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車のローンは何年で組むのがおすすめ?平均年数と返済期間の決め方

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

車を分割払いで購入する場合、ローンを何年で組めばよいか悩む人も多いのではないでしょうか。車のローンは、返済期間の長さによってメリット・デメリットが異なります。この記事では、車のローンを何年で組むべきか、返済期間の決め方やポイントなどを解説します。

車ローンは何年で組むのがおすすめ?

車のローンで、特におすすめの返済期間は5年です。その理由として、以下の3点が挙げられます。

  • 月々の返済負担と支払い総額のバランスが良い
  • 出費が大きいタイミングとかぶるのを防げる
  • 買い替えのタイミングと合わせやすい

1点目は、月々の返済負担と支払総額のバランスが良いこと。3年だと支払総額が小さくなり、支払期間も短くなりますが、月々の返済負担が大きいです。一方、7年や10年で設定すると、月々の負担は小さいものの、支払総額・支払期間が大きくなってしまいます。

2点目は、出費が大きいタイミングとかぶるのを防げること。新車で購入した場合、5年後は2度目の車検を行うタイミングです。車関連の出費がかさみますが、ローンの返済が終わっていれば負担を抑えられるでしょう。

3点目は、買い替えのタイミングと合わせやすいこと。車購入から5年が経つと、故障のリスクが増え、別の車への買い替えを検討する人も出てくるでしょう。ローンの返済が完了していれば、買い替えがしやすくなります。

車のローンの平均返済期間は?

車のローンの返済期間は、一般的に3~10年程度で、特に多いのが5~6年といわれています。すでに紹介したように、5年という返済期間は月々の返済負担と支払総額・支払期間のバランスが良いため、特におすすめといえるでしょう。

車のローンは何年まで組める?

車のローンは何年まで組めるのでしょうか。最長年数は借入先によって異なります。大まかな目安は、以下の通りです。

種別 最長年数
銀行のマイカーローン 7~10年
ディーラーローン 5~8年

一般的に、銀行のマイカーローンは最長7~10年なのに対し、ディーラーローンは5~8年と短めに設定されています。車ローンの返済年数を長くしたいのなら、銀行のマイカーローンが適しているでしょう。

車のローンの返済期間を決める5つのポイント

車のローンの返済期間を決めるポイントは、以下の5つです。

  • 毎月の返済額
  • 車の買い替え時期
  • 車の維持費
  • ローン金利
  • 繰り上げ返済

毎月の返済額

ローン完済までの期間を短くしようとすると、毎月のローン返済額が高額になり、負担が大きくなりがちです。

一方、ローンの返済期間を長く設定すると、毎月の返済額は小さくなり、負担は減ります。ただし、月々の返済額を小さくしすぎると、必要以上に長い期間ローンの支払いを続ける結果になってしまいます。

ローンの返済期間を決める際は、毎月の返済額を考えることが大切です。金額が大きすぎると毎月の負担が増え、金額を小さくしすぎると支払期間が長くなるため、無理なく支払える上限額を設定しましょう。

車の買い替え時期

車の買い替え時期も、車のローンを組む際に考慮したいポイントです。

車のローンが残った状態で新しい車を購入すると、前の車と新しい車両方のローンを支払うことになり、家計への影響も大きくなるでしょう。ローンによっては、残債がある状態では車を売却できず、思うように車の買い替えができないケースもあるため注意が必要です。

車の買い替え時期は人によって異なりますが、新しい車を購入する頃には、古い車のローンは完済しているのが理想的です。車を使う頻度やライフプランを考慮し、車の買い替え時期には完済できるようにローンを組むようにしましょう。

車の維持費

車の維持費も、ローンの返済期間を決める際に重要なポイントです。

車に関する支出は、ローンの返済額だけではありません。ガソリン代や駐車場代のほか、車検、税金、保険など、さまざまな費用がかかります

車の維持費も考慮したうえで、無理のない返済額になるようなローン年数を設定することが大切です。

ローン金利

同じ借入総額でも、金利によってローンの支払総額は大きく異なります。

金利が高い場合、返済期間を長く設定すると支払総額が大きく増えてしまいます。逆に金利が低ければ、返済期間を多少長めに設定しても、支払総額がそれほど増えずに済みます。

金利の低いローンは審査が厳しいうえ、必要書類が多く、審査期間が長い傾向にあります。金利が高いローンは比較的審査が甘いですが、審査の通りやすさだけで契約するのではなく、支払総額や月々の返済額を確認したうえで決めるようにしましょう。

繰り上げ返済

繰り上げ返済ができるか否かも、ローンの返済期間を決めるうえで確認したいポイントです。

繰り上げ返済とは、契約時に決めた返済期間よりも早めに返済をすることです。前倒しで返済できればそのぶん利息が減り、支払総額を抑えられます。ローンの返済期間を長めにして月々の返済額を小さくし、余裕ができたタイミングで繰り上げ返済を行えば、負担を抑えつつ理想的なタイミングで返済できるでしょう。

ただし、繰り上げ返済はすべてのカーローンで利用できるわけではありません。繰り上げ返済をする可能性があるのなら、対応しているローンを選ぶようにしましょう。

車のローン返済期間を決める際の5つの注意点

車のローン返済期間を決める際、以下5点に注意が必要です。

  • 返済期間は契約後の変更不可
  • 売却の際には残債の一括返済が必要
  • 返済期間を延ばすと利息が増える
  • 利息は返済方式によっても異なる
  • 返済期間の長さによるメリット・デメリットを把握しておく

