不動産価格に関する認識
株式会社WonderSpaceが運営する「不動産投資の教科書」が、公式LINE登録者を対象に「不動産価格推移に関するWebアンケート」を実施しました。
□現在の不動産価格をどのように考えていますか?

出典:株式会社WonderSpace 「不動産価格推移に関するWebアンケート」(以下同)
現在の不動産価格については、「高すぎる」(64.7%)が最も多く、「適当な水準である」(31.4%)と続きました。
□2023年、不動産価格はどうなるとお考えですか?

2023年の不動産価格の予測については、「上がる」(41.2%)が最も多く、「変わらない」(33.3%)と続きました。
主な理由については以下の通りです。
上がると思う理由
- 物価高になるにつれて、不動産の価格も上がる
- 材料費の高騰、インフレ率の向上が今後も進み、不動産市況も上がる
- 低金利によって需要が拡大する
変わらないと思う理由
- 金利が上がった場合、価格は下がる
- 都心部は高値が続き、そうでない地域は横ばいか下落
- コロナが落ち着くまでは現状維持
下がると思う理由
- 金利が上がり、需要が下がる(買える人が少なくなる)
- 世界的に物価高が落ち着くと、不動産価格も下がる
- 世界のインフレのピークアウトに伴う利上げ停止を受け日本のインフレもピークアウト、円高となる
- インフレ等による生活不安による資産売却
「物価高が続くかどうか」や「金利が上がるかどうか」に着目して予想していることが伺えます。
東京23区のマンション価格は上昇傾向
次に、東京23区のマンション価格の現状や、今後の展望を確認してみましょう。
出典:三菱UFJ信託銀行「東京23区の新築マンション価格はなぜ高止まりしているのか」(以下同)
三菱UFJ信託銀行が発行したレポートによると、東京23区の新築マンション価格が高止まりする要因は以下の通りです。
- マンション原価の上昇
- リーマン・ショック前後での市場構造変化
- 旺盛な不動産投資ニーズ
- 住宅ローンの良好な調達環境と共働き率の上昇

「マンション原価」については、「工事原価」や「マンション用地価格」が上昇傾向にあり、今後も続く可能性が高いようです。

また、世帯収入や共働き率の上昇も、マンション価格が高止まりしている要因のようです。
リクルートの「2021年首都圏新築マンション契約者動向調査」によると、総年収1000万円以上の共働き世帯は、全体の約3割でした。
マンション価格が上昇している背景には、このような供給側・需要側の双方の側面があるようです。
物価の状況と金利に注目
2023年以降もマンション価格は上昇の傾向にあるようですが、マンションの購入を検討するにあたって、注目しておきたいポイントをまとめます。
物価の状況
物価の上昇は、材料費などに影響し、マンション価格の上昇につながる可能性があります。
政府の経済政策やエネルギー政策などによって物価のプラス幅が縮小していくと予想されますが、物価の状況には注目しておく必要があるでしょう。
金利の状況
金利が上昇すると、価格がおさえられる可能性があります。
2022年12月20日の金融政策決定会合で長期金利の変動許容幅が従来の±0.25%から±0.5%に変更を決定しました。
今後、変動金利に影響を及ぼす金融政策が実行される可能性もあるため、注目しておく必要があるでしょう。