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教育ローンの賢い借り方を解説!借りている割合や平均借入額はいくら?

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

教育資金を用意する方法の1つに「教育ローン」があります。「教育ローンってどんなもの?」「教育ローンを借りてる人はどのくらい?」など、利用にあたって疑問を持つ人もいるでしょう。

教育ローンは、賢く選ぶことで負担をできる限り抑えることができます。

この記事では、教育ローンの賢い借り方について詳しく解説します。

この記事でわかること
  • 教育ローンの平均借入額
  • 教育ローンの選び方
  • 国の教育ローンと民間の教育ローンの違い
(※)この記事は2023年12月時点の情報をもとに作成しています

教育ローンをみんな借りている?

教育資金の準備方法として、教育ローンを検討している人はどのくらいいるのでしょうか。

ソニー生命「子どもの教育資金に関する調査2023」によると、高校生以下の子どもまたは予備校生・浪人生の親のうち、教育ローンを「利用したいと思う」と答えたのは約3割でした。同調査で、子どもを大学等へ進学させるための教育資金の準備方法について尋ねたところ、教育ローンを実際に利用した人は7.8%と少数派でした。

教育ローンの借入金額の平均

教育ローンを借りた人はいくらくらい借りているのか、借入金額の平均も見てみましょう。

東京私大教連「私立大学新入生の家計負担調査(2022年度)」によると、私立大学に入学して学費などを借りた家庭の平均借入額は196万8000円でした。

詳しく見てみると、自宅から通学する家庭より、一人暮らしや寮生活など自宅外通学をする家庭の方が、平均借入額が20万円以上高いという結果になっています。

教育ローンはいくら借りればいい?

教育ローンは「借金」なので、なるべく借りたくない、できるだけ借入額を少なくしたいと考える人もいるでしょう。いくら借りる必要があるのか、目安を知っておきましょう。

私立の小中学校へ進学しない場合は、子どもが18歳になる頃が最もお金のかかる時期になることが多いでしょう。特にまとまった金額が必要になるのが、大学に進学するタイミングです。

受験から入学までの費用の平均は、下表の通りです。

費目 自宅外通学 自宅通学
受験費用 26万5300円 25万5200円
家賃 6万7300円
敷金・礼金 24万6700円
生活用品費 31万9000円
初年度納付金 135万7080円 135万7080円
合計 225万5380円 161万2280円
出典:東京私大教連「私立大学新入生の家計負担調査(2022年度)

また、大学生の学費と生活費の年間平均は、以下の通りです。

  1年間の学費 1年間の生活費 年間合計
国立 59万2000円 83万9800円 143万1800円
公立 60万5000円 76万7900円 137万2900円
私立 131万700円 61万7900円 192万8600円
出典:日本学生支援機構「令和4年度学生生活調査

上記の調査では、全体の年間平均は181万3000円でした。4年制の大学なら、4年間にわたって学費などがかかることになります。ただ、全額を一括で納付するわけではないため、これらの金額と「借入が必要な金額」とは異なります。

目安として、大学入学時までに300万~500万円ほど用意しておきたいところです。借りるべき金額は、いくら貯蓄があるのか、奨学金を利用するのか、いつ払いこむ必要があるのかなどによって変わってきます。家計の状況と支払いのタイミングを見ながら、足りないと思ったら対策を取るようにしましょう。

教育ローンの賢い借り方とは

教育ローンを賢く借りるためには、できるだけ低い金利で借入することが重要です。

金利が高ければ高いほど、毎月の返済額が高額になり、返済が大変になります。

100万円を借りて10年で返済する場合について、三井住友銀行「返済額試算シミュレーション」でシミュレーションしてみます。

金利(年率) 3% 5%
毎月の返済額 9,656円 1万606円
返済総額 115万8655円 127万2701円

返済総額は年3%の方が11万4046円安くなります。

教育ローンの金利比較表

教育ローンには、国が提供しているものと、銀行など民間金融機関が提供しているものがあります。教育ローンによって借りられる金額や金利が異なるため、よく比較して検討しましょう。

