近年になって急速に広まった「カーシェアリング」というサービス。言葉は聞いたことがあっても、「実際に使ったことはない」「どんな仕組みなのかよくわからない」という人もいるのではないでしょうか。
この記事では、カーシェアリングとレンタカーの違いや、カーシェアリング利用時の流れについて詳しく解説します。そのうえで、2023年現在おすすめのカーシェアリング・サービス5選を紹介します。
マネーFix 編集部
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近年になって急速に広まった「カーシェアリング」というサービス。言葉は聞いたことがあっても、「実際に使ったことはない」「どんな仕組みなのかよくわからない」という人もいるのではないでしょうか。
この記事では、カーシェアリングとレンタカーの違いや、カーシェアリング利用時の流れについて詳しく解説します。そのうえで、2023年現在おすすめのカーシェアリング・サービス5選を紹介します。
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カーシェアリングとは、ユーザー間で車を共同利用できる仕組みのことです。15~30分など短時間だけ車を借りることができるため、送迎や、近所への買い物など、マイカーのような感覚で手軽に車を使えるのが最大の魅力といえます。
例えば、「毎週決まった曜日に30分だけ、子どもの習い事の送迎に使いたい」といったニーズにもマッチしています。
また、車の維持費やメンテナンス、車検代が不要なため、個人で車を所有するよりも運用費がかからないというコスト的なメリットもあります。「いつでも使いときだけ乗ることができる」という気軽さからヒットして、カーシェアリングの利用者数は年々増加傾向にあります。最近では、カーシェアリング・サービスを共用設備としているマンションも人気を集めています。
カーシェアリングとレンタカーの違いを、下表にまとめました。
カーシェアリング | レンタカー | |
---|---|---|
登録手続き | 必要 | 不要 |
初期費用 | 必要(サービスによっては不要) | 不要 |
料金体系 | 時間料金(分単位)+距離料金 | 時間料金(時間単位) |
予約方法 | ほとんどの場合Web | Web、電話 |
最低利用時間 | 15分程度~ | 6時間程度~ |
給油 | 不要※1 | 必要(返却時に満タンに給油) |
乗り捨て | 不可 | 可(有料) |
免責補償 | 利用料金に含まれる | オプションまたはプランで付加可能 |
キャンセル料 | 利用開始の直前まで無料キャンセル可 | 利用日の6日程度前から発生 |
(※1)料金に燃料代が含まれている。給油が必要な場合は、車内に備え付けの専用カードで給油する
便利なカーシェアリングですが、利用する際にはどうすればよいのでしょうか。ここでは、カーシェアリング利用時の流れについて解説します。
カーシェアリングは会員制のサービスです。利用するためには、まずサービスを提供している会社に会員登録します。
会員登録には、インターネットでの登録、郵送による登録、無人入会機での登録、説明会に足を運んでの登録などさまざまな方法があります。登録の手段によって手続きにかかる時間が変わってくるため、事前に確認しましょう。また、会員登録時にクレジットカードが必要な場合が多いです。
カーシェアリングの予約は、PCやスマートフォンからのインターネット予約が主流です。利用する日時、場所、車種などを指定して検索し、希望に沿った車を予約してください。専用アプリが用意されているサービスも多く、スマートフォンなどGPSを搭載した端末からは、現在地の近くの車を素早く予約できます。
カーシェアリングは、24時間いつでも好きなタイミングでネット予約できることも便利な点といえます。
予約している日時に合わせて、車を受け取る場所(ステーション)に行きましょう。カーシェアリングの車の受け取り・返却場所には、サービスを提供する会社の実店舗のほか、契約している商業施設やマンションの駐車場、コインパーキング等がよく利用されています。
受け取り場所へ行き、予約している車を探します。その際、車種や色、ナンバーも確認するようにしてください。
予約している車を見つけたら、会員登録時に発行されたICカードやスマホアプリ等をかざして解錠します。
車に乗ったら、ダッシュボード等に格納されているエンジンキーを取り出し、エンジンをかけます。
ステーションによっては、車の前にカラーコーンが置かれているので、それをいったん移動させ、出庫後に元の場所に戻すようにしてください。カラーコーンは、一般の車が誤ってその場所に駐車することを防止するためのものです。
車を使い終わったら、予約の終了時間までに車を借りたステーションへ戻ります。一部のサービスではオプションで乗り捨てができることもありますが、基本的には借りたステーションに返却しなければなりません。
道路の渋滞等による遅れで、予約時間終了までに車を返せない場合は要注意です。次に予約を入れている利用者が車を使えなくなってしまう恐れもあるので、時間には余裕をもって返却しましょう。
予約終了時間の後にほかの利用者からの予約が入っていなければ、追加料金を支払って延長することも可能です。延長手続きをせずに、終了時間を過ぎてしまった場合にはペナルティとして割増料金がかかります。
カーシェアリングの料金は、利用ごとに精算するのではなく、月末締めで1ヵ月分をまとめて支払うのが一般的です。月額基本料や利用料金などを含めた金額を一度で支払うため、精算がシンプルでわかりやすいのもカーシェアリングの特徴といえるでしょう。
