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単元未満株が買えるおすすめの証券会社7選|メリット・デメリットや手数料負けしないコツを解説

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

「株式投資にはまとまった資金が必要」。そんなイメージから投資を始めることができない人におすすめなのが、単元未満株(ミニ株)です。

この記事では、少額から株式投資を始めたい人向けに、単元未満株(ミニ株)の概要やメリット・デメリットなどを解説します。また、おすすめの証券会社を紹介するので参考にしてみてください。

単元未満株(ミニ株)とは

株式投資は通常、100株を1単元とし、1単元を最低単位として取引します。例えば、株価1,000円の株を購入したいなら、「1,000円×100株」で、最低10万円の資金が必要です。

しかし、単元未満株なら1単元(100株)よりも少ない株数で購入でき、銘柄によっては数百円程度の資金で投資を始めることができます。

なお、単元未満株は「ミニ株」と呼ばれることもありますが、厳密には以下のような違いがあります。

  • 単元未満株:1単元未満(1~99株)の株数で売買できる株式取引
  • ミニ株:10株単位で売買できる株式取引

(※)別途、売買手数料もかかります

単元未満株のメリット

単元未満株を購入するメリットは、以下の通りです。

  • 少ない資金で株を始められる
  • 分散投資がしやすい
  • 単元株式投資の練習になる

少ない資金で株を始められる

単元未満株は、1株から購入できるため、少ない資金で株式投資を始められます。

例えば、通常の株式投資では100株から購入が可能なため、1株数百円の場合、最低数万円の資金が必要です。これに対し、単元未満株では1株から、最低数百円の資金があれば投資できます。

1株が数万円するような株も、単元未満株なら購入しやすいでしょう。

分散投資がしやすい

1つの銘柄に集中投資すると、銘柄が大きく値下がりしたときに損失が大きくなります。対策として挙げられるのが、複数の銘柄に投資する「分散投資」です。

通常の株式投資では、分散投資で複数の銘柄を購入するためには、まとまった資金が必要です。一方、数百円から購入できる単元未満株であれば、分散投資をしやすいでしょう。

単元株式投資の練習になる

まとまった資金を投入する単元株式投資では、株価のちょっとした動きでも損失額が大きく変化し、気持ちに余裕を持って売買できない人も多いかもしれません。

少額から始められる単元未満株なら、気持ちに余裕のある状態で株式投資を行えるでしょう。株式投資の練習として気軽にチャレンジできるのが単元未満株のメリットです。

単元未満株のデメリット

単元未満株を購入するデメリットは、以下の通りです。

  • 手数料が割高の傾向がある
  • 株主優待を得られないことが多い
  • 投資額が少ないので利益も限定的になる
  • 銘柄が限定される

手数料が割高の傾向がある

株の取引では、取引成立(約定)に際して手数料がかかります。

手数料は、単元未満株か単元株かにかかわらず発生しますが、以下の理由で単元未満株の手数料は割高の傾向にあります。

  • 取引額に対する手数料の割合が大きい
  • 定額手数料が用意されていない

取引額に対する手数料の割合が大きい

単元未満株は取引額が小さいため、単元株取引と比較して、手数料の占める割合が大きくなりがちです。

例えば、「auカブコム証券」では、単元株取引の1注文にかかる手数料は、約定代金5万円まで「55円」です。約定金額に対して、手数料負担率は0.1%程度となっています。

一方、単元未満株には最低手数料が設定され、約定金額がどんなに小さくても52円かかります。例えば500円の単元未満株を購入した場合、手数料は52円で、約定金額に対して10%以上の手数料負担率となります。

定額手数料が用意されていない

単元株取引では、「1日の約定代金合計額が○万円まで手数料0円」などの手数料定額プランが用意されているケースが多いです。つまり取引回数が多くても、手数料がかさむことはありません。

一方、単元未満株ではそのような手数料定額プランが用意されているケースが少なく、取引回数が増えるほど手数料負担が増加します。

株主優待を得られないことが多い

株主優待とは、株券を所有している人(株主)へ、企業が実施するプレゼントやサービスです。

株主優待は「100株以上を所有する人」を対象とするのが一般的で、単元未満株の所有者へ株主優待を実施する企業は少ないのが現状です。

なお、株数に応じて受け取れる「配当金」は、単元未満株を持つ人でも受け取ることができます

投資額が少ないので利益も限定的になる

単元未満株は投資額が少ないため、損失が少なくて済む一方、発生する利益も小さくなります。

例えば、1株100円の株が高騰して、3倍の300円になったケースを考えてみましょう。通常の株式投資で1単元(100株)保有していた場合は、2万円の利益が発生します。一方、単元未満株で5株保有していた場合、その利益は1,000円です。