以下は、主な教育ローンの比較表です。

種別 金融機関名 金利 金利タイプ 借入額 借入可能期間
日本政策金融公庫
教育一般貸付(国の教育ローン)
原則2.25% 固定 450万円
(原則350万円)
最長18年
都市銀行 三井住友銀行
教育ローン(無担保型)
2.975~3.475% 変動 300万円 最長10年
三菱UFJ銀行
ネットDE教育ローン
3.975% 変動 500万円 最長10年
みずほ銀行
みずほ銀行教育ローン
3.475~4.7% 変動・固定
(選択可)
300万円 最長10年
りそな銀行
りそな教育ローン
2.475~4.475% 変動 2000万円
(原則500万円)
最長20年
(原則10年以内)
地方銀行 横浜銀行(カードローン型) 1.7~2.9% 変動 1000万円 最長8年
横浜銀行 教育ローン 0.9~2.9% 変動 1000万円 最長10年
千葉銀行
スーパー教育ローン
2.2~2.6% 変動 1000万円 最長16年6ヵ月
常陽銀行
常陽教育ローン学援生活(都度タイプ)
2.2~3.975% 変動 1000万円 最長19年8ヵ月
関西みらい銀行
関西みらい教育ローン(証書貸付タイプ)
1.8~2.2% 変動 2000万円
(原則500万円)
最長20年
(原則14年以内)
ネット銀行 楽天銀行
教育ローン・学費ローン
3.237~3.9% 変動・固定
(選択可)
1000万円
(原則500万円)
最長14年
イオン銀行 教育ローン 2.8~3.8% 変動 500万円 最長15年
住信SBIネット銀行 1.775~3.975% 変動 1000万円 最長15年
JAバンク JA教育ローン エリアにより異なる エリアにより異なる エリアにより異なる エリアにより異なる
信用金庫 朝日信用金庫 朝日教育ローン 1.6~2.4% 変動 1000万円 最長16年
ろうきん 中央労働金庫(カード型) 2.9~3.18% 変動 1000万円 最長7年
中央労働金庫(証書貸付型) 0.9~3.9% 変動・固定
(選択可)
2000万円 最長15年

民間の教育ローンの選び方

民間の教育ローンの内容は、金融機関によって異なります。なるべく負担の少ない形で借りるためには、自分に合ったローンを選ぶことが大切です。

金利で選ぶなら地方銀行がおすすめ

金利の低さで選ぶなら、地方銀行がおすすめです。地方銀行は個人への融資に力を入れていることも多く、比較的金利が低い傾向にあります。

地方銀行の教育ローンの金利相場は、以下の通りです。

地方銀行名 金利 金利体系 借入限度額 借入可能期間
横浜銀行
(カードローン型)
1.7~2.9% 変動 1000万円 最長8年
横浜銀行
(一括借入型)
0.9~2.9% 変動 1000万円 最長10年
常陽銀行
(都度タイプ)
2.2~3.975% 変動 1000万円 最長19年8ヵ月
常陽銀行
(一括借入タイプ)
2.2~3.975% 変動 3000万円 最長12年
千葉銀行
(スーパー教育ローン)
2.2~2.6% 変動 1000万円 最長16年6ヵ月
群馬銀行 2.6~3.3% 変動 3000万円 最長16年6ヵ月
静岡銀行
(カードタイプ)
2.2~5.7% 変動 1000万円 最長7年
広島銀行
(都度借入タイプ)
3.3~3.8% 変動 1000万円 最長7年
肥後銀行
(カードローンタイプ)
1.9~2.3% 変動 1000万円 最長7年

地方銀行の場合、その銀行の営業エリアに住んでいる人しかローンを利用できません。申し込み条件は各社のWebサイトに掲載されているので、確認してから申し込むようにしましょう。

ネット銀行なら合格校と提携するローンもある

ネット銀行はすべての手続きがオンライン上で済むため、来店不要で手軽に申し込める点がメリットです。

また、特定の大学と提携した特別な教育ローンを用意しているところもあります。たとえば楽天銀行のWebサイトでは、50音順の一覧から提携大学を検索できます。大学と提携しているローンは、通常(非提携)より低金利で利用できることが多くお得です。

ネット銀行名 金利 金利体系 借入限度額 借入可能期間 大学との提携
楽天銀行 3.237~3.9% 変動・固定(選択可) 1000万円(原則500万円) 最長14年 ○ 
イオン銀行 2.8~3.8% 変動 500万円 最長15年 ×
住信SBIネット銀行 1.775~3.975% 変動 1000万円 最長15年 ×

