車のローンの金利計算方法|返済シミュレーションと計算方法・金利相場を紹介

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

自動車ローンを組む際、利息総額がどのくらい変わってくるのか気になるところでしょう。実は、利息総額は簡単に算出できます。さらに、自動車ローンの返済額をシミュレーションできるサイトを利用することで、より手軽に金額を把握することが可能です。

この記事では、自動車ローンの金利や計算方法を解説し、シミュレーションできるサイトを紹介します。

自動車ローンの種類と金利相場について

自動車ローンは、大きく分けて5種類あります。それぞれ審査基準が異なり、中には審査が甘いローンもあります。各自動車ローンの審査の通りやすさ、金利相場を下表にまとめました。

マイカーローンの種類 審査の通りやすさ 金利相場
銀行のマイカーローン 比較的厳しい 1~4%
労金・信金のローン 厳しい 1~4%
ディーラーローン 甘い 3~9%
販売店の自社ローン 比較的甘い 無料の場合が多い
消費者金融のローン 比較的甘い 3~18%

詳しい内容については「審査の甘いマイカーローンはどこ?車購入時の見分け方や審査のポイントを解説」を参照してください。

金利は固定金利と変動金利の2種類

金利には「固定金利」「変動金利」の2種類があります。それぞれのメリット・デメリットは、下表の通りです。

メリット デメリット
固定金利 ・市場金利の変動による適用金利の上昇リスクが低い
・長期間借りる場合でも返済計画を立てやすい
・適用金利が高い
変動金利 ・適用金利が低い
・5年間は適用金利が変わらないため、短期間で返済できる場合は有利
・市場金利の変動によって大幅に適用金利が上昇するリスクがある
・長期間借りる場合、適用金利が変動する可能性が高まるため返済計画を立てにくい

固定金利

固定金利とは、金利相場の変動にかかわらず、借入時の適用金利が変わらない金利タイプのことです。固定金利には「全期間固定金利」「当初固定金利」の2種類があります。それぞれの特徴は、以下の通りです。

  • 全期間固定金利:借入時の適用金利が返済開始から終了まで固定される
  • 当初固定金利:適用金利の固定期間を2年、3年、5年などから選択できる(固定期間が長くなるほど適用金利は高く設定される)

固定金利は、 金利相場の変動による影響を受けないため、返済計画が崩れにくいのがメリットです。ただし、変動金利よりも適用金利が高い傾向があります。固定金利を選択する人は、全体の2割程度です。

変動金利

変動金利とは、金利相場の変動に応じて、借入期間中に適用金利が変動する金利タイプのことです。適用金利は、基本的に半年に一度見直しされます。

ただし、借入から5年間は適用金利の見直しはされないので、短期間でローンを完済できる場合は変動金利の方がお得です。また、適用金利は直前の返済額の最大1.25倍など、上限が設定されています。

変動金利は固定金利よりも適用金利が低い傾向にあることから、約8割が変動金利を選択しています。

自動車ローンの金利を計算する前に決めておくこと

自動車ローンの金利を計算するためには、借入額、借入先、返済期間の3点を決めておく必要があります。

いくら借りるかによって月々の負担や総返済額が変わってきます。借入先によって、金利や審査の通りやすさが異なります。返済期間とは、すなわち支払い回数のことです。何回払いにするかで、月々の負担や総返済額が変わってきます。

元利均等返済と元金均等返済はどちらを選ぶべきか

元利均等返済とは、毎月の返済額が一定となる返済方法のことです。対して元金均等返済とは、毎月の返済額のうち元金の額が一定となる返済方法を指します。それぞれのメリット・デメリットは、以下の通りです。

メリット デメリット
元利均等返済 ・返済額が一定のため、返済計画が立てやすい
・返済開始当初の返済額を少なくできる
・元金均等返済よりも総返済額が多くなる
・残債の減りが遅い
元金均等返済 ・返済が進むにつれ元本が減り、利息も小さくなる
・元金の減少が早いため、総返済額が少なくなる
・返済開始当初の返済負担が重く、借入時に必要な収入も高くなる

カーローン返済額の計算方法

カーローンの返済シミュレーションでは、借入額、返済期間、ボーナス月の返済額、金利を入力すれば、総返済額や月々の返済額が簡単にわかります。元利均等返済と元金均等返済で計算方法が異なるので、それぞれに対応したシミュレーションを選びましょう。

元利均等返済の計算例

借入額200万円、ボーナス月の増額返済なし、返済期間3年、金利5%、元利均等返済の場合のシミュレーション結果は、以下の通りです。

  • 総返済額:215万7903円
  • 月々の返済額:5万9941円

出典:JAバンク|マイカーローン返済シミュレーション

元金均等返済の計算例

まったく同じ条件で、元金均等返済にした場合のシミュレーション結果は、以下の通りです。

  • 総返済額:215万4166円
  • 月々の返済額:5万5587~6万3389円

出典:北日本銀行:元金均等返済方式シミュレーション

金利別のシミュレーション

借入額200万円、ボーナス月の増額返済なし、返済期間3年、元利均等返済という条件で、金利が3%、5%のシミュレーション結果を比較すると、以下の通りです。

金利 3%の場合 5%の場合
月々の返済額 5万8162円 5万9941円
支払総額 209万3847円 215万7903円
利息総額 9万3847円 15万7903円

出典:JAバンク|マイカーローン返済シミュレーション

金利が3%か5%かによって、月々の返済額が約1,800円変わってくることに加え、支払い総額には約6万円の差が生じます。

返済額をシミュレーションできる参考サイト

カーローンの返済額をシミュレーションするのにおすすめのサイトを2つ紹介します。

三井住友銀行:マイカーローンの返済額試算シミュレーション

設定した金利だけでなく、金利+1%、+2%の場合の結果まで自動で算出してくれます。金利条件をいちいち変えずとも、複数のシミュレーション結果を比較できるのは便利です。

みちのく銀行:自動車ローンのシミュレーション

ボーナス月の返済額まで自動で算出できます。

マイカーローンを探すときにおすすめのサービス

引用:クラウドローン

自分でローンを探す場合は、手続きに手間がかかったり、条件に合った借入先を見つけられなかったりする可能性があります。そこでおすすめなのが、クラウドローンです。

クラウドローンとは、基本情報や希望条件を一度登録するだけで、条件に一致する複数の銀行からプランの提案を受けることができるサービスです。クラウドローンであれば、気軽に自分に合う銀行ローンを探すことができます。氏名や住所の登録も不要なので、プライバシー面でも安心です。

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まとめ

車のローンは、金利によって利息総額が変わってきます。利息総額は、シミュレーションサイトを活用すれば簡単に算出できます。金利以外にも、借入額や返済期間を変更しながら計算できるので、ローンの計画を立てる際には便利です。

金利の仕組みを理解したうえで、シミュレーションサイトを活用してみてください。

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