不動産投資ローンの一般的な審査において、重視されるのは以下の点です。
借入する本人の属性
不動産投資ローンを組むにあたって、「属性」という言葉を耳にしたことがある人もいるでしょう。属性とは、借入する本人の審査基準のことであり、これらを総合的に勘案して審査を進めます。
年収以外の属性の項目は、下表の通りです。
属性の項目 |
内容 |
勤務先の規模 |
上場企業や公務員は有利 |
勤続年数 |
長いほど安定性があると判断される |
家族構成 |
共働きはプラスに判断される |
住宅ローンの有無 |
返済中の住宅ローンがあれば考慮される |
資産や預貯金の有無 |
総合的な資産状況が考慮される |
信用情報 |
これまでの返済状況などが考慮される |
不動産投資は長期的な運用を前提としており、安定した収入がなければローンの返済が困難になる可能性があります。勤続年数は収入の安定性を判断するうえで指標となるため、勤続年数が長いほど審査に有利になる傾向があります。
物件の価値
物件の価値も審査基準の1つです。空室率や利回り(表面・実質)から物件の収益力を算定します。物件の価値があれば、ローンを返済できない場合も物件売却による資金回収ができるからです。
物件の収益力の評価基準
- 空室率=空室部屋数÷総戸数(立地や築年数を加味した空室リスクも参考指標となる)
- 表面利回り=年間家賃収入÷物件購入価格×100
- 実質利回り=(年間収入−諸経費)÷(物件購入価格+諸経費)×100
表面利回りとは、物件価格に対して家賃収入がどれぐらい得られるかを表すものです。実質利回りは、物件保有にかかるコストも含めた実質的な利回りを意味します。
不動産投資の実績
不動産投資の実績があると、審査が有利に働く可能性があります。審査の際は、不動産投資の収益のみではなく、所有していた不動産投資物件の特徴や利回りなども情報開示するようにしましょう。