不動産の運用を行う際に、物件購入費用を得るために借入するのが不動産投資ローンです。「不動産投資ローンのメリットは?」「不動産投資ローンはどう選べばいい?」という疑問を持つ人はいませんか?
不動産投資ローンは日本政策金融公庫や銀行、ノンバンクなどで取り扱いがあります。
この記事では、不動産投資ローンについて詳しく解説します。
※この記事は2023年10月時点の情報にもとづいて作成しています
- 不動産投資ローンの基本情報
- 不動産投資ローンの選び方
- おすすめの不動産投資ローン
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マネーFix 編集部
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不動産の運用を行う際に、物件購入費用を得るために借入するのが不動産投資ローンです。「不動産投資ローンのメリットは?」「不動産投資ローンはどう選べばいい?」という疑問を持つ人はいませんか?
不動産投資ローンは日本政策金融公庫や銀行、ノンバンクなどで取り扱いがあります。
この記事では、不動産投資ローンについて詳しく解説します。
※この記事は2023年10月時点の情報にもとづいて作成しています
不動産投資ローンとは、不動産投資物件を購入するために金融機関から借入することです。不動産物件は非常に高価なので、ほかのローンより借入額が高くなる傾向があります。
不動産投資ローンと、金融機関から借入するほかのローンとの違いを見ていきましょう。
不動産投資ローンの返済原資は、物件に支払われる家賃です。あくまでも「事業」を行うための融資で、金利は一般の住宅ローンよりも高くなります。
一方で、住宅ローンの返済原資は、契約者の所得です。自分の住居を購入するための借入なので、融資破綻のリスクが少ないと考えられており、一般的に低金利で借りることができます。
なお、住宅ローンを借りて自分の住まいを買ったものの、その物件を賃貸に回す場合は不動産投資ローンに借り換えをしなければなりません。
不動産投資ローンは借入して建築する物件が担保なのに対し、不動産担保ローンはすでに所有している不動産資産が担保です。つまり、担保の対象とする不動産の属性が異なります。
不動産担保ローンは、不動産投資ローンと比較して金利など融資条件が低く設定されることが多いです。
「アパートローン」とは、金融機関があらかじめ設定した融資条件に基づいて融資を行うローンです。融資額や資金使途、金利などが事前に決まっています。資金使途は、「賃貸経営を目的とした居住用不動産の購入」に限定されています。
一方で「プロパーローン」は、金融機関が融資ごとに審査して融資条件を決定するオーダーメイド型のローンです。融資額や資金使途、金利などが融資案件ごとに異なります。資金使途に明確な制限はないため、不動産購入に限らず事業資金や生活資金など、さまざまな用途に利用できます。
一般的に、アパートローンは年収の約7~8倍、プロパーローンは約10~15倍まで借入できます。
アパートローン | プロパーローン | |
---|---|---|
融資の形態 | 保証付き融資 | 保証なし融資 |
融資条件 | 融資額や融資期間、金利が定められている | 融資額や融資期間、金利が個別に審査される |
審査基準 | 収入や勤続年数、年齢などが基準となる | 物件の収益性や事業者の信用度が基準となる |
保証料 | 保証会社に支払う | 不要 |
連帯保証人 | 不要 | 必要 |
融資の柔軟性 | 融資額や融資期間、金利が限られる | 融資額や融資期間、金利が柔軟に設定できる |
メリット | ・審査に通りやすい ・保証料が不要 |
・金利が低い ・融資額や融資期間が柔軟に設定できる |
デメリット | ・審査が厳しい | ・連帯保証人が必要 |
不動産投資ローンの選び方としては、次の2つがあります。
不動産投資ローンの金利タイプには変動金利と固定金利があります。また、一定期間固定金利を継続したのち、変動金利に移行する当初固定金利もあります。
金利タイプ | メリット | デメリット |
---|---|---|
変動金利 | ・固定金利よりも金利が低い | ・金利が上昇する恐れがある |
当初固定金利 | ・一定期間は金利上昇のリスクがない | ・変動金利よりも金利が高い ・固定期間終了後、金利が高くなる可能性がある |
全期間固定金利 | ・金利上昇のリスクを気にしなくてよい | ・ほかの金利タイプより金利が高い ・借入後、金利が下がる可能性がある |
基本的な考え方として、市況金利(日銀や政府が管理する金利)の水準が上昇基調であれば、固定金利を選択すると金利上昇リスクを抑えられます。一方で将来的に金利が下がる、または現状の低金利が維持される想定ならば、低利の変動金利の方が望ましいです。
不動産投資ローンを選ぶときは、金融機関別に特徴を比較しましょう。主な金融機関の特徴について下表にまとめました。属性とは、申し込む人の年収や勤務先、金融資産などのことをいいます。
金融機関の種類 | 審査の厳しさ | 融資額 | 金利 |
---|---|---|---|