地元の信用金庫は借りやすい

信用金庫も、地方銀行同様、比較的金利が低い傾向があります。いま住んでいる地域に信用金庫があるなら、教育ローンを提供しているか要チェックです。

信用金庫名 金利 金利体系 借入限度額 借入可能期間
東京信用金庫 1.48~2.98% 固定 1000万円 最長16年
大阪シティ信用金庫 1.58~2.68% 変動 1000万円 最長16年
京都信用金庫(一括借入タイプ) 1.8~2.8% 変動 1000万円 最長17年
朝日信用金庫 1.6~2.4% 変動 1000万円 最長16年
神戸信用金庫 2.875~3.375% 変動 1000万円(原則500万円) 最長13年

信用金庫は、営業エリア内に住んでいる人(もしくは営業エリア内で働いている人)しか申し込めないという制限があります。あらかじめ申込条件をよく確認するようにしましょう。

ろうきんは団体会員であればおすすめ

ろうきんとは「労働金庫」のことで、金融機関の一種です。もともと労働組合や生協のメンバーが支え合うための組織として誕生したため、団体の構成員であるかどうか、またはその家族であるか、それ以外かによって金利などの条件が違います。

ろうきんを最も有利に利用できるのは、ろうきんに出資している労働組合などの構成員です。自分や家族が構成員の場合は、積極的に利用を検討してみましょう。

なお、ろうきんは「北海道ろうきん」「近畿ろうきん」などエリアごとに運営しています。エリアによって貸付条件が異なるので注意しましょう。

下表は、関東1都7県を管轄する「中央ろうきん」の教育ローンの詳細です。

信用金庫名 金利体系 借入者の属性 金利 借入限度額 借入可能期間
中央ろうきん教育ローン
(カード型)
変動 団体会員の構成員 2.9% 1000万円 最長7年
生協会員の組合員同一生計の家族 3.18% 1000万円 最長7年
中央ろうきん教育ローン
(証書貸付型)
変動 団体会員の構成員 2.2% 2000万円 最長15年
生協会員の組合員同一生計の家族 2.4% 2000万円 最長15年
それ以外の一般勤労者 2000万円 最長15年
固定(10年以内) 団体会員の構成員 原則2.4% 2000万円 最長15年
生協会員の組合員同一生計の家族 原則2.6% 2000万円 最長15年
それ以外の一般勤労者 原則3.4% 2000万円 最長15年
固定(10年超) 団体会員の構成員 原則2.9% 2000万円 最長15年
生協会員の組合員同一生計の家族 原則3.1% 2000万円 最長15年
それ以外の一般勤労者 原則3.9% 2000万円 最長15年

JAは地域によって金利が異なる

JAは、JAバンクとして教育ローンの提供も行っています。

JAバンクは地域ごとに運営されており、ローンの金利などが異なります。JAバンクのWebサイトでは、郵便番号を入力するだけで管轄のJAや金利の目安を調べられるので、事前に確認しておきましょう。下表はその一例です。

JA名 金利 金利体系 借入限度額 借入可能期間
JA東京中央 1.8~3.375% 変動・固定
(選択可)
1000万円 最長15年
JA東京スマイル 2.0~3.5% 変動・固定
(選択可)
1000万円 最長15年
JA横浜 1.8~4.3% 固定 1000万円 最長15年
JA大阪市 1.0~3.0%
(別途0.32~1.5%の保証料が必要)
固定 1000万円 最長15年
JAバンク兵庫 0.95~1.55%(保証料別) 変動 500万円 最長15年
(※)いずれも「一括借入タイプ(証書貸付型)」の例

JAでは、申し込み時に直接窓口に出向いて手続きするのが一般的です。オンラインと比べて手間がかかるものの、担当者と直接話をしたり相談したりしながら進められるので、安心感を得られる点がメリットです。

民間の教育ローンで借入する際は複数社を比較しよう

民間の教育ローンにはさまざまな種類があり、金融機関によって金利などの条件が異なります。そのため、自分に合った教育ローンを利用するには、複数社を比較して選ぶことが重要です。

各社の教育ローンを比較する際は、「クラウドローン」が便利です。

クラウドローンは、年収などの情報を一度登録するだけで複数の銀行からプランの提案を受けることができます。自分でいくつものWebサイトを検索して情報を集める手間と時間が省けるうえ、匿名で利用できるのも嬉しいポイントです。

国と民間教育ローンの違いは?

