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自動車ローンの残債上乗せのメリット・デメリット|注意点を解説します!

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

「魅力的な新車が発売されたから」「家族が増えたので大型の車にしたい」など、車を買い替えたい理由やタイミングは人それぞれです。現在乗っている車のローンが返済途中でも、車を買い替えることはできるのでしょうか。

この記事では、返済中に残債を追加してローンを組む方法やメリット・デメリット、車の購入手順を解説します。

返済途中に残債を上乗せして自動車ローンは組める?

自動車ローンが返済途中でも、残債を上乗せして新しい自動車ローンを組むことができます。

車を買い替える際には、本来ならローンを完済して名義変更を行う必要があります。残債が残っていれば、車を売却して完済する方法が一般的です。それでも残債が残ってしまう場合に、残債を上乗せして自動車ローンを組む方法が2つあります。

オーバーローン

「オーバーローン」とは、現在残っている残債を新しい車の代金に追加し、ローンを一本にまとめる方法です。ローンの返済中でも車を買い替えることが可能で、月々の返済額も現在のライフスタイル合わせて改めて調整できます。

例えば、170万円で買った車を所持しており150万円分のローンを返済していたとすると、残債は20万円です。ここで新しく200万円の車に買い替える際にオーバーローンを利用すると、ローンが一本化され合計220万円となります。月々の返済はそれぞれ別々に支払うのではなく、一度で済みます。

おまとめローン

自動車ローンだけでなく、カードローンなども一本化し、別のローンに乗り換える方法が「おまとめローン」です。

オーバーローンが自動車ローンどうしを一本化するのに対し、おまとめローンは現在抱えているさまざまなローンを一本化できる点が特徴です。

例えば、現在の車のローンが20万円に新しい車のローンが200万円、カードローンが10万円あると仮定します。おまとめローンを使えば、これらを230万円のローンにまとめることが可能です。

複数の引き落とし口座や返済日があると、月々の返済管理が煩雑になります。おまとめローンで一本化できれば、管理の負担が軽減されるでしょう。

残債を上乗せして自動車ローンを組むメリット

残債を上乗せして自動車ローンを組むと、次のようなメリットがあります。

  • 金利が低くなる
  • 資金が足りなくても買い替えができる

金利が低くなる

残債を上乗せして自動車ローンを組む際、金利が低くなるケースがあります。

現在のローンがディーラーローンで、新しいローンが銀行マイカーローンの場合、金利が低くなる可能性があります。ディーラーローンの金利は4?9%なのに対し、銀行マイカーローンの金利は1?4%程度です。

金利が1%でも低くなれば、返済総額は大きく変わります。例えば、元金200万円のローンを組む場合、金利が9%だと返済総額は218万円です。一方、金利が8%なら返済総額は216万円で済みます。

銀行によっては、その銀行で住宅ローンを組んでいると金利優遇が受けられることもあります。

なお、オーバーローンとおまとめローンでは金利が異なります。おまとめローンの場合、金利が上がるケースもあるので注意してください。

資金が足りなくても買い替えができる

残債を上乗せして自動車ローンを組めば、資金が足りなくても買い替えができます。

例えば、急に家族が増えたり、家族の介護が必要になったりすると、車を買い替える必要が出てくるかもしれません。その際に資金が足りなくても、残債を上乗せして自動車ローンを組めば買い替えが可能です。

ライフイベントの変化にも対応しやすい点は、メリットといえるでしょう。

残債を上乗せして自動車ローンを組むデメリット

残債を上乗せして自動車ローンを組むと、次のようなデメリットがあります。

  • 家計が圧迫されるリスクがある
  • 審査が厳しく通りにくい

家計が圧迫されるリスクがある

残債を上乗せして自動車ローンを組むと、月々の返済額が増えるため、家計が圧迫されるリスクがあります。

例えば、現在残っているローンの支払いが月々5万円で残債60万円(12ヵ月分)、新しい車のローン支払も月々5万円で残債200万円(40ヵ月分)だとしましょう。

オーバーローンを利用すると、2つのローンの残債が合算され260万円となります。このとき、返済期間を40ヵ月とすると、月々の返済額は6万5000円となり、それまで月々5万円だったので1万5000円増えることになります。

審査が厳しく通りにくい

オーバーローンやおまとめローンは、通常のローンで車を購入する場合と比べると、借入額が高くなります。そのため、審査基準が厳しくなり、通常のローンよりも審査に通りにくいです。

オーバーローンで車を買い替える手順

オーバーローンで車を買い替える手順は、以下の4つです。

  1. 買い替えたい車を決める
  2. 販売店でオーバーローンができるか確認する
  3. 返済中の車を下取や買取に出す
  4. 売却益を返済に充て、足りない分はローンに上乗せする

ローン会社によっては「上乗せする残債が、新しく購入する車の残債の○%以内でなければならない」などの規定が設けられているケースがあります。

下取なら、古い車の売却と新しい車の購入を同じ店で完結できます。ただし、ディーラーでの下取は買取価格が低くなる傾向があります。より高額な査定を求めるなら、自動車の買取専門業者に申し込む方がよいでしょう。

まとめ

いま乗っている車のローンが残っている状態でも、残債を上乗せして新しい車を購入できる方法がオーバーローンやおまとめローンです。これらを活用すれば、ローンの返済途中でも車を買い替えることができます。ただし、前述の通り月々の返済額が増えるので、家計を圧迫しないか考慮のうえ利用するようにしてください。

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