日本政策金融公庫 | やさしい | 属性次第 | 低い |
都市銀行 | 厳しい | 高い | 属性次第 |
地方銀行 | 厳しい | 高い | 属性次第 |
信用金庫 | 普通 | 普通 | 低い |
ネット銀行 | 普通 | 普通 | 低い |
銀行以外の金融機関 | やさしい | 低い | 高い |
日本政策金融公庫は、政府が出資する金融機関です。中小企業や小規模事業者などの事業を支援する目的のために運用されており、民間の金融機関とは異なる審査基準を用いています。ただし、融資額は属性次第で、民間銀行のプロパーローンと比較すると低いです。
都市銀行は、審査が厳しい傾向です。都市銀行の不動産投資ローンは、基準金利に応じて金利が変動する場合があります。金利上昇のリスクを理解したうえで、借入を行う必要があります。
地方銀行では、都市銀行よりも審査はゆるやかですが、日本政策金融公庫よりは厳しいです。金利水準も都市銀行より低めですが、日本政策金融公庫よりは高いです。
物件が地方銀行の営業範囲にあるかどうかなど、地方とのつながりを重視する傾向にあります。
店舗維持費や人件費がかからない分、金利は低いです。近年、ネット銀行が低金利のローンを提供し、都市銀行や地方銀行が追随して低金利で貸し出す流れが定着しています。一般的に、都市銀行の審査期間が2~3週間なのに対して、ネット銀行の審査機関は1週間程度です。
銀行以外にも保険会社や財形住宅金融株式会社などのノンバンクから、不動産投資用の資金を借入できる場合があります。ただし、総じて適用金利は高いため、注意が必要です。
おすすめの不動産投資ローンは、以下の通りです。
企業活力強化資金は、日本政策金融公庫が提供する不動産投資ローンです。
運用益目的の個人に限らず、空き家の減少や適切な管理を目的とした事業者にも貸し出しています。
商品名 | 企業活力強化資金 |
---|---|
金利 | 属性による |
融資可能額 | 最大2億7000万円 |
返済期間 | 借入条件による |
公式サイト | https://www.jfc.go.jp/ |
三井住友銀行が提供する不動産投資ローンです。
借入期間は最大35年で、借入後金利が上昇したとしても長期固定金利ならば当初の金利を継続適用することができます。
商品名 | 直担アパートローン |
---|---|
金利 | 短期プライムローンに連動した固定金利 |
融資可能額 | 200万円以上 |
返済期間 | 1年以上最大35年以内 |
公式サイト | https://www.smbc.co.jp/ |
オリックス銀行は借入期間が最長35年となっており、団信も選択できます。
一般的に融資を受ける際は、口座開設を求められることが多く、申し込みから開設までに時間がかかるのがネックです。しかし、オリックス銀行の不動産投資ローンでは口座開設が不要なのはメリットといえるでしょう。
商品名 | 不動産投資ローン |
---|---|
金利 | 3年固定年:2.3~3.3% 5年固定特約:2.5~3.5% |
融資可能額 | 1000万~2億円 |
返済期間 | 最長35年(完済時年齢80歳未満まで) |
公式サイト | https://www.orixbank.co.jp/ |
セゾングループの不動産投資ローンです。収入や借入枠などの問題で銀行の融資条件を満たせない人でもローンを組めた事例があります。
また、日本の永住権を持っていない、物件の築年数が古い、といった理由でほかの融資を受けられなかった人からの相談も受け付けているので、該当する場合は検討してみるとよいでしょう。
商品名 | 不動産投資ローン |
---|---|
金利 | 3.75~5.15% |
融資可能額 | 100万~5億円 |
返済期間 | 5~30年 |
公式サイト | https://www.fundex.co.jp/ |
不動産投資ローンを利用するときの注意点は、以下の通りです。
不動産投資ローンは購入する投資物件を担保にする場合が多いため、物件が決まってから申し込むのが一般的です。物件の収益性や価値も含めて審査をすることも理由に挙げられます。
物件が見つかる前に借入しておくことができないため、ローンの審査で時間がかかっているうちにほかの投資家に物件を購入されてしまうリスクがあります。
住宅ローンを上限まで借入している場合は、借入額過多とみなされ、不動産投資ローンの借入ができない可能性があります。マイホームと不動産投資物件どちらも欲しいという場合は注意が必要です。
優先順位を定めるなどして、ライフプランを綿密に立てることが重要です。
不動産投資ローンは収益物件の購入に欠かせませんが、住宅ローンと比較すると審査は厳しいです。多くの金融機関で取り扱っているため、それぞれの特徴を比較して自分に合ったローンを組むようにしましょう。
この記事では、おすすめの不動産投資ローンについて紹介したので、参考にしてください。住宅ローンを組んでいる人や、これから組む予定がある人は、不動産投資ローンの借入可能額について注意する必要があります。
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