子どもが証券口座を開設できるのは何歳から?未成年の株式投資の始め方

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

証券取引と聞くと大人にしかできないイメージがありますが、実は成人前の子どもでも自分名義の証券口座を開設できます。最近では「お金の勉強のため」「長期資産運用の基礎づくりとして」「ジュニアNISAが終了する前に」などの理由から、 子どもに証券口座を作らせる親も増えてきました。

この記事では、子どもが株式投資を行うことのメリット・デメリットを解説し、18歳未満の未成年を対象にした証券口座「未成年口座」の開設方法や、子どもの口座開設におすすめの証券会社を5社ピックアップして紹介します。

子ども(未成年)も証券口座の開設が可能

「未成年口座」とは、18歳未満を対象にした証券会社の口座のことです。未成年口座を利用することで、子どもでも自分名義の証券口座を持つことができます。

未成年口座は、基本的には親が取引主体となって口座の管理を行いますが、15歳以上など一定の年齢以上なら子ども本人が運用できる証券会社もあります。そのため、金融リテラシーを身につける良い機会だと注目を集めています。

未成年口座は、証券会社によって手数料や取引条件などが異なります。目的に合った証券会社を選ぶことから始めましょう。

ジュニアNISAと未成年口座の違い

子どものための資産運用としては「ジュニアNISA」も知られていますが、「ジュニアNISA」と「未成年口座」は異なります。それぞれの主な特徴は、下表の通りです。

ジュニアNISA 未成年口座
18歳まで払い出し制限あり 払い出し制限なし
名義は子どもだが、取引主体は親権者 15歳以上なら取引主体になれる
年80万円までの非課税枠あり(期間は5年) 非課税枠なし
1人1口座までしか開設できない 証券会社ごとに口座開設が可能

ジュニアNISAには非課税枠や払い出し制限が設けられており、その点が未成年口座との最大の違いです。また、ジュニアNISAは1人1口座しか開設できません。一方、未成年口座は証券会社ごとに開設可能なので、口座を複数持つこともできます。

ジュニアNISAは2023年末に終了予定なので、利用を考えているなら早めの対応をおすすめします。

子ども(未成年)が株式投資を始めるメリット

子どもが株式投資を始めるメリットは、次の通りです。

  • 自分で収入源を作れる
  • 金融リテラシーが身につく
  • 投資期間をより長期にできる

自分で収入源を作れる

株式投資は、企業が株を発行して事業資金を投資家から集め、運営して得た利益を還元する仕組みです。大きく利益が出る会社の株を持っていれば、それだけ資金が増える可能性が高いです。

低金利が長く続くいまの時代、ただ銀行にお金を預けていても大きく増えることはないでしょう。また、インフレ等の影響で、現在の100円が何十年後には同じ価値を保てていないかもしれません。

一方、資産が増える可能性があるのが株式投資の魅力です。減るリスクもゼロではありませんが、貯蓄や保険などと併用してリスクを分散し、収入源の1つとして運用する価値は十分にあります。

金融リテラシーが身につく

株式投資では、どの株をどれくらい保有し、どのタイミングで売るか等の判断が重要です。株の価格は投資先の企業や業界の業績、災害や戦争などの世界情勢の影響も受けて日々変動します。これらの点を調べることは、子ども自身がニュースに興味を持つきっかけにもなります。

例えば、「なぜ戦争が始まったら電気料金が上がるのか」「コロナ禍で製薬会社の株はどうなるのか」等の疑問を持つようになったりします。あるいは、自分が投資したお金がどこでどう使われるのか考えるようになります。

結果として、金融リテラシーを自然に身につけられるでしょう。

投資期間をより長期にできる

株式の運用には短期投資と長期投資があり、それぞれ特徴があります。

短期投資は値が上がったら売る、下がったら買うなど株式の動向を常に注視しなければなりません。一方、長期投資はリスクを分散し、複利の効果で安定した利益を得ることが可能です。長期投資ができるのは、子どもが株式投資を始めるメリットです。

