投資信託は、資産運用をファンドマネージャーというプロに任せることができるため、初心者にもおすすめの投資方法です。
投資信託を購入する際は手数料がかかります。この記事では、投資信託の手数料を抑える方法や、手数料の安い投資信託を紹介します。投資信託にかかるコストを削減したい人は、ぜひ参考にしてください。
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【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩
一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。
投資信託は、資産運用をファンドマネージャーというプロに任せることができるため、初心者にもおすすめの投資方法です。
投資信託を購入する際は手数料がかかります。この記事では、投資信託の手数料を抑える方法や、手数料の安い投資信託を紹介します。投資信託にかかるコストを削減したい人は、ぜひ参考にしてください。
投資信託に必要な手数料は、以下の通りです。
【投資信託に必要な手数料】
販売手数料とは、投資信託を購入する際に支払う費用のことです。販売手数料の金額は、販売する会社や申込価格によって変動します。
販売手数料の相場は、申込価格の0~5%程度です。
信託報酬とは、投資信託の保有額に応じて運用会社に対して日々支払う費用のことで、「運用管理費用」と呼ばれることもあります。信託報酬額は、販売会社や投資信託の保有額によって変動します。
信託報酬は、販売手数料のように直接支払う費用ではないため、負担している感覚がないかもしれません。しかし、信託財産から支払われているため、販売会社選びの際は信託報酬の割合も確認しましょう。
信託報酬の相場は、信託財産保有額の1~2%程度です。
信託財産留保額とは、投資信託を解約(換金)した際にかかる費用のことです。投資信託の解約(換金)時に受け取るお金は、信託財産から信託財産留保額を引いた金額となります。
信託財産留保額の相場は、投資信託の金額の0.2~0.3%程度です。ただし、投資信託によっては、信託財産留保額が差し引かれないケースもあります。
監査報酬とは、投資信託の監査の際にかかる費用のことです。
投資信託の運用会社は、原則として決算ごとに監査法人や会計法人などから監査を受けなければなりません。投資家から資金を集めて運用を行うため、資金運用が公正に行われているか、経理が正確に行われているかなどを調べる必要があります。この監査にかかる費用は、運用会社ではなく投資家が負担することになっています。
売買委託手数料とは、投資信託会社が証券会社を通じて株などを購入する際に、証券会社に対して支払う費用のことです。売買委託手数料は、投資信託の信託財産から支払われます。
売買委託手数料の金額は、信託財産の金額や資産の入れ替え頻度によって異なるので、事前にどのくらいの売買委託手数料が発生するのか把握することはできません。
投資信託の手数料を安く抑える方法は、以下の通りです。
ノーロード商品とは、販売手数料が無料の投資信託のことです。通常は購入するごとにかかる販売手数料をカットできるため、大幅なコスト削減が期待できます。
ノーロード商品を実現できた背景には、ネット証券の普及が挙げられます。ネット証券では、窓口担当者を置く必要がないため、そのぶんの人件費を削減することが可能です。それに伴い、販売手数料を投資家から集めるのをやめたことで、ネット証券はさらなる人気を集めるようになりました。
ただし、ノーロード商品であっても、ほかの手数料が高めに設定されているケースがあるので要注意です。
投資信託の運用方法には、「インデックス型」と「アクティブ型」があります。
インデックス型とは、日経平均株価や東証株価指数など、特定の指数と同じ値動きを目指す投資信託のことです。対してアクティブ型は、株価指数の値動きよりも高いリターンを目指しますが、そのぶんリスクも大きくなります。
手数料が安いのはインデックス型です。インデックス型は安定性を重視しており、アクティブ型よりも運用の手間がかかりません。インデックス型は、手数料が安いだけでなく、リスクも比較的小さいため、特に投資初心者に向いています。
信託財産留保額は、販売会社によっては設定されていないことがあります。信託財産留保額が設定されていない販売会社を選ぶことで、コストを抑えることが可能です。
ただし、信託財産留保額が設定されていない一方で、ほかの手数料が高額になっているケースもあるので注意が必要です。信託財産留保額だけでなく、ほかの手数料も確認したうえで、販売会社を比較することをおすすめします。
販売手数料や信託財産留保額が無料で、信託報酬も低水準の投資信託は、以下の通りです。
eMAXIS Slim 米国株式は、米国の代表的な株価指数である「S&P500」との連動を目指すインデックスファンドです。インデックスファンドとは、市場の動きを示す特定の指数と同じ値動きをするよう運用される投資信託を指します。
手数料が安いうえ、米国で高く評価されている500社にまとめて投資できるため、投資初心者にもおすすめです。また、NISA口座に対応しており、節税対策もできます。
◆eMAXIS Slim米国株式を購入できる主な証券会社
投資対象 | 米国株式 |
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購入手数料 | 無料 |
信託報酬 | 0.0968%以内(年率) |
信託財産留保額 | 無料 |
eMAXIS Slim先進国株式インデックスは、米国を中心とした先進国の企業への投資を行うインデックスファンドです。日本を除く先進国の株価動向を示す指数である「MSCIコクサイ・インデックス」との連動を目指しています。
ただし、米国市場の影響を受けやすいこと、円高でマイナスとなる可能性がある点には注意してください。
◆eMAXIS Slim先進国株式インデックスを購入できる主な証券会社
投資対象 | 先進国株式 |
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購入手数料 | 無料 |
信託報酬 | 0.1023%以内 |
信託財産留保額 | 無料 |
eMAXIS Slim全世界株式は、 米MSCI社が提供する外国株式指数である「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」との連動を目指すインデックスファンドです。
世界経済は長期的目線から見ると右肩上がりで成長し続けているため、eMAXIS Slim全世界株式は今後も上昇が期待されています。NISA口座に対応しており、節税対策も可能です。
◆eMAXIS Slim 全世界株式を購入できる主な証券会社
投資対象 | 全世界株式 |
---|---|
購入手数料 | 無料 |
信託報酬 | 0.1144% |
信託財産留保額 | 無料 |
投資信託にはさまざまな手数料がかかりますが、販売会社や運用会社によって手数料が一部無料になるケースがあります。ただし、その場合でも、ほかの手数料を高額にしている可能性があるため、必ずほかの手数料も含めて比較検討してください。悩んだ場合には、記事で紹介したインデックスファンドを選んでみてはいかがでしょうか。
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