日本郵便は、2023年10月から「ゆうパック」の運賃を値上げすることを発表しました。
消費税増税による値上げを除けば、2018年3月以来の値上げとなります。
この記事では、値上げ後の料金や、同じタイミングで値上げされる郵便局のサービス、お得にゆうパックが利用できる割引制度について解説します。
10月からゆうパックが10%値上げへ。知っておきたい6つの「割引制度」
【記事執筆】FP川辺 拓也
3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。
ゆうパックの値上げ後の料金はいくら?
2023年10月から適用されるゆうパックの料金は、下表の通り(関東地方から近畿地方に送る場合)です。
出典:日本郵便株式会社「ゆうパックの新運賃のお知らせ」より作成
荷物のサイズや、どこからどこへ送るかによっても異なりますが、平均約10%の値上げとなっています。
ゆうパックの値上げは、燃料価格をはじめとする物価や人件費などのコスト上昇が原因です。
10月からは、ゆうパック以外の郵便サービスも値上がりします。
10月から値上げとなる郵便サービスは、次の3つです。
- 郵便物の特殊取扱量:書留や代金引換に関する料金
- 荷物の付加サービス:ゆうパックのセキュリティサービスや代金引換に関する料金
- 国際郵便料金:はがきや書状に関する料金
それぞれ10%程度の値上がりを予定しています。
値上げされる郵便サービスについての詳細は、こちらの記事も参考にしてください。
値上げによる負担を少しでも軽くするために、ゆうパックをお得に利用するための割引サービスについて、確認してみましょう。
ゆうパックの割引サービス
ゆうパックの料金がお得になる割引サービスは、次の6つです。
- 持込割引
- 同一あて先割引
- 複数口割引
- ゆうパックスマホ割
- 郵便局受取割引
- 継続利用割引
持込割引
持込割引は、郵便局かコンビニなどゆうパックを取り扱える場所に荷物を持ち込むと、1個あたり120円割引されるサービスです。
同一あて先割引
同一あて先割引は、1年以内に発送されたゆうパックの「ご依頼主控」を提示した場合、同じあて先への送料が1個につき60円割引されるサービスです。
ただし、以下の項目に当てはまると、割引の対象外です。
- 同一あて先割引欄に使用済みの日付印の押印等がされている場合
- 着払いの場合
- 発送物が以前の種類と異なる場合
複数口割引
複数口割引は、同じ種類、同じあて先の荷物を同時に2個以上出すと、1個につき60円割引されるサービスです。
同一あて先割引と同様、着払いだと割引の対象外です。
ゆうパックスマホ割
ゆうパックスマホ割は、専用のアプリを利用してゆうパックを利用すると、割引が受けられるサービスです。
スマホアプリを利用して、郵便局で発行したあて名ラベルを荷物に貼り付けると、180円割引されます。
郵便局受取割引
郵便局受取割引は、受取場所を郵便局に指定することで100円割引になるサービスです。
荷物の送り先の受取場所を指定することになります。
継続利用割引
継続利用割引は、1年以内にゆうパックで10個以上の荷物を発送した場合に10%割引になるサービスです。
郵便局受取割引との併用が可能で、郵便局受取割引適用後の金額から10%割引になります。
ただし、持込割引、同一あて先割引、複数口割引との併用はできません。
- 日本郵便株式会社「ゆうパックの新運賃のお知らせ」