株の値動きに一喜一憂するのではなく、「なぜいま上がったのか、下がったのか」をじっくり考える時間が持てることも、長期投資のメリットです。

子ども(未成年)が株式投資を始めるデメリット

子どもが投資を始めるデメリットは、以下の通りです。

  • 資産が減るリスクがある
  • 学業に支障が出る場合がある

資産が減るリスクがある

株式投資は元本が保証されている預貯金とは異なり、資産が減るリスクも当然あります。

教育資金を作るつもりで運用を始めたのに目減りしてしまう、節税対策で贈与したのに結局損をしてしまう可能性もあります。貯蓄や保険などと併用して、リスクを分散しておきましょう。

また、投資をするうえでは、手数料や利益への課税などで出費が生じることも覚悟しなければなりませんが、子どもがお金の運用の練習をする「勉強代」として割り切ることも大切です。

学業に支障が出る場合がある

株価は常に変動しているため、値動きが気になりすぎて学業に支障が出る恐れもあります。

スマートフォンでも証券口座を利用できるため、いつでもどこでも値動きをチェックできて便利です。その反面、授業中でも常にウォッチしている状態にもなりかねません。

子どもの本分はあくまで学業です。親がしっかり見守れる範囲での利用をおすすめします。

子ども(未成年)が証券口座を開設するための条件

未成年口座を利用する際の必要条件は、証券会社によって異なります。よくある条件は以下の通りです。

  • 名義人が満18歳未満であること
  • 未婚であること
  • 親権者全員の同意・署名を得られること
  • 親権者が同社の口座を開設していること
  • 親権者・名義人ともに日本国内在住であること
  • 名義人の金融口座があること

未成年口座の名義人は、18歳未満が前提です。18歳未満でも既婚だと成人と同じとみなされ対象外なので注意してください。また、親権者(両親双方)の同意を得ることが必要ですが、同居の有無などで条件が異なることもあります。

未成年口座は、基本的には親が口座を管理しますが、証券会社によっては15歳以上など一定の年齢以上なら子ども本人が運用できます。その場合、親が口座を開設していなくても、未成年口座を作れることもあります。

子ども(未成年)が証券口座を開設するための必要書類

未成年口座の開設するために必要となる書類は、次の通りです。

  • 名義人の本人確認書類(マイナンバーカードや住民票など)
  • 親権者の署名・捺印がある同意書
  • 親権者の本人確認書類や名義人との続柄を確認できる書類

名義人本人の確認書類のほか、親権者が用意する書類もあります。同居の有無や親権者の人数、口座を開設しているかなどによって必要書類が異なるため、必ず詳細を確認してください。

