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おすすめの低金利のフリーローン(多目的ローン)5選|メリット・デメリットと注意点を紹介

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

急にお金が必要になった際に利用できるローンとしては、フリーローンやカードローンがあります。

どちらもお金を借り、利息をつけて返済する仕組みですが、それぞれ特徴があります。

この記事では、フリーローンの特徴を解説するとともに、カードローンとの違いやメリット・デメリット、おすすめのフリーローン商品について紹介するので、ぜひ参考にしてください。

フリーローンとは

フリーローンとは、原則として資金使途が自由で、個人向けに提供されているローン商品で、「多目的ローン」とも呼ばれます。

フリーローンの特徴は、貸し付けの方法が「証書貸付」となっている点。

証書貸付とは、契約時に融資金額を一括で融資し、借り入れした側はその後利息をつけて返済を行っていく仕組みです。

カードローンとの違い

カードローンとフリーローンは、資金使途が自由という点は共通しています。

ただし、いずれも事業資金として利用することは禁止されており、さらにフリーローンでは投資資金として利用することもできません。

フリーローンは、カードローンに比べて金利が低めに設定されています。

金利が低いぶん、利息も合わせた総返済額を抑えることが可能です。

カードローンは契約時に決められた借入限度額の範囲内であれば追加で借り入れできますが、フリーローンの借り入れは契約時の1度限りである点が大きな違いです。

フリーローン カードローン
取り扱う機関 銀行・消費者金融 銀行・消費者金融
審査 借り入れ時毎回 1回きり
借入金利 2~15%程度 3~18%程度
用途 事業資金・投資資金以外はOK 事業資金以外はOK
返済期間 固定 変動
毎月の返済額 固定 固定
借り入れ方法 1度に全額借り入れ 範囲内であれば随時借り入れ可能
審査スピード 1~2週間 即日~

フリーローンを追加で借り入れるときは、再度審査を受けなければなりません。

そのときの収入が前回の借り入れ時より悪くなっている場合には、審査に通らない可能性もあります。

カードローンは、銀行が提供するものと消費者金融系のカードローン会社が提供するものがあり、消費者金融系のカードローン会社が提供するカードローン商品には、無利息期間が設定されているものもあります。

無利息期間はカードローン会社によって異なりますが、30日間のケースもあれば、180日間など長期に設定されていることもあります。

以上のことから、カードローンが向いている人は、「融資を急いでいる人」といえるでしょう。

また、「一気にまとまった金額を借りるのではなく、その都度必要な金額を借りたい」と考える人にも向いています。

これに対して、フリーローンが向いている人は、「予定されている支出のために、まとまった金額を準備しておきたい」と考えている人や、「できるだけ低金利でお金を借りたい」と考えている人が挙げられます。

フリーローンの金利はどうやって決まる?