単元未満株向け証券会社の選び方

単元未満株のデメリットを補うためには、証券会社の選び方が重要です。選び方のポイントは次の通りです。

  • 希望の取引銘柄を扱っているか
  • 注文できる時間帯
  • 手数料が割安かどうか

希望の取引銘柄を扱っているか

証券会社が取り扱う単元未満株の銘柄は、通常の単元株と比較して少ない傾向にあります。

また、単元未満株の取り扱い銘柄は証券会社ごとに異なります。目当ての銘柄があるなら、証券会社が取り扱っているか事前に確認してください。

注文できる時間帯

証券取引所は取引を行う時間が定められており、東京証券取引所では9?15時までが取引時間です(11時半?12時半の休憩時間を除く)。

単元株取引なら取引時間中に株の売買が自由にできますが、単元未満株だとそうはいきません。リアルタイムに約定(売買成立)するのではなく、約定のタイミングを1日数回に設定する証券会社が多いからです。

注文の時間によっては、約定の反映が翌営業日になります。約定の反映が遅れると、注文時と約定時の価格が変わるケースもあります。

また、証券会社によっては、取引時間に応じて手数料が変わります。取引時間外の扱いになると、手数料が高額になる可能性もあるため注意が必要です。少額取引が多い単元未満株は、取引時間によっては手数料負けする(手数料が取引で得た利益を上回る)恐れがあります。

手数料が割安かどうか

前述した通り、単元未満株では手数料が定額制ではなく、取引ごとにかかることが大半です。そのため取引回数が多くなるほど、手数料負けのリスクも高まります。

手数料の金額は証券会社によって異なるため、比較する際にしっかり確認してください。

単元未満株が買える証券会社7選

ここからは単元未満株が買える証券会社を6社ピックアップして比較します。

SBI証券 マネックス証券 CONNECT LINE証券 auカブコム SMBC日興証券 楽天証券
株の名称 S株 ワン株 ひな株 いちかぶ プチ株 キンカブ かぶミニ
取引銘柄 東証の全銘柄 東証、名証の全銘柄 東証の約390銘柄 1,500銘柄以上 東証、名証の全銘柄 東証の約3,800銘柄 東証から選定された銘柄
ETF ×
注文可能時間 24時間 17:00~11:30 14:55~16:00以外 24時間 24時間 16:00~2:00/5:00~11:30 リアルタイム取引:09:00~11:30/12:30~15:00
寄付取引:17:00~8:45
買付手数料 無料 無料 0.5% 0.35%(昼休み・夜間1.0%) 0.55% 100万円まで0円100万円超1.0% 無料(手数料とは別にスプレッド0.22%)
売却手数料 0.55% 0.55% 0.5% 0.35%(昼休み・夜間1.0%) 0.55% 100万円まで0.5%100万円超1.0% 11円/回(手数料とは別にスプレッド0.22%)
最低手数料 55円 52円 なし なし 52円 15円 なし

SBI証券

SBI証券は「S株」という名称の単元未満株を扱う証券会社です。約定のタイミングは1日3回ですが、24時間注文できます。

買付手数料が無料なので、単元未満株を細かく買い足したい人におすすめです。

単元未満株の名称 S株
取扱銘柄 個別株 東証の全銘柄
ETF
注文可能時間 24時間
注文時間と約定のタイミング 【注文】前日13:30~7:00 →【約定】当日の前場始値
【注文】7:00~10:30 →【約定】当日の後場始値
【注文】10:30~13:30 →【約定】当日の後場終値
買付手数料 無料
売却手数料 0.55%
最低手数料 55円

マネックス証券

マネックス証券は、「ワン株」という名称で単元未満株を取り扱っています。東証と名証の全銘柄を取り揃える点が大きな特徴です。

買付手数料も無料のため、幅広い銘柄の選択肢から細かく買い足していきたい人におすすめです。

ただし、ETFの取り扱いがありません。

単元未満株の名称 ワン株
取扱銘柄 個別株 東証、名証の全銘柄
ETF ×
注文可能時間 前日17:00~11:30
注文時間と約定のタイミング 【注文】前日17:00~11:30 →【約定】当日の後場始値
買付手数料 無料
売却手数料 0.55%
最低手数料 52円

CONNECT

CONNECTは、大和証券が設立した「ひな株」という名称の単元未満株を扱うスマホ証券会社です(2023年5月1日に「大和コネクト証券」へ社名変更予定)。

平日の9時~11時30分、12時30分~14時55分の取引は、リアルタイムに約定します。

日本株に加えて米国株も扱うため、米国株の少額投資をスタートしたい人におすすめです。

単元未満株の名称 ひな株
取扱銘柄 個別株 東証の約390銘柄
ETF
注文可能時間 14:55~16:00以外
注文時間と約定のタイミング 【注文】9:00~11:30、12:30~14:55→【約定】即時
【注文】11:30~12:30→【約定】当日の後場始値
【注文】前日16:00~9:00(予約注文) →【約定】当日の前場始値
買付手数料 0.5%
売却手数料 0.5%
最低手数料 なし

