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米国株投資を行う証券会社のおすすめ5選|比較ポイントや注意点を解説

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

アメリカでは、GAFAなどの世界的に有名な大企業や、テスラやスペースXといった新興企業まで、投資に値する魅力的な会社がそろっています。本記事では、米国株投資に興味がある人向けに、おすすめの証券会社を5社ピックアップして紹介します。

証券会社を選ぶ際のポイントや、米国株投資のメリット・デメリットなども解説するので、ぜひ参考にしてください。

米国株投資を行う証券会社の比較ポイント

米国株投資を行う証券会社は日本国内にいくつもあります。比較すべきポイントは、次の5点です。

  • 取引手数料
  • 為替手数料
  • 取扱銘柄数
  • 注文方法の種類
  • 情報コンテンツの充実度

取引手数料

米国株の取引には、証券会社に支払う取引手数料(売買手数料)がかかります。取引手数料は1回の取引ごとに手数料がかかる「約定ごと支払い」と、「定額制」の2種類の支払い方法があり、約定ごと支払いの方がスタンダードです。

約定ごと支払いは、取引の都度手数料を支払います。取引回数が多い人ほど手数料が増えてしまいます。手数料を抑えたいなら、1日ごとの定額制支払いを選択するとよいでしょう。

1日の取引回数が少ない人や、1回あたりの約定金額が500万円を超える大きな取引を行う人は、約定ごと支払いの方がお得です。

取引手数料は証券会社ごとに異なり、定額制支払いしかない会社もあります。

約定ごと支払いの場合は、約定価格に対して手数料に上限を設けている会社がほとんどです。大手ネット証券の多くは約定代金の0.495%、最大22米ドルまでに設定しています。

中には売買両方における取引手数料を無料にしている証券会社もあるので、できるだけ安いところを探してみてください。

【特定ごと支払いが向いている人】

  • 1日の取引回数が少ない
  • 1回あたり500万円を超える高額取引を行う

【定額制が向いている人】

  • 1日の取引回数が多い

為替手数料

国外取引となる米国株売買では、円とドルを交換する際の為替手数料がかかります。

米国株の為替手数料の決済方法には、日本円のまま自動両替して取引する「円貨決済」と、自分で外貨を用意して決済する「外貨決済」の2つの方法があり、どちらを選択するかで金額が変わります。

それぞれのメリット・デメリットは下表の通りです。

決済方法 メリット デメリット 手数料の相場
円貨決済 ・売買タイミングを逃しにくい
・両替の手間が省ける
・取引ごとに為替手数料がかかる ・1米ドルあたり20~50銭
外貨決済 ・両替にかかる手数料が最小限で済む ・外貨両替の手間がかかる
・外貨入金までにラグが発生する
・1米ドルあたり2銭~5円

手数料が安いのは外貨決済の方ですが、外貨を自分で両替して入金する必要があり、入金までの間にタイムラグが発生すると売買のチャンスを逃す可能性もあります。

取扱銘柄数

取扱銘柄数も、証券会社を選ぶうえで大切なポイントです。取扱銘柄数が多いほど選択肢が広がるので、数が多い証券会社を優先的に選ぶことをおすすめします。

注文方法の種類

株式の購入方法には、売買価格をあらかじめ指定しておく「指値注文」と、タイミングに応じて最も条件の良い価格で取引成立させる「成功注文」の2種類があります。

指値注文と成功注文が両方可能な証券会社だと、「この価格になるまで売り(買い)たくない」あるいは「とにかくすぐ売り(買い)たい」のいずれの場合にも柔軟に対応できます。

また、「この価格以下になったら即座に売る」を指定しておく「逆指値注文(ストップ注文)」ができる証券会社もあります。いわゆる「損切り」のために行い、一定の価格以下になったと同時に株を手放すことで、ずるずると損益を出し続けることを防ぐ効果があります。

情報コンテンツの充実度

株価に影響する経済市況や最新ニュースなどのマーケット情報を入手することは、株式投資をするうえで欠かせません。個人ではこうした情報を得るのはなかなか難しいですが、多くの証券会社ではリアルタイムのマーケット情報を口座保有者に向けて提供しています。

