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車の維持費は年間いくらが相場?内訳や安くする方法

執筆者:マネーFix 編集部

【監修】株式会社RKコンサルティング河合 克浩

一般企業、外資系金融機関を経て、現在はファイナンシャルプランナー(FP)として年間150件超のお金の相談に対応。難しく感じる経済やお金の話をわかりやすく説明することに定評がある。夢を実現するため相談者に寄り添い、人生が豊かになるサポートを心がけている。

車を所有するには、維持費が必要です。「車を購入したいけど維持費がいくらかかるかわからない」「車の維持費が馬鹿らしいと感じている・・・」「維持費を安く抑える方法を知りたい」という人はいませんか?

車の年間維持費は、軽自動車と小型自動車が約25万円、普通自動車で約40万円といわれています。

ただし、これらの費用はあくまでも平均なので、車の種類や走行距離によって変わってきます。この記事では、車の維持費の相場や、費用を安く抑える方法を紹介します。

この記事でわかること
  • 車の維持費の相場
  • 維持費の車種別シミュレーション
  • 維持費を安くする方法
(※)この記事は2023年12月時点の情報をもとに作成しています

車の種類によって維持費は異なる

車のガソリン代や車検費用、税金などの維持費は、車の種類によって大きく異なります。

車は排気量や車体の大きさに応じて、軽自動車、小型自動車、普通自動車に分けられます。

車の種類 定義(排気量) 車種の例
軽自動車 660cc以下 アルト、タント
小型自動車 661cc~2000cc ヤリス、ノート
普通自動車 2001cc以上 エルグランド、ランドクルーザー

車の維持費は、排気量と車体サイズが大きくなるほど高くなる傾向があります。ただしハイブリッド車などのエコカーを選ぶと、排気量が小さい車より維持費を安く抑えられる可能性もあります。

車の維持費の内訳と相場

車を所有しているときにかかる代表的な費用は、以下の4つです。

  • 走行に必要な費用
  • メンテナンス費用
  • 保険料
  • 税金

走行に必要な費用

車を走行させるにはガソリン代が必要で、自宅に駐車スペースがなければ駐車場代も発生します。加えて、高速道路を頻繁に使う場合は、高速料金も維持費として計算しておきましょう。

ガソリン代と駐車場代の年間の費用相場は、以下の通りです。

  • ガソリン代 3万6000~7万2000円(150円/Lを想定)
  • 駐車場代 6万~12万円

ガソリン代や駐車場代は地域によって費用相場が異なるため、居住地の相場を確認しておくことが大切です。

高速料金は、車の種類と距離に応じて変動するので、よく利用する高速道路を管轄している会社のホームページで確認するようにしましょう。

メンテナンス費用

車を長く安全に使い続けるためには、車検や修理、消耗品の交換といったメンテナンスが欠かせません。

車検費用には、法律で金額が決められている「法定費用」と、車検を実施する店舗ごとに料金設定が異なる「基本料」があります。それぞれの費用相場は、以下の通りです。

  • 法定費用:1万7000~6万9000円
  • 基本料:2万~7万円

基本料はディーラーやガソリンスタンド、車検専門ショップによって費用が異なります。

車を使っていると、エンジンオイルやタイヤの交換などのメンテナンスが車検以外のタイミングで発生することがあります。これらのメンテナンス費用は、車の種類や走行距離によって異なります。

車検の費用にについては、こちらの記事車検費用の平均相場はいくら?費用の内訳や安くする方法で詳しく解説しています。

保険料

車の保険には、すべての車の所有者が強制的に加入する「自賠責保険」と、より手厚い補償を受けるために加入する「任意保険」があります。

これらの保険の加入時にかかる年間保険料の相場は、以下の通りです。

  • 自賠責保険料:6,000~1万8000円
  • 任意保険料:4万5000~7万5000円

自賠責保険料は、車の種類や地域ごとに保険料が定められています。一方、任意保険の保険料は、補償内容によって異なります。

税金

車を所有する際は、「自動車税・軽自動車税」と「自動車重量税」を納付しなければなりません。

自動車税・軽自動車税は、4月1日時点で車の名義人として登録されている人が負担します。自動車重量税は、新車登録や車検をする際に納めるのが一般的です。それぞれの費用相場は、以下の通りです。

