが、守られていない実態がありました。

こうした業界の慣行や指針が守られていない状況を改善するために、罰則規定を設け、ガス供給と関係のない設備費用の上乗せを禁止することになりました。

出典:経済産業省 液化石油ガス流通WG資料「商慣行是正に向けた対応方針と実効性確保の方策」

また、今後はガス料金に計上できる費用を以下の3つにし、法令で算定根拠を明確にする見通しです。

  • 基本料金:消費量の多少に関係なく生じる固定的な費用(設備費用や点検・検針費用など)
  • 従量料金:消費量に応じて発生する費用
  • 設備料金:配管・ガス器具等ガスの消費に利用する際に発生する費用

ガス料金は月数千円の軽減も期待

今回の改正が実施されると、居住者の負担はいくら減るのでしょうか。

出典:経済産業省 液化石油ガス流通WG資料「北大生協等の調査報告と商慣行是正提言」

北海道大学生協の調査によれば、同一地域内におけるガス会社間の料金格差は、5㎥(基本料金含む)で4,819円(2022年)でした。

上乗せされている金額は不透明のため、明確な金額はわかりませんが、仮に各業者間の料金格差が是正されれば、月々の料金が数千円安くなる可能性はあるでしょう。

経済産業省は、2024年の春までに法改正し、2027年度からの施行を目指しています。

プロパンガスは、全世帯の約4割にあたる約2200万世帯が利用しています。

今回の改正によって、料金の透明化や価格の適正化が図られるのか、注目が集まります。

出典
  • 経済産業省 液化石油ガス流通WG資料「北大生協等の調査報告と商慣行是正提言」
  • 経済産業省 液化石油ガス流通WG資料「商慣行是正に向けた対応方針と実効性確保の方策」

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