証券会社によって情報収集の得意分野やコンテンツの種類には差があります。自分が欲しい情報を提供してくれる会社か、しっかり見極めることが大切です。

米国株投資を行う証券会社のおすすめ5選

米国株投資を行える、おすすめの証券会社を5社ピックアップします。

証券会社 取引手数料 為替手数料 米国取扱銘柄数
マネックス証券 約定代金の0.495%
最低手数料0円
買付時0円
売却時1米ドルあたり25銭
4,915銘柄
SBI証券 約定代金の0.495%
最低手数料0円
1米ドルあたり25銭 5,600銘柄超
楽天証券 約定代金の0.495%
最低手数料0円
1米ドルあたり25銭 4,932銘柄
DMM.com証券 無料 1米ドルあたり25銭 2,053銘柄
岩井コスモ証券 代金によって変動
7.5万円以下:約定代金の11.0%+各種手数料
1米ドルあたり50銭 844銘柄

(※)2023年3月現在

マネックス証券

マネックス証券は外国株取引に強い証券会社です。米国株と中国株を取引でき、両国合わせて6,000銘柄以上(うち米国株は4,195銘柄)を取り扱っています。

為替手数料の安さも魅力で、買付時は手数料無料で取引が可能です。

米国株に特化したアプリ「トレードステーション米国株 スマートフォン」を通じて取引でき、アプリ内のレーダースクリーン、チャート分析、チャート発注等の機能を利用して最適な投資が行えます。

さらに、「米国株デビュー応援プログラム」として最大3万円のキャッシュバックや、米国ETF13銘柄の買付手数料が実質無料になるキャンペーンなどが行われています(2023年3月現在)。

SBI証券

SBI証券は大手ネット証券です。米国株は5,600銘柄超もの取り扱い数を誇ります。取扱銘柄はバラエティに富んでおり、IPOにも対応しています。

米国株専用の「SBI証券 米国株アプリ」を利用すれば、スマホ内ですべての取引が完結できます。本アプリはチャート画面やテクニカル指標などが見やすく、感覚的に操作できると評判です。

さらに、住信SBIネット銀行から外貨を調達することで、為替コストを1米ドルあたり4銭に抑えられ、SBI証券で円貨決済(1米ドルあたり25銭)するのに比べて大幅に手数料を安くできます。

米国以外にも中国や韓国を含む全9ヵ国の株銘柄を取り扱っており、世界各国に投資したい人にもおすすめです。

楽天証券

楽天証券は楽天グループのネット証券で、信頼性や安定性の高さが魅力の証券会社です。口座開設数も800万を突破し、順調に成長を続けています。

投資信託の種類の豊富さやアプリの使い勝手の良さに加え、米国株取引でも高い評価を得ています。取り扱う米国株が4,932銘柄と多いのも魅力です。楽天カードで取引すれば、取引手数料の1%がポイント還元されます。

スマホアプリ「iSPEED」「MARKET SPEED」は米国株にも対応し、スマホ内で取引を完結できます。

2022年10月から、米国株取引の最低投資金額がそれまでの1万円から3,000円へと大幅に引き下げられ、投資へのハードルがさらに低くなりました。

DMM.com証券

DMMグループのDMM.com証券は、米国株取引に強みのある証券会社です。米国株の取引手数料0円は業界最安値で、為替手数料も1米ドルあたり25銭と低く設定されています。

また、米国株も国内株と同じスマホアプリ「DMM株」で取引できるのも使い勝手が良いです。

米国株の取扱銘柄数は約2,000です。他社と比べて少なく感じられますが、ダウ平均の構成銘柄でもあるトップ企業の中で、顧客からリクエストのあった人気の銘柄を随時追加しているため、顧客ニーズに合った銘柄がそろっています。

岩井コスモ証券

岩井コスモ証券は、創業100年を超える実績を誇ります。米国株取引にも力を入れており、米国株取引の手数料がキャッシュバックされるキャンペーンを実施したりしています。