  • 自動車税・軽自動車税:1万800~11万円
  • 自動車重量税:1,800~4万9200円

これらの税金は、車の重量や排気量によって金額が変わります。

また、車の購入時には、燃費性能に応じて課税される「自動車税環境性能割」と、購入金額から算出する「消費税」を納めることになります。

車の維持費の車種別シミュレーション

ここでは、車を維持する際にかかる年間コストを車種別にシミュレーションしていきます。

主な車種 アルト ヤリス エルグランド
車のタイプ 軽自動車 小型自動車 普通自動車
ガゾリン代(※) 3万円 2万1000円 8万6000円
駐車場代 12万円 12万円 12万円
高速代 実費 実費 実費
自動車税・軽自動車税 1万800円 3万500円 5万7000円
任意保険 5万円 5万6000円 7万3000円
車検法定費用 9,670円 9,725円 3万225円
車検点検費用 2万円 2万5000円 3万5000円
修理費用 実費 実費 実費
年間費用目安 24万470円 26万2225円 40万1225円
月々の費用目安 約2万39円 約2万1852円 約3万3435円
(※)ガソリン代は150円/L、年間走行距離5,000kmを想定

このシミュレーション結果から、車を維持するためには1年間に20万~40万円、月平均にすると2万~3.5万円程度のコストがかかることがわかります。

車の維持費は、車種や年式、走行距離によって大きく異なります。詳細な維持費を計算したい人は、自身の状況にあわせたシミュレーションをしてみましょう。

スズキアルトの維持費や新車購入から初回車検までにかかる総額は、こちらの記事で詳しく解説されています。合わせてご確認ください。

車の維持費を安く抑えるためのポイント

車の維持費を抑えるためには、以下のような工夫を取り入れることが大切です。

  • 軽自動車やエコカーを購入する
  • メンテナンスや車検は業者をしっかり比較する
  • 古い車は買い替えを検討する
  • 燃費の良い車を選ぶ
  • 任意保険を見直す

軽自動車やエコカーを購入する

軽自動車やエコカーを購入すると、ガソリン代や税金、車検費用などの維持費を安く抑えられます。

また、車体サイズが小さい軽自動車を対象としている駐車場で契約ができれば、普通車より駐車場代を抑えることもできるでしょう。

メンテナンスや車検は業者をしっかり比較する

メンテナンスや車検にかかる費用は、依頼する業者によって大きく異なります。これらの点検をする業者には、ディーラーやガソリンスタンド、車検専門ショップなどがあるので、どの業者に依頼すれば費用を安く抑えられるかを比べてみましょう。

メンテナンスや点検費用を安くしている業者の中には、点検項目を省いたり、割高な追加費用を請求したりする悪徳業者もいるので注意が必要です。

古い車は買い替えを検討する

年式が古い車は、税金やメンテナンス費用が高くなるので、早く買い替えるのがおすすめです。

新規登録から13年を超えた車は、自動車税と自動車重量税が高くなります。また、年式が古い車の消耗品やパーツは、市場に出回っていない可能性があるため、メンテナンス費用が割高になることも考えられるでしょう。車の不具合や故障が発生すると、想定以上の出費になることがあるので注意が必要です。

手頃な価格で中古車を購入できたとしても、維持費が多くかかることで、新車を購入した方がトータルコストを安く抑えられるケースもあります。年式が古い車を所有するときは、維持費がどれだけかかるのかをシミュレーションしておきましょう。

燃費の良い車を選ぶ

車の維持費を抑えるためには、燃費の良い車を選ぶことが大切です。

車のカタログに「JC08モード」と「WLTCモード」が併記されている場合は、より実燃費に近い「WLTCモード」を参考にするのがおすすめです。WLTCモードでは、市街地や郊外、高速道路での走行を想定した燃費が記載されています。

燃費の良い車は、燃費性能に応じて自動車重量税が減免される「エコカー減税」の対象となる可能性があります。エコカー減税の適用が受けられれば、車の維持費を安く抑えられるので、購入前に確認しましょう。

任意保険を見直す

任意保険の保険料は、自身の状況に応じた補償内容に見直すことで安く抑えられる可能性があります。

任意保険には、原動機付自転車での事故に備える「ファミリーバイク特約」や、飼い犬や自転車などによる事故を補償する「個人賠償特約」など、さまざまな特約があります。これらの特約は万が一の事故に備えられますが、原動機付自転車を処分したり、別の自転車保険に加入していたりすると余計な保険料を支払うことになるので、定期的に見直すことが大切です。

任意保険には、店舗で契約する「代理店型」と、インターネットや電話で契約する「ダイレクト型」の2種類があります。ダイレクト型の方が保険料は安く設定される傾向があります。車の維持費を抑えたい人はダイレクト型の自動車保険を選びましょう。

車の維持費や節約のコツについては、こちらのメディアの記事でも解説されています。あわせてご確認ください。
参考:カーデイズマガジン

まとめ

車の維持費を安く抑えるためには、燃費の良い車を選んだり、任意保険を見直したりすることが大切です。年式の古い車や燃費の悪い車に乗っている人は、税金とガソリン代の負担が増えないように、車の買い替えも検討するのも手段の1つです。

車を選ぶ際は購入価格だけでなく、どれほどの維持費がかかるのかをシミュレーションしたうえで購入するようにしましょう。

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