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残価設定ローンは途中解約できる?解約時の注意点と解約時にかかる費用をシミュレーション

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

「残価設定ローン」は、通常のカーローンと比べて月々の返済額を抑えられるのが特徴です。残価設定ローンを検討している人や、すでに契約しているけれど解約できるのか知りたいという人もいるのではないでしょうか。

この記事では、残価設定ローンの仕組みや、残価設定ローンと通常のカーローンの違い、残価設定ローンを途中解約する際の注意点、解約時にかかる費用について詳しく紹介します。

残価設定ローンってそもそもどんなローン?

残価設定ローンでは、ローンを払い終わる時点での車の下取り価格を残価として設定し、車両価格から残価を差し引いた金額に対してローンを組みます。借入金額が少なくなるため、通常のローンに比べて毎月の支払額を抑えることができるのが特徴です。

ただし、残価設定ローンの金利は高めです。銀行マイカーローンの金利が2~4%程度なのに対して、残価設定ローンでは3~5%程度が一般的です。

また、残価設定ローンでは、月間走行距離に制限が設けられています。具体的な制限距離はメーカーによって異なりますが、1,000kmまたは1,500kmなどといったように、複数の選択肢から選ぶことができ、距離が短いほど残価が高くなる仕組みです。

残価設定ローンでは車の所有者が自分ではなくディーラーやローン会社となります。残価設定ローンで購入した場合、完済時に車を返却する必要があるため、車のカスタマイズはできません。

残価設定ローンが向いている人、向いていない人は以下の通りです。

残価設定ローンが向いている人
  • 車の走行距離が短い人
  • 月々の返済額を抑えたい人
  • 定期的に新しい車に乗り換えたい人
残価設定ローンが向いていない人
  • 車の走行距離が長い人
  • 内装・外装をカスタマイズしたい人
  • 同じ車に長く乗り続けたい人

残価設定ローンは途中で解約もできる?

残価設定ローンの途中解約は可能です。ただし、解約するには残債を完済する必要があります。

また、このときに注意したいのが、残価保証の有無です。

残価保証されているケース

残価保証されているケースでは、残価に関する支払いは発生しません。残債のみ一括返済すれば、残価設定ローンを途中解約できます。ディーラーもしくはローン会社に解約したい旨を伝え、提示された額を期日までに振り込み、解約という流れです。

残価保証されていないケース

残価保証されていないケースでは、解約時点の車の査定額が残価に満たない場合に、差額の精算が必要になります。

例えば、残債120万円、残価200万円の場合、車の査定額が200万円になればローン残債の120万円だけを用意して解約できます。しかし、査定額が180万円となれば、残債120万円に加えて20万円が必要です。

残価設定ローンを途中解約するときに注意したいこと

残価設定ローンを途中解約する際の注意点は、以下の2つです。

  • 車の状態によっては追加費用が発生する
  • 途中解約しても基本的に違約金は発生しない

車の状態によっては追加費用が発生する

車体にへこみや傷があったり、走行距離の制限を超えていたりすると精算時に追加費用が発生します。また、内装についた汚れ、シートの染みやたばこの臭いなども印象を悪くする可能性があるでしょう。

所有権はあくまでもディーラーにあるため、一時的に預かっている借り物だと思って、日々のメンテナンスを怠らず車を大切に扱う必要があります。

途中解約しても基本的に違約金は発生しない

なお、残価設定ローンの途中解約は「ローン完済」を意味するため、基本的に違約金は発生しません。だだし、ローンによってはまれに違約金が発生するケースもあるため、契約する際は事前に確認しておくとよいでしょう。

残価設定ローンを途中解約した場合のシミュレーション

通常のカーローンと残価設定ローンを比較しながら、途中解約した場合のシミュレーションを見ていきましょう。500万円の車を購入し、残価設定ローンでは残価を200万円に設定した場合の返済額は、以下の通りです。

条件
  • 価格:500万円
  • 返済期間:5年(60回)
  • 残価設定:200万円
年間の支払額

通常のカーローン:100万円
残価設定ローン:60万円

毎年の返済額は通常のローンが100万円なのに対し、残価設定ローンは60万円と安くなります。3年で途中解約した場合、通常ローンでは残債は200万円ですが、残価設定ローンでは残債120万円です。

ただし、前述した通り、残価保証されていないケースでは、査定額次第で追加の支払いが必要になります。

まとめ

残価設定ローンを途中解約する際の注意点、解約時にかかる費用について説明しました。残価設定ローンは月々の返済額を抑えられるため、資金が少なくても車を入手しやすいです。

残価設定ローンの途中解約は可能ですが、残債を一括返済する必要があります。また、残価保証されていないケースでは、解約時点での査定額と残価との差額も支払わなければなりません。

残価設定ローンの途中解約について検討している人は、この記事を参考にしてください。

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