また、毎朝米国の投資情報を日本語で配信してくれるサービスも人気で、英語が得意でない人でもリアルタイムで現地の情報を入手できます。

豊富でわかりやすい銘柄レポートや、個別銘柄のフォローセミナーなどサポートが手厚いのも魅力です。

米国株投資のメリット

米国株投資のメリットは、次の通りです。

  • 国内株に比べて配当金が高い
  • 1株から購入できる
  • 人気の高い米国企業に投資できる

国内株に比べて配当金が高い

米国株は、日本国内企業の株に比べて配当金が高く設定されています。米国経済界は「利益を株主に還元する」という意識が全体的に高いため、配当金にかける比重が高くなっています。日本ではおなじみの株主優待がなく、すべて現金で還元しているのも配当金が高くなる理由です。

配当回数も日本企業の多くが年2回のところ、米国では年4回が大半です。配当金の利回りも高く、日本企業は東証1部上場株式で平均2.23%ですが、米国株の場合は3%以上も珍しくありません。「AT&T」のように7~8%の配当利回りがある企業も存在します。

1株から購入できる

日本国内企業の株式は最低100株単位からの取引が基本となり、株式投資にはまとまった資金が必要です。一方で米国株はどの株もすべて1株から購入可能で、小額から投資にチャレンジできます。

人気の高い米国企業に投資できる

GAFAなどの超有名企業の株も個人で保有することができるのも米国株のメリットといえるでしょう。

世界一の経済大国であるアメリカには、日本人にも馴染みが深いAppleやGoogle、ウォルト・ディズニー・カンパニー、マクドナルドといった人気企業が数多くあります。自分が好きな製品やコンテンツを生み出している企業に投資できるのも、米国株のメリットの1つです。

米国株投資のデメリット

米国株投資のメリットは、次の通りです。

  • 高額な手数料がかかる
  • 取引時間が深夜になる
  • 株主優待がない

高額な手数料がかかる

米国株は米ドルで購入する必要があるため、日本国内の株式に比べて手数料が高くなります。

日本株の取引では、上限100万円までは手数料がかからない証券会社も多く、少額の取引なら実質手数料無料ですが、米国株はそうしたプランはほとんどありません。

また、両替手数料もかかってくるため、米国株は手数料コストの負担が大きくなりがちです。

取引時間が深夜になる

米国と日本の時差は約13~14時間です。ニューヨーク証券取引所やナスダックが開いている時間は、日本の深夜にあたります。そのため、米国株の取引可能時間は日本の23時30分~翌6時となり、日中仕事がある人は取引するのが大変です。

米国にサマータイムが適用される3~11月は、1時間早い22時30分~翌5時の取引ですが、深夜から早朝であることには変わりありません。

株主優待がない

前述した通り、米国株には株主優待がありません。米国企業は株の利益をモノやサービスではなく、配当金として還元することを重視しているのがその理由です。これはメリットである一方、株主優待を楽しみにしている人にとってはデメリットかもしれません。

株取引の目的として株主優待を重視しているなら、日本国内株への投資をおすすめします。

米国株を取引する際の注意点

米国株を取引する際の注意点として、ストップ安・ストップ高がない点が挙げられます。

株価は、何らかの理由から短時間で大きく上昇・下落することがあります。株価があまりにも急激に変動すると、投資家に大きな損害を与えてしまう恐れがあるため、日本の株式市場には前日終値からの上下落差を一定限度内に留める「制限値幅制度」が設けられています。

株価が上限値いっぱいに上昇すると「ストップ高」となり、その日はストップ高価格を超える価格では取引できません。逆に、株価が下限値まで下落した場合は「ストップ安」となり、それより安い価格での取引はできなくなります。

このストップ安・ストップ高は、米国株には適用されません。そのため、米国株には大暴騰や大暴落があり得ることを知っておいてください。

まとめ

今後も成長が見込める米国株には、日本国内株にはない魅力があり、投資家たちの熱い視線が注がれています。米国株のメリット・デメリットについてもよく理解したうえで、米国株取引に強い証券会社を比較検討しましょう。本記事を参考に、自分に最適なプランや米国株銘柄を選んでみてください。

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