子ども(未成年)が株式投資を始めるための手順

子ども(未成年)が株式投資を始めるにあたっての手順は以下の通りです。

  1. 親権者が証券口座を開設する
  2. 子ども名義の未成年口座を開設する
  3. 投資資金を入金して取引を始める

1.親権者が証券口座を開設する

親権者が証券口座を開設していることが前提となる会社が大半なので、まずは親が口座開設しておくとスムーズです。

2.子ども名義の未成年口座を開設する

ネットでの申し込みだけでは完了せず、書類等を郵送しなければならないケースもあります。申込日数に余裕を持って手続きすることをおすすめします。

3.投資資金を入金して取引を始める

証券会社によっては100円程度から運用が可能です。子ども自身のお小遣いから運用資金を毎月出すことで、より身近な感覚で株式投資を行ってみてもよいでしょう。

子ども(未成年)が開設できる口座がある証券会社

子ども(未成年)が口座開設できる証券会社のうち、おすすめは以下の5社です。それぞれの証券会社の特徴について解説します。

会社名 現物取引手数料 未成年口座の取扱商品
楽天証券 5万円まで:55円
10万円まで:99円
20万円まで:115円
50万円まで:275円
100万円まで:535円
※超割コースの場合
国内株式、IPO、PO、立会外分売、外国株式、投資信託、債券、金・プラチナ、貸株、外国為替、楽ラップ
SBI証券 0円※25歳以下 国内株式、単元未満株、立会外分売、外国株式(米国・中国・韓国・ロシア・ベトナム・インドネシア・シンガポール・マレーシア)、投資信託、債券
松井証券 0円※25歳以下 国内株式、IPO、PO、投資信託、米国株式、立会外分売、貸株サービス、米ドルMMF
岡三オンライン 0円※25歳以下 現物取引、単元未満株、IPO、立会外分売裏、外国株式、投資信託、債券
マネックス証券 5万円まで:55円
10万円まで:99円
20万円まで:115円
50万円まで:275円
100万円まで:535円
※取引毎手数料コースの場合
国内株式、ETF、REIT、単元未満株、IPO、PO、米国株式、中国株式、投資信託、債券、オルタナティブ投資

※手数料はすべて税込、2023年2月時点

楽天証券

引用:https://www.rakuten-sec.co.jp/

楽天証券は、楽天グループのネット証券会社です。

楽天ポイントを投資に利用することや、楽天銀行や楽天カードとの連携も可能です。投資をしながらポイントが貯められるため、楽天をよく利用する人におすすめの証券会社といえます。

100円(=100ポイント)から投資できる手軽さも魅力です。

SBI証券

SBI証券

引用:https://www.sbisec.co.jp

SBI証券は、ネット証券では口座開設数ナンバーワンを誇ります。豊富な商品ラインナップが特徴です。

取引に応じてTポイントやdポイントなどの各種ポイントが貯まり、投資に使うこともできます。

25歳以下は現物手数料無料で、100円からの投資も可能です。

松井証券

松井証券

引用:https://www.matsui.co.jp/

松井証券は創業100年を超える老舗の証券会社です。Webや電話でのサポート体制があり、初心者でも安心して取引を始められます。

取引に応じてPayPayポイントやdポイントが貯まり、投資に使うこともできます。

25歳以下は現物手数料無料です。

岡三オンライン

岡三オンライン

引用:https://www.okasan-online.co.jp

岡三オンラインは、岡三証券が運営しています。

投資に役立つトレードツールが豊富に揃うのが魅力です。口座開設手続きの始めから、コンタクトセンターがきめ細かくフォローしてくれます。

25歳以下は現物手数料が無料です。

マネックス証券

マネックス証券

引用:https://www.monex.co.jp/

マネックス証券は、マネックスグループのネット証券です。

貯まったポイントは、Pontaポイントやdポイントなどへ交換して使うこともできます。

銘柄分析に必要な情報を網羅した独自ツール「マネックス銘柄スカウター」を無料提供しており、1株から買えるワン株(単元未満株)も人気です。

100円からの投資も行えます。

子ども(未成年)の証券口座に関するよくある質問

子ども(未成年)の証券口座に関する、よくある質問と回答を紹介します。

  • 子どもが海外に在住している場合、証券口座を開設できる?

    開設できません。親権者、名義人ともに日本国内に在住していることが条件です。

  • 子どもの証券口座にある資金を親名義の銀行口座に出金できる?

    出金できません。本人名義の口座にのみ出金可能です。

  • 子供が成人したらその口座はどうなるの?

    成人口座(一般口座)に移行されます。新しいパスワード設定などが必要です

まとめ

18歳未満の未成年を対象にした証券口座「未成年口座」を開設する方法や、おすすめの証券会社を紹介しました。子どもが証券口座を開設し証券取引を行うことで、お金の勉強になったり、長期運用の基礎を作れたりするなど、さまざまなメリットが期待できます。

本記事を参考に最適な証券会社を選び、上手に活用してください。

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