中古車にもマイカーローンが使える!審査方法や通りやすくするポイントを紹介

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング

河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

マイカーローンは、新車を購入する際に利用するものと考えている人もいるかもしれませんが、中古車を購入する場合でも利用できます。しかし、中古車購入時のローンについて理解しておらず、疑問や不安に感じている人もいるのではないでしょうか。

この記事では、ローンで中古車の購入を検討している人に向けて、ローンの審査方法や、審査に通りやすくするポイントを紹介します。

中古車ローンの審査に通らない理由

マイカーローンは中古車を購入する場合でも利用できますが、審査に通らないケースもあります。その主な理由は、次の通りです。

  • 借入希望額が高い
  • 勤続年数が1年未満
  • 過去に金融事故を起こしたことがある
  • 虚偽の申告をしている

借入希望額が高い

一般的にマイカーローンの審査では、年収に占めるローンの年間返済額の割合である「返済負担率」に基づき、借入希望額が適切かどうか判断されます。

返済負担率は、年間の返済総額が年収の約3分の1までを上限としているケースが多いです。そのため、借入希望額が年収の3分の1を超えると、審査に通りにくくなります。

年間の返済総額については、住宅ローンやカードローンなどほかの借入がある場合、それらすべての返済額を合算して計算されます。

勤続年数が1年未満

ローンの審査では、申し込み者の収入が安定しているか厳しくチェックします。その際、勤続年数が長いほど収入に安定性があると判断されます。

転職したばかりなどで、勤続年数が1年未満と短い場合、審査に通りにくくなるでしょう。

過去に金融事故を起こしたことがある

過去に金融事故を起こしたことがある場合も、審査に通りにくくなります。金融事故の例は、以下の通りです。

  • 長期延滞:返済が61日以上または3ヵ月以上遅れること
  • 債務整理:債務の減額や、支払い期間の調整により、借金問題を解決する手続き
  • 強制解約:クレジットカードの利用料金の延滞や不正利用などにより、強制的に解約されること
  • 自己破産:支払い不能であることを裁判所が認め、借金の支払い義務が免除される手続き

金融事故を起こすと、ブラックリストにのる可能性があります。ブラックリストとは、信用情報機関に登録される金融事故の情報のことです。ブラックリストにのると、その履歴が消えるのに5~10年程度かかります。

信用情報は、「CIC」「JICC」「KSC」といった3つの信用情報機関で管理されています。それら機関に対して開示請求を行えば、ブラックリストにのっているか確認することが可能です。

虚偽の申告をしている

虚偽の申告をしている場合も、審査で落ちる可能性が高いです。中古車ローンの審査では、勤務先の情報や、信用機関に保管されている記録なども審査されます。虚偽の申告はすぐにわかってしまいます。

年収や勤続年数などは、必ず正確な情報を申告するようにしてください。

中古車ローンの審査では何を確認される?

中古車ローンの審査基準は、ローン会社によって異なります。しかし、どのローン会社でも次の3つに関しては重要項目として審査します。

  • 属性の審査
  • 過去の遅滞などの履歴
  • 他社の借入額

属性の審査

中古車ローンで審査される項目の1つに、属性があります。属性の審査とは、年齢や職業、年収といった各属性に対する審査のことで、ローン申し込み時に記入した申請書の内容をもとに行われるのが一般的です。

属性審査には、以下のような内容があります。

  • 年齢
  • 職業
  • 年収
  • 勤務先
  • 勤続年数
  • 家族構成

この中で、特に重要なのが「年収」と「勤続年数」です。年収の目安は「前年度の年収が200万円以上」、勤続年数は「3年以上」が通りやすく、「最低でも1年以上」の勤続年数が必要とされています。

過去の延滞などの履歴

前述したように、審査の際には金融事故の有無についても確認されます。金融事故の記録が残っていると返済能力を疑われ、審査に通りにくくなってしまいます。

金融事故の情報が記録されているのは、長期延滞や強制解約の場合は約5年間、債務整理や自己破産のケースでは完済から約5~10年間とされています。

他社での借入額

自動車ローンの審査では、他社での借入額についても確認されます。他社での借入額が大きいほど、審査に通りにくくなります。一般的に、返済負担率(年収に占めるローンの年間返済額の割合)は30%以下とされています。

他社から借入のある場合は、返済負担率を30%以下にしたうえで、審査を受けてください。

中古車ローンの審査に通りやすくするためのポイント

中古車のローン審査に通りやすくするための対策は、次の通りです。

  • 審査に通りやすいローン会社を選ぶ
  • 自己資金を多めに用意する
  • 勤続年数が長くなってから申請する
  • 保証人を立てる
  • 複数社に借入がある場合は完済する 

審査に通りやすいローン会社を選ぶ

マイカーローンの種類によって、審査の通りやすさが変わってきます。

  • 自社ローン:審査に最も通りやすい
  • ディーラーローン:金利は高いが、審査期間は短めで通りやすい
  • 銀行マイカーローン:金利は低いが、審査は厳しく書類手続きが面倒

この中で、審査に通りやすいのが自社ローンです。自社ローンとは、中古車販売店が独自に提供するローンのことです。銀行や信販会社を通さず、独自の審査基準を持っているため、審査に通りやすいとされています。

ただし、ある程度の頭金が必要であったり、保証人を用意したりする必要がある点に注意が必要です。

自己資金を多めに用意する

自己資金を多めに用意すると借入額を抑えられるため、審査に通りやすくなります。

一般的には、支払総額の2~3割程度の頭金を用意すれば、審査に通りやすくなるとされています。また、頭金を用意できない場合は、保証人を立てて対策するとよいでしょう。

勤続年数が長くなってから申請する

勤続年数が長くなってから申請することも大切です。ローンの審査では滞納リスクを避けるため、安定した収入が求められます。その際、勤続年数が長いほど滞納リスクは低いと判断され、審査に通りやすくなります。

勤続年数は重要な項目で、少なくとも1年以上は同じ会社で働いている状態が望ましいです。

保証人を立てる

審査を通りやすくするには、保証人を立てることも効果的です。一般的にカーローンでは保証人が不要ですが、年収が低いなど審査に不安がある場合は、保証人を立てることで審査に通る可能性は高まります。

ただし、保証人は誰でもなれるわけではありません。保証人は契約者がローンの支払いができなくなった際に返済義務を負うため、返済能力が求められます。家族や親族の中で、安定した収入のある人に頼みましょう。

複数社に借入がある場合は完済する

複数社に借入がある場合は、それらを完済したあとに中古車のローンに申し込むようにしましょう。他社に借入があると、審査の難易度が高くなります。

また、他社の借入状況については、借入残高よりも借入件数の方が重視される傾向があります。複数社に借入があると、ローンの審査に通りにくくなることを覚えておきましょう。

まとめ

中古車を購入する際に便利な中古車ローンですが、利用するためには審査に通過しなければなりません。借入希望額が高かったり、過去に金融事故を起こしたことがあったりすると、審査に通りにくくなるため注意してください。

審査基準を理解し、審査に通りやすくするポイントを押さえたうえで申し込みましょう。

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中古車の購入を考えている方は、ぜひクラウドローンを活用してみてください。

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