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NISAの投資枠「上限1800万円」へ拡充、調整進む。

執筆者:マネーFix 編集部

12月13日、政府・与党はNISA(少額投資非課税制度)の投資枠を増額する方針で調整に入りました。

NISAの抜本的拡充は、岸田首相が掲げる資産所得倍増プランの目玉となっていますが、現行制度と比較して、どの程度の拡充が検討されているのでしょうか。

この記事では、令和5年度の税制改革に向けて、現在検討されているNISA拡充のポイントを解説します。

NISA拡充のポイント

NISAは、株式や投資信託などで得た利益や配当にかかる税金(約20%)が非課税になる制度です。

現在、成人が利用できる「一般NISA」と「つみたてNISA」、未成年が利用できる「ジュニアNISA」の3種類があります。それぞれの特徴は下表の通りです。

 
出典:金融庁「NISAとは?」

現在、検討中の案は以下の通りです。

  • 投資可能期間:恒久化
  • 非課税保有期間:無期限化
  • NISAと一般NISAの一体化(ジュニアNISAは2023年末で終了)

一般NISAは「成長投資枠(仮称)」として機能を引き継ぐ

  • 年間非課税枠:360万円(成長投資枠240万円、つみたて120万円)
  • 生涯投資額の上限:1,800万円(成長投資枠は1,200万円以内)


生涯投資額の上限は、1,500万円(成長投資枠は750万円以内)とする方向で検討が進んでいましたが、1,800万円まで引き上げる方向で調整が進められています。

投資上限の大幅な引き上げの背景には、岸田首相が掲げる資産所得倍増プランの実現のため、資産形成を後押しするねらいがあります。

ボーナスは投資より貯金へ

貯蓄から投資へシフトチェンジしたい政府ですが、お金に対する意識はどうなっているのでしょうか。


出典:株式会社くふうカンパニー「冬のボーナス調査」

株式会社くふうカンパニーが実施した「冬のボーナス調査」によると、「ボーナスの使用目的」は、「生活費や固定費」(31.5%)が最多でした。

「使わない(貯金や預金)」(22.4%)が続き、「投資」は1.5%にとどまっています。

物価やエネルギー価格の高騰で家計が圧迫されている中、目の前の生活費や固定費に意識が向いていることが伺えます。

また、「使わない(貯金や預金)」の回答は、「投資」の約15倍にのぼり、投資に意識が向いている人は少数派であることが伺えます。

ボーナスの使い道を見る限り、預貯金の傾向が強く表れていました。

もともと日本は、預貯金大国。

NISA制度の変更が「貯蓄から投資へ」シフトさせることの後押しとなるのか、今後の動向に注目が集まります。

出典

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