返済期間は契約後の変更不可

原則として、ローンの契約後に返済期間の変更はできません。返済が苦しくなった場合でも、ローンの返済期間を延ばして、毎月の返済額を減らすことはできないので注意してください。

返済が難しい事情を考慮して特例を設けているローンもありますが、あくまでも例外です。ローンによっては繰り上げ返済が可能であることは、先述した通りです。

売却の際には残債の一括返済が必要

ローンが残っている車を売却する際は、残債の一括返済が必要です。売却して得られる資金を残債に充てることはできますが、売却金額が残債に満たないこともあり得るので注意してください。

車を買い替えるタイミングでは、ローンを完済しているのが理想的です。車の売却時期を考慮したうえで、ローンの返済期間を決めることが大切です。

返済期間を伸ばすと利息が増える

返済期間を長く伸ばすほど月々の返済額は小さくなりますが、トータルで支払う利息は増えます。同じ借入額・金利であっても、返済期間によって支払総額が変わるので要注意です。

例えば、借入金額を100万円、金利5%とします。返済期間が5年(60ヵ月)と10年(120ヵ月)の場合、それぞれの毎月の返済額、総返済額、利息額は以下の通りです。

返済期間 毎月の返済額 総返済額 うち利息
5年 1万8872円 113万2320円 13万2320円
10年 1万607円 127万2840円 27万2840円

返済期間が長くなるほど利息が増えるので、トータルでの負担も大きくなります。月々の返済額だけでなく、利息についても考慮してください。

利息は金利タイプによっても異なる

車のローンにかかる利息の大きさは、金利タイプによっても異なります。金利タイプは「変動金利」「固定金利」の2種類があります。それぞれの特徴は、以下の通りです。

変動金利は、市場動向に合わせて金利が変動する金利タイプです。一般的には固定金利よりも金利が低く設定されていますが、好景気になって金利が上がれば、固定金利よりも金利が高くなるケースもあります。

固定金利は返済期間中、金利が変わらない金利タイプです。返済計画を立てやすく、金利が高くなるリスクがないことがメリットですが、最初に設定される金利は変動金利より大きいことが多い傾向にあります。

変動金利と固定金利、どちらのほうが返済総額を抑えられるかは、市場動向によるため一概にはいえません。それぞれメリット・デメリットが異なるので、自分の返済プランに合わせて検討してください。

返済期間の長さによるメリット・デメリットを把握しておく

返済期間の長さによっても、メリット・デメリットが異なります。一度決めた返済期間は変更できないので、メリット・デメリットを確認したうえで、自分に合った長さに設定することが大切です。

返済期間を長くする場合と短くする場合、それぞれのメリットとデメリットを紹介します。

返済期間を長くするメリットとデメリット

【メリット】

  • 月々の支払額が小さく負担になりにくい
  • 繰り上げ返済を行えば計画よりも早く返済が完了する

【デメリット】

  • 支払総額は高額になる
  • 買い替え時にローンが残っている可能性が高い

返済期間を短くするメリットとデメリット

【メリット】

  • 支払回数が少なく発生する利息も小さいため、支払総額を抑えられる
  • 買い替え時にはローンが残っていない可能性が高い

【デメリット】

  • 月々の負担が大きい
  • 何らかアクシデントがあると滞納のリスクが高くなる

車のローン負担を減らす方法

車のローン負担を減らす方法として、以下の2つが挙げられます。

  • 頭金を増やす
  • 繰り上げ返済をする

頭金を増やす

車ローンの負担を減らすには、頭金を増やすのが効果的です。

頭金の金額が大きくなれば、そのぶん借入金が小さくなります。発生する利息も減るため、支払総額を抑えることが可能です。ローンの負担をなるべく減らしたいのなら、頭金を多めにすることをおすすめします。

ただし、頭金を増やすとそのぶんローン契約時(車購入時)に支払う金額も大きくなります。無理に頭金を増やして、その後の生活に悪影響が出ないよう注意してください。

繰り上げ返済をする

余裕ができたタイミングで繰り上げ返済をすれば、ローンの負担を減らすことができます。

繰り上げ返済によって支払総額がいくら減るのか、次の条件を例に紹介しましょう。

  • 借入額:200万円
  • 返済期間:10年
  • 月々の返済額:2万1213円
  • ボーナス返済:なし
  • 金利:5%(固定)

繰り上げ返済をせずに返済する場合の支払総額は、「2万1214円×120ヵ月=254万5680円」です。

続いて、ローン契約から60ヵ月後に50万円の繰り上げ返済をした場合で計算します。繰り上げ返済後は、残りの返済期間は変えずに月々の返済額を減らす「返済額軽減型」、月々の返済額は変えずに返済期間を短くする「期間短縮型」の2つの選択肢があります。

返済額軽減型の場合、繰り上げ返済後は月々の返済額が1万1636 円になり、利息額は6万5005 円減少します。

期間短縮型の場合、返済期間が残り32ヵ月に短縮され、利息額は10万3204 円減少します。

引用:知るぽると「繰り上げ返済シミュレーション」

まとめ

車のローンは、何年で組むかによって月々の負担額や返済総額が大きく異なります。おすすめのローン年数は5年と紹介しましたが、適した年数はケースによって異なります。返済途中で資金に余裕が生まれたら、繰り上げ返済を行ってもよいでしょう。記事を参考に、自分にとって適切なローン年数を判断してください。

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