本章では、カーシェアリング・サービス会社を5社ピックアップし、それぞれの特徴を紹介します。車を使う時間や走行距離によって、おすすめの会社は変わってくるので、自分の使用用途に合わせて最適なものを選んでください。
初期費用 | 月額料金 | 時間料金 | 距離料金 | |
---|---|---|---|---|
オリックスカーシェア | 無料 | 880円 | 220~400円/15分 | 18円/km(6時間以内は無料) |
TOYOTA SHARE | 無料 | 無料(キャンペーン期間中のみ) | 220~550円/15分 | 16円/km |
タイムズカー | 1,650円 | 880円 | 220~440円/15分 | 16円/km(6時間以内は無料) |
Honda EveryGo | 無料 | 無料 | 200円/15分 | 17円/km |
カレコ | 無料 | 980円(無料プランあり) | 150~640円/10分 | 18~24円/km(6時間以内は無料) |
オリックスカーシェアは、「オリックスレンタカー」で有名なオリックス自動車が運営するカーシェアリング・サービスです。料金プランが複数用意されており、使用スタイルに応じて選択できます。15分ごとの短時間の利用料金は220円と割安で、さらに6時間パック料金4,280円は最安値クラスです。
「短時間利用がメインだが、週に1回程度は半日利用もある」といったニーズにも臨機応変に応えられる、バランスの良さが魅力といえるでしょう。
また、ステーション数も業界最多に近く、大型ミニバンも選べるなど車種も充実しています。
TOYOTA SHAREは、自動車メーカー最大手・トヨタ自動車系のカーシェアリング・サービスです。取り扱う車種が豊富なことが特徴で、アクア、ヤリス、ヴィッツといったコンパクトカーの利用なら15分220円から利用できます。
予約開始時間よりも15分早く乗り始めることが可能で、予定していた時間よりも早めにステーションに返却した場合は、実際に使った時間ぶんだけ精算されるので無駄がありません。
TOYOTA SHAREは、2023年2月にリニューアルしました。ステーション数は旧サービスの650から1,150カ所に大幅に拡大し、料金体系も見直しされました。ワンウェイの乗り捨ても一部可能になり、ますます使い勝手の良いサービスになっています。
タイムズカーは、時間貸駐車場の「タイムズ」で広く知られている、パーク24のグループ会社が運営するカーシェアリング・サービスです。全国主要都市に数多あるタイムズの駐車スペースを利用することで、ステーション数・設置車数ともに国内最大級を誇っています。
予約やキャンセルは利用直前まで受け付けており、最短で予約を入れた3分後から車を使えます。逆に、利用開始1分前までのキャンセルも可能です。旅行中など時間が読みづらい状況でも、使いやすいサービスといえるでしょう。
料金的にも手頃で、6時間までの利用ならば距離料金がかからないため、短時間で長距離を移動する場合は特にお得です。
オプションで乗り捨てサービスも提供しています。追加料金がかかりますが、対応しているステーションであれば、借りた場所とは異なるステーションに車を返却することが可能です。
Honda EveryGoは、「ひと月に利用する回数はそれほど多くないものの、1回あたりの利用時間が長い」というユーザーに最適なカーシェアリング・サービスです。
8時間、16時間の利用料金は業界最安クラス(軽自動車の場合)で、さらに夜間(21~翌7時)に借りっぱなしで利用できるナイトパックは、どの車種を借りても10時間で1,500円とお得。月額基本料も無料です。
一方、ステーションは東京、神奈川、千葉、愛知、大阪、福岡、福島と限られたエリアにしかなく、一層の拡充が待たれているのが現状です(2022年現在)。
車種についてはホンダの新型軽自動車やコンパクトカーを中心に、安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」が搭載されている最新車両にも乗ることができ、運転中の快適性や安全性に定評があります。
カレコは、三井不動産リアルティが運営するカーシェアリング・サービスで、特に東京都心部で圧倒的なシェアを誇ります。東京、神奈川、千葉、埼玉の首都圏4都県に約2,300カ所のステーションを展開し、とくに山手線内エリアのステーション数では他社を大きくリードしています。
さらに大阪、京都、兵庫などの関西都市圏にもサービスエリアを拡大し、コインパーキング「三井のリパーク」を中心に次々とステーションを増やしてしています。
母体が不動産業という強みを生かし、マンション居住者向けのカーシェアリングを拡充するなど、独自のサービス展開を行っています。利用料金はプランと車両によって細かく設定されていて、あらゆる層のユーザーに対応しています。
カーシェアリングは、車を使いたいときに好きな時間だけ、さっと借りることができる手軽さが便利なサービスです。「雨の日だけ車で送迎が必要になる」「家具など大きな買い物をするときだけ車を使いたい」など、ニーズに合わせて車種や時間を選ぶことができ、レンタカーよりも簡単な手続きで借りられます。
車を借りる=レンタカーという固定概念にとらわれず、カーシェアリング・サービスも検討してみてください。
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