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自己破産していても車のローンは組める?|ローンを組んだあとに自己破産したらどうなるかも解説

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

車を購入する際にローンを組むのは1つの方法ですが、審査に通らないとローンを組むことはできません。では、自己破産していた場合はローンを組めるのでしょうか。

この記事では、自己破産している人が車のローンを組めるのか、自己破産後に車のローンを申し込む際のポイント、車のローンを組んだあとに自己破産したらどうなるのかを解説します。

自己破産していても車のローンは組める?

自己破産していると、車のローンを組むのは難しいとされています。ただし、自己破産してから一定期間が経過していれば、問題にならない可能性もあります。

ここでは、自己破産と車のローンを組むタイミングについて見ていきましょう。

自己破産直後のローンは難しい

自己破産とは、借金を返済する見込みがないことを裁判所に認めてもらい、法律上すべての借金の支払い義務を免除してもらう手続きです。資産の総額や内容、収入状況、家族構成、生活状況などを総合的に踏まえたうえで、自己破産が認められます。

自己破産すると、その履歴が信用情報機関に金融事故として登録され、いわゆるブラックリストにのった状態になります。事故情報が登録されている間は、原則としてローンを組むことはできません。

信用情報機関には、日本信用情報機構、全国銀行個人信用情報センター、シー・アイ・シーの3つがあります。ローンを組む際には、各機関への照会が行われます。

自己破産後5~10年経過していれば組める可能性がある

自己破産の記録は信用情報機関に登録されますが、永久に保存されるわけではありません。一定期間が経過すると、記録は抹消されます。

信用情報の保存期間は、情報内容や信用情報機関によって異なります。自己破産した情報の保存期間は、日本信用情報機構とシー・アイ・シーが5年、全国銀行個人信用情報センターは10年です。

また、保存期間の起点は日本信用情報機構だと破産手続き終了日、シー・アイ・シーと全国銀行個人信用情報センターは破産手続開始決定日となっています。

自己破産の記録が抹消されたあとなら、ローンの審査に通る可能性はあるでしょう。

自己破産後に車のローンに申し込むときのポイント

ここでは、自己破産後に車のローンを申し込む際のポイントを解説します。

  • 信用情報から事故情報が消えていることを確認する
  • 同時期に何度も複数社に申し込まない
  • 本審査前に仮審査を利用する
  • 頭金を多めに用意する
  • 自己破産で免責になった会社は避ける

信用情報から事故情報が消えていることを確認する

自己破産したあとにローンを組む際は、金融事故の記録が抹消されているか確認してください。

自分の信用情報は、信用情報機関に開示請求すれば確認できます。ローン会社は、契約書の約款に信用情報機関に登録する旨を記載する義務があるため、書類を見れば開示請求先がわかります。

書類が手元にないなどの理由から、どの信用情報機関に登録されたのかわからない場合は、先述した3社すべてに開示請求を行いましょう。窓口や郵送のほかに、Webでも開示請求を受け付けているところもあります。

同時期に何度も複数社に申し込まない

自己破産の記録が信用情報機関から抹消されていたとしても、同時期に何度も、複数社にローンを申し込むのは避けた方がよいでしょう。審査に悪い影響を及ぼす可能性があります。

ローンの審査を受けると、受けた履歴が信用情報機関に記録されます。そのため、審査に落ちた場合にすぐほかのローンを申し込むのも避けた方がよいでしょう。1ヵ月の間に3社以上にローンを申し込むと「申し込みブラック」と呼ばれ、審査に落ちる可能性が高くなるといわれています。

本審査前に仮審査を利用する

ローンの審査は、仮審査と本審査の2段階で行われます。ローンを組むためには、本審査に通過しなければなりません。

通常、仮審査は車の購入を決めた時点で行われます。車の購入価格や借入額、返済期間、頭金などの情報をもとに、ローン会社は契約して問題がないか判断します。仮審査を受けることで、どれくらいの借入額が可能なのか目安がつかめるでしょう。

なお、仮審査を受けた段階では、履歴が残ることはありません。同時期に複数社の仮審査を受けたとしても、本審査への影響を心配する必要はないでしょう。

頭金を多めに用意する

自己破産したあとに車のローンを組むことを検討しているなら、頭金をできるだけ多く用意することで、審査を有利に進められるでしょう。

頭金を多めに用意できれば融資額が減り、貸し倒れリスクが下がるため、審査に通る可能性が高くなるでしょう。

自己破産で免責になった会社は避ける

自己破産すると、その記録は5~10年で信用情報機関から抹消されます。しかし、ローン会社が独自に保管する事故情報もあります。特に、自己破産で借金の返済義務が免責になったローン会社のデータベースには、抹消後も情報が残っている可能性が高いです。

事故情報が残っている限り、同じローン会社に再びローンを申し込んでも審査に通る可能性は低いです。自己破産したあとにローンを組む際は、別のローン会社を選んだ方がよいでしょう。

車のローンを組んでから自己破産した場合はどうなる?

車のローンを組んだあとに自己破産した場合は、ローンが残っているか完済しているかで結果が変わってきます。

ローンが残っている場合

車のローンが残っているときに自己破産した場合は、一定の財産を手放すことと引き換えに借入残額の返済義務が免除されます。

車をローンで購入すると、ローンが残っている間は車の所有権は債権者であるローン会社に設定されているのが一般的です。自己破産時には車を没収され、手元に置き続けることはできません。

ローンを完済している場合

車のローンを完済していても、自己破産した場合、車は破産管財人に没収・換価処分されるのが原則です。

ただし、車が没収・換価処分されるかどうかは査定額によって異なります。車の査定額が20万円以上だと没収・換価処分の対象となり、破産管財人が現金化して債権者に分配されます。査定額が20万円未満だと、生活上必要な自由財産と判断され、手放さずに済む可能性があります。

まとめ

自己破産すると、新たに車のローンを組むのは難しいです。少なくとも信用情報機関の記録が消えるまでは、ローンの審査には通らないでしょう。また、ローンの返済途中で自己破産した場合、車は手放さなければなりません。

自己破産にはすべての借金を帳消しにできるメリットがあります。ただし、日々の生活への影響が非常に大きいため、あくまでも最後の手段だと考えましょう。

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