教育ローンには、国のものと民間のものがあります。国の教育ローン(教育一般貸付)は、日本政策金融公庫が提供する公的な融資制度です。対して、民間の教育ローンは、銀行などの金融機関が提供しています。

両者の違いは、下表の通りです。

  国の教育ローン 民間の教育ローン
借入限度額 原則350万円(上限450万円) 1000万円程度が多い
金利 原則2.25% 2.0~4.0%程度
金利体系 固定金利 変動金利が多い
返済期間 最長18年 最長10~20年程度
融資までのスピード 20日~数ヵ月 当日~数週間程度
主な特徴 年収上限あり 金融機関により差がある

両者は明確な優劣があるわけではなく、どちらが向いているかは人によって異なります。

国の教育ローンのメリット

国の教育ローンの主なメリットは、以下の通りです。

  • 民間と比較すると低金利
  • 年収が低くても利用できる

民間と比較すると低金利

国の教育ローンは、民間の教育ローンと違って営利目的ではないため、比較的金利が低い傾向にあります。

ひとり親世帯や低所得世帯の場合は、さらに金利が低くなる優遇制度もあります。固定金利のため、返済中に返済額が上昇する可能性がない点もメリットです。

年収が低くても利用できる

国の教育ローンでは、年収の上限はあっても下限は定められていません。世帯年収200万円以下の人のための優遇制度もあるため、年収が低くても利用できる可能性が高いです。

民間の教育ローンでは、年収が低い人は「返済できない可能性が高い」とみなされ、借入できないことがあります。国の教育ローンなら、民間の審査に落ちてしまった人でもお金を借りられるかもしれません。

国の教育ローンのデメリット

続いて、国の教育ローンのデメリットも知っておきましょう。

  • 世帯年収の上限が決まっている
  • 連帯保証人が必要

世帯年収の上限が決まっている

国の教育ローンは、民間の教育ローンと違い、年収が高い人は利用できないという制限があります。年収の上限は、以下の通りで、扶養している子どもの数によって変わります。

扶養している子どもの数 世帯年収(所得)の上限額
1人 790万円(600万円)
2人 890万円(690万円)
3人 990万円(790万円)
4人 1090万円(890万円)
5人 1190万円(990万円)
出典:日本政策金融公庫「教育一般貸付(国の教育ローン)

「世帯年収」が基準なので、例えば共働きの家庭なら「世帯主の収入+配偶者の収入」の合計額で判断されます。勤続年数3年未満、子どもが自宅外通学など、上限が緩和される条件もあります。

連帯保証人が必要

国の教育ローンの場合、原則として「連帯保証人」が必要になります。連帯保証人とは、お金を借りている本人が返済できなくなったときに代わりに返済する人です。

連帯保証人として指定できるのは「連帯保証人の債務などを理解している人」かつ「進学者・在学者の4親等以内の親族」で、「原則として別居・別生計の人」とされています。

連帯保証人がいない場合は、教育資金融資保証基金による保証が必要になります。基金による保証を利用すると、金利とは別に「保証料」の支払いが発生します。なお、民間の教育ローンでは連帯保証人は原則不要です。

民間の教育ローンのメリット

民間の教育ローンのメリットは、以下の通りです。

  • 高額な借入にも対応している
  • 融資スピードが早い
  • 一括借入やカードローン型など種類が多い
  • 使用用途の範囲が広い

高額な借入にも対応している

民間の教育ローンは、高額な借入にも対応していることが多いです。国の教育ローンでは、借りられる金額の上限は子ども1人につき350万円(条件を満たせば450万円)までと定められています。

一方、民間の教育ローンは最大1000万円まで借りられるという金融機関も一般的です。学費の高い私立や医学部への進学、海外留学などで多額の資金が必要なときにも役に立つでしょう。ただし、誰でも上限まで借りられるわけではなく、所定の審査があります。

融資スピードが早い

民間の教育ローンは、申し込んでから実際にお金を借りられるまでのスピードが早い傾向にあります。

国の教育ローンは20日程度かかるのに対して、民間の場合は早ければ当日?数日程度で借りられる金融機関も存在します。お金が必要なタイミングが迫っていて時間がないときにも便利です。