フリーローンの金利は借入額に応じて異なります。

一般的に借入額が少ないほど金利は高くなり、借入額が大きいほど適用される金利は低くなります

フリーローンの借入額の上限は、申込者の収入によって決まります。

独自の基準で決めている金融機関もありますが、一般的な目安は年収の3分の1までです。

ただし、この3分の1までの金額とは、他社からの借入額も含んだ額である点に注意が必要です。

フリーローンの金利には最低金利と最高金利が設定されており、申込者の借入額や信用情報を元に決まります。

ただし、金利の上限は利息制限法により下表の通り決まっているので、この上限金利を超える法外な金利を設定されることはありません。

そして、申込者の信用が高いほど借入額の上限が高くなり、適用される金利も安くなります。

利息制限法による上限金利
元金 上限金利
10万円未満 20%
10~100万円未満 18%
100万円以上 15%

フリーローンの利息の計算方法

フリーローンを利用した際の、1ヵ月あたりの利息の計算方法は以下の通りです。

■利息の計算方法

借り入れ金額×金利÷12ヵ月

例えば、50万円を年14%の金利で借りたとしましょう。

その場合の利息額は、

50万円×14%÷12ヵ月=5833.3333・・・

となり、割り切れない場合は小数点以下を切り捨てるため、5,833円です。

フリーローンのメリット

フリーローンには、以下2つのメリットがあります。

フリーローンのメリット
  • お金の使い道が自由
  • 必要以上の借り入れを防止できる

2つのメリットについて、詳しく解説します。

お金の使い道が自由

フリーローンは原則として資金使途が自由なローン商品です。

例えば、海外旅行や引っ越しの費用にしたり、資格取得のための資金にしたりと、さまざまな目的で利用できます。

他社で借りているローンをまとめるための、借り換えにも利用可能です。

逆に、資金使途が決まっているローンは「目的型ローン」と呼ばれます。

学費の支払いを主な目的として利用する教育ローンや、住宅購入の際に利用する住宅ローンなどが目的型ローンに該当します。

目的型ローンでは、決められた目的以外の使い道はできません。

必要以上の借り入れを抑制できる

フリーローンの借り入れは初回の1度だけで、追加の借り入れを受けるためには再度申し込み、審査を受けなければなりません。

途中で気軽に借入額を上乗せすることができないため、必要以上の借り入れを抑制できるでしょう。

カードローンのように借り入れがいつでも自由に行える環境だと、つい追加の借り入れを行ってしまいがちです。

その結果、返済が長引いてしまうといった状況が起こり得ますが、フリーローンではそのような状況に陥ることを抑制できます。

フリーローンのデメリット

フリーローンのデメリットとしては、次の2点が挙げられます。

フリーローンのデメリット
  • 目的型ローンより金利が高い
  • 追加の借り入れにすぐには対応できない

以下、詳しく解説していきます。

目的型ローンより金利が高い

資金使途が自由なフリーローンは、資金使途が決まっている目的型ローンよりも金利が高いというデメリットがあります。

目的型ローンの金利とどのくらい違うのか、下表にまとめました。

金利の比較
三井住友銀行 みずほ銀行
フリーローン 年 5.975% 年5.875%
住宅ローン 年 2.475% 年0.375~1.66%
教育ローン 年 2.975~3.475% 年3.475%
マイカーローン 年 4.475%

表からも分かるとおり、住宅ローンや教育ローンといった目的型ローンと比べて、フリーローンの金利は比較的高めに設定されています。

フリーローンを借りる前に、まずは資金の使い道を明確にし、目的に合ったローン商品がないかを確認した方がよいでしょう。

目的型ローンで対応できるのなら、そちらを選択した方が低金利で借り入れすることができます。

追加の借り入れにすぐには対応できない

フリーローンの借り入れは、初回(契約時)に一括で借り入れる仕組みになっています。

追加で借り入れしたい場合には、新たに申し込みをして、審査を受ける必要があります。

審査に時間がかかることも多く、資金が必要なタイミングに間に合わない恐れもあります。

必要な資金額が明確に定まっていない場合、フリーローンよりもカードローンの方が向いています。

カードローンなら借入限度額の範囲内であれば、追加でいつでも借り入れすることが可能です。

フリーローンを利用するときの注意点

フリーローンを利用する際には、次の点に注意しましょう。

フリーローンを利用するときの注意点
  • 住宅ローンを借りている場合は事前に相談
  • 毎月の返済額をしっかり考えておく
  • ボーナス返済も検討する

住宅ローンを利用している場合、同じ金融機関でフリーローンを借りると金利優遇を受けられる可能性があります

一方で、フリーローンを借りている状態で住宅ローンを組もうとすると、審査に通りにくくなるので注意してください。

また、フリーローンの借り入れが可能になった際には、毎月の返済額が家計の負担にならない額か検討する必要があります。

フリーローンを上手く活用するポイントは、無理なく返済できるような返済計画を立てること。

金融機関が用意しているシミュレーションサイトを使って、どのくらいまでの借り入れなら無理なく返済できるか事前に確認しておきましょう。

フリーローンは毎月一定額を返済していく仕組みですが、ボーナス返済も可能です。

ボーナス返済でまとまった金額が返済できれば、そのぶん元金の返済も進むことになり、最終的な利息負担を抑えられます。

低金利のおすすめのフリーローン5選

ここからは、低金利で利用できるおすすめのフリーローンを5つ紹介します。

それぞれのローン商品の特徴も紹介するので、参考にしてみてください。

横浜銀行フリーローン

横浜銀行のフリーローンは、最大融資額が1000万円と高額に設定されている点が魅力です。

横浜銀行の普通預金口座がなくても申し込むことができますが、契約までに口座を開設しておく必要があります。

口座の開設はアプリで簡単に行えるので、フリーローンの申込時に一緒に口座開設の手続きも済ませておきましょう。

申し込み条件に「横浜銀行の営業エリアに居住もしくは勤務している人」とあるように、地域密着型のサービスを提供している点も特徴です。

借り入れ限度額 10~1000万円
金利 年1.9%~14.6%
利用条件 以下の条件をすべて満たす人
・契約時の年齢が満20歳以上、69歳以下・安定した収入がある。もしくはその配偶者(パート・アルバイトも利用可。学生は利用不可。収入には年金収入も含む)
・横浜銀行の営業エリアに居住もしくは勤務している
・保証会社(SMBCコンシューマーファイナンス株式会)の保証が受けられる
返済方法 口座からの引き落とし