LINE証券

LINE証券は「いちかぶ」という名称の単元未満株を扱っています。平日なら21時まで取引が可能な点が特徴です。

申し込みはスマホだけで、最短3分で完了します。最短で翌営業日に口座開設することができるため、すぐに単元未満株の取引を始めたい人にもおすすめです。

単元未満株の名称 いちかぶ
取扱銘柄 個別株 1,500銘柄以上
ETF
注文可能時間 グループA
【日中】9:00~11:20、12:30~14:50
【昼休み】11:30~12:20
【夜間】17:00~21:00
グループB
【日中】9:00~11:20、12:30~14:50
注文時間と約定のタイミング 即時
買付手数料 0.35%(昼休み・夜間1.0%)
売却手数料 0.35%(昼休み・夜間1.0%)
最低手数料 なし

auカブコム証券

auカブコム証券は、「プチ株」という名称の単元未満株を扱っています。

Pontaポイントでプチ株が購入できるほか、口座開設して投資信託を保有するだけで毎月Pontaポイントが貯まります。貯まったポイントはさらにプチ株に再投資することができるため、Pontaポイント・ユーザーにおすすめです。

単元未満株の名称 プチ株
取扱銘柄 個別株 東証、名証の全銘柄
ETF
注文可能時間 24時間
注文時間と約定のタイミング 【注文】前日23:01~10:00 →【約定】当日の後場始値
【注文】10:01~23:00 →【約定】翌営業日の前場始値
買付手数料 0.55%
売却手数料 0.55%
最低手数料 52円

SMBC日興証券

SMBC日興証券は、「キンカブ」という名称の単元未満株を扱っています。取引機能と情報メディアが合体したサービス形態が特徴です。

買付手数料が無料で、さらにdポイントでキンカブが購入できるため、買付手数料を抑えたい人やdポイント・ユーザーにおすすめです。

単元未満株の名称 キンカブ
取扱銘柄 個別株 東証の約3,800銘柄
ETF
注文可能時間 前日16:00頃~2:00、5:00~11:30
注文時間と約定のタイミング 【注文】前日16:00頃~2:00、5:00~8:00 →【約定】当日の前場始値、または後場始値
【注文】8:00~11:30 →【約定】当日の後場始値
買付手数料 100万円まで0%
100万円超1.0%
売却手数料 100万円まで0.5%
100万円超1.0%
最低手数料 15円

楽天証券

楽天証券は、「かぶミニ」という名称の単元未満株を扱っています。

リアルタイムでの取引が行える点が他社との大きな違いです(東証の取引時間外は寄付取引)。楽天ポイントでも取引可能なほか、楽天銀行の預金残高から自動で入出金できるサービスも利用できます。手数料が買付は無料、売却も格安ですが、別途スプレッドがかかります。

単元未満株の名称 かぶミニ
取扱銘柄 個別株 東証から選定された銘柄
ETF
注文可能時間 リアルタイム取引:09:00~11:30/12:30~15:00
寄付取引:17:00~8:45
注文時間と約定のタイミング 【注文】09:00~11:30/12:30~15:00→【約定】即時
【注文】17:00~8:45→【約定】翌営業日の前場始値
買付手数料 無料(手数料とは別にスプレッド0.22%)
売却手数料 11円/回(手数料とは別にスプレッド0.22%)
最低手数料 なし

単元未満株に関するよくある質問

最後に、単元未満株に関するよくある質問と回答を紹介します。

  • 単元未満株の始め方は?

    単元未満株の始め方は、以下の3ステップです。

    1.単元未満株を扱っている証券口座を開設する
    2.証券口座に入金する
    3.銘柄を選んで購入する

    証券口座の開設・入金については、オンラインで完結できる証券会社が多く、簡単に単元未満株取引をスタートできます。口座開設は早ければ2営業日ほどで完了します。

  • 手数料負けしないようにする方法は?

    単元未満株の取引で手数料負けしないためには、以下の点に注意してください。

    ・手数料が安い証券会社を選ぶ
    ・手数料が安い時間帯に取引する
    ・短期売買しない
    ・売却はまとめて行う

    多くの証券会社は、単元未満株の取引に「最低手数料」を設定しています。そのため、売買回数が増えるほど手数料負けするリスクが高まります。

    また、買付手数料が無料の証券会社はありますが、売却手数料はどの証券会社でもかかります。手数料負けしないためには、長期保有を見越した銘柄選びを行い、売却する際はまとめて行うのがおすすめです。

  • 単元未満株はどんな人におすすめ?

    単元未満株は以下のような人におすすめです。

    ・株式投資が初心者の人
    ・少額の投資で株式投資を学びたい人
    ・目当ての銘柄の株価が高額で、1単元の購入が難しい人
    ・少ない資金で分散投資したい人

まとめ

単元未満株は、1単元(100株)未満の取引ができるため、少ない資金で投資を始めることができます。損失を抑えたい、株式投資に慣れたい、限られた資金で分散投資したい人におすすめです。証券会社をよく比較したうえで口座開設し、単元未満株の取引をスタートしてみてはいかがでしょうか。

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