一括借入やカードローン型など種類が多い

国の教育ローンは1種類だけですが、民間の教育ローンは多種多様です。借入のタイプも、一度にまとめて借りる「一括型(証書貸付型)」か、必要なときに必要なだけ借りる「カードローン型」の2種類から選択できることが多いです。

例えば、必要な金額が確定しているときは「一括型」、未定のときは「カードローン型」のように使い分けたり、併用したりすることも可能です。

使用用途の範囲が広い

民間の教育ローンは、国の教育ローンより使用用途(借りたお金の使い道)の範囲が広いのが一般的です。それぞれの使用用途の例は、以下の通りです。

国の教育ローン
  • 学校納付金
  • 受験費用
  • 在学のための住居費用
  • 教科書代
民間の教育ローン
  • 教育のための資金全般

国の教育ローンは学校関連の費用に限定される一方、民間の教育ローンは塾や予備校、習い事など学校以外の費用にも利用できます。用途によっては、民間の教育ローンでしか対応できない場合もあるでしょう。

民間の教育ローンのデメリット

民間の教育ローンのデメリットは、以下の通りです。

  • 国の教育ローンよりも金利が高い
  • 一定水準以上の収入が必要

国の教育ローンよりも金利が高い

前述の通り、民間の教育ローンは、国の教育ローンと比較して金利が高い傾向にあります。原則として保証人や連帯保証人が不要で、金融機関側が貸し倒れのリスクを負っていることも金利が高くなる原因の1つです。

中には低金利で借りられる金融機関もありますが、厳しい審査に通過する必要があります。多数ある民間の教育ローンの中でも、特にメガバンクは金利が高い傾向があるので注意しましょう。

一定水準以上の収入が必要

国の教育ローンとは逆に、民間の教育ローンは一定以上の収入がないと借りられません。借りる人の年収が低いと、申し込みはできても審査に通過できなかったりします。また、審査に通過できても希望額のうち一部しか借りられなかったり、高い金利が適用されたりします。

審査に通過できる年収の基準は金融機関ごとに異なり、詳細はどの金融機関も明らかにしていません。申し込んだあとの結果連絡が来るまでは、審査に通過できたかどうかも自分に適用される金利も借入可能額もわかりません。

教育ローンを検討する際によくある疑問点

最後に、教育ローンを検討している人が疑問に持ちやすい事項について回答します。

  • 教育ローンはいつ申し込めばいいですか?

    お金が必要になる時期の2~3ヵ月前に申し込むのがおすすめです。

    教育ローンは、基本的に1年中いつでも申し込みできます。しかし、申し込んだらすぐにお金が借りられるわけではなく、審査や手続きなどに1ヵ月程度かかることがあります。入学シーズンは申し込みが集中しやすく、さらに時間がかかることが予想されるため、余裕を持って早めに申し込んでおくと安心です。

  • 教育ローンの審査には何日かかりますか?

    申し込み先にもよりますが、10日ほどかかることが多いです。

    国の教育ローンでは「審査結果が出るまで10日前後」と案内されています。民間の教育ローンでも1~2週間かかると思っておきましょう。ただ、中には当日~数日で結果がわかる金融機関もあります。

  • 一括で融資されますか?

    一括での融資も可能です。

    教育ローンには、必要額を一括で借りられる「一括型(証書貸付型)」と、必要なときにその都度借りられる「カードローン型」があります。
    必要な金額が明確な場合は、一括型を選ぶとよいでしょう。一括型の方が金利は低い傾向にあります。一括型とカードローン型を併用することも可能です。

  • 奨学金と併用できますか?

    教育ローンと奨学金は併用可能です。

    教育ローンと奨学金は同時に利用することができます。
    両者の違いは、教育ローンを借りるのは親、奨学金を利用するのは子ども本人という点です。
    一般的に、金利が低いのは奨学金の方ですが、教育ローンには受験時や入学前に必要な資金の準備にも利用できるメリットがあります。それぞれの特徴を理解して使い分けるとよいでしょう。

まとめ

教育ローンを賢く借りたいなら、なるべく金利が低いローンを探して申し込むのがポイントです。

国の教育ローンは低金利な傾向がありますが、世帯年収の上限が決められているため利用できない人もいるでしょう。一方、民間の金融機関の教育ローンは金利が高めですが、借入額の上限が高かったり融資までのスピードが速かったりする傾向があります。

それぞれに特徴があるので、複数の教育ローンを比較したうえで希望に合ったものを選びましょう。

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