ろうきんフリーローン

ろうきんフリーローンには、団体会員または生協会員を限定に、要件を満たす場合に金利を年0.2%引き下げる「ずっとサポート引下げ」があります。

最大融資額は500万円と低めですが、労働金庫に出資している団体会員や、全国各地の労働金庫の事業エリア内に居住している給与所得者におすすめのフリーローンです。

また、満18歳から申し込める点も特徴です。

借り入れ限度額 1~500万円
金利 変動金利・固定金利の選択。年5.825~7.500%
利用条件 以下の条件を満たす人・申込時年齢が満18歳以上、最終返済時年齢満76歳未満
・同一勤務先に1年以上勤務している
・安定継続した収入があり、前年の年収が150万円以上
・所定の保証協会の保証が受けられる
返済方法 口座からの引き落とし

みずほ銀行多目的ローン

最大融資額は300万円と低めですが、現在みずほ銀行で証書貸付ローンを利用している人や、過去に利用したことがある人に対しては、年0.1%の金利引き下げが行われます。

みずほ銀行の住宅ローンを利用中、もしくは完済した人だけが申し込める無担保多目的ローンでは、低金利で最大1000万円まで借りることができます。

借り入れ限度額 10~300万円
金利 年5.875%(変動金利)年6.800%(固定金利)
利用条件 以下の条件をすべて満たす人・借入時の年齢が満18歳以上、満66歳未満で、最終返済時年齢が満71歳未満
・勤続年数(自営は営業年数)が2年以上
・前年度年収(個人事業主は申告所得)が200万円以上で、安定かつ継続した収入が見込める
・保証会社の保証を受けられる
返済方法 口座からの引き落とし

三井住友銀行フリーローン

資金使途がSMBC Green プロジェクト関連の場合や、住宅ローンと合わせて利用する場合に年3%の金利優遇が受けられます。

SMBC Green プロジェクトとは、環境負荷の削減を目指す取り組みで、省エネ性能機器の購入や設置のために借入金を利用する場合は、金利優遇の適用対象になります。

借り入れ限度額 10~300万円
金利 年5.975%
利用条件 以下の条件をすべて満たす人
・申込時年齢が満20歳以上、満65歳以下
・前年度年収(個人事業主は申告所得)が200万円以上で、現在安定収入がある
・契約時に三井住友銀行ローン契約機に来店できる
・日本国内在住である
・SMBCコンシューマーサービス株式会社の保証が受けられる
返済方法 口座からの引き落とし

JAバンクネットローン

JAバンクネットローンは、マイカーローンなどの目的型ローン以外にフリーローンやカードローンも提供しています。

地域によって利用できるところとできないところがあり、利用できる場合も条件が異なるので注意してください。

ネットから24時間365日、仮申し込みができます。

以下の表では、JAバンク千葉が提供しているフリーローンの内容を紹介します。

借り入れ限度額 10~500万円
金利 各JAによって異なる
利用条件 以下の条件をすべて満たす人
・各JAが管轄している地域に居住もしくは勤務している
・借入時の年齢が満20歳以上、75歳未満かつ最終返済時の年齢が満80歳未満
・継続安定した収入がある
・そのほか、JAが定める条件を満たしている
返済方法 口座からの引き落とし

まとめ

フリーローンは多くの金融機関で提供しており、カードローンよりも低金利で利用できるというメリットがあります。

ただし、借り入れ方法が契約時一括振り込みになることや、追加で借り入れする際には新たに審査が必要になるというデメリットもあります。

フリーローンとカードローンのどちらが自分に向いているか、今後の支出予定なども考慮しながら選ぶことが大切です。

金融機関によっては、条件を満たすことで金利優遇が受けられるプランが用意されています。

条件を満たすかどうかも確認しておきましょう。

借り入れの際には必ずシミュレーションを行い、複数の金融機関で比較することはもちろん、無理なく返済できる借入額にしましょう。

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