電気代の値上げにより、生活費の圧迫を実感して節電を実施している人もいるのではないでしょうか。
株式会社クオーレの調査によると、「電気代を節約するために工夫していることがある」と回答した人が8割にのぼりました。
具体的には「コンセントを抜いて待機電力をカット」「エアコンの設定温度を上げる」などの対策が取られているようです。
これらの節電方法を実施することで、実際にどれくらい電気代を抑えられるのでしょうか。
この記事では、世間で広く実施されている節電方法が本当に効果的なのか解説します。
80%の人が節電を実施。「待機電力カット」「エアコンの設定温度を上げる」などは本当に効果的か


マネーFix 編集部
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80%の人が電気代を節約
株式会社クオーレが運営する買取専門店ウリエルが、300名を対象に「電気代の高騰による生活への影響や夏の電気代を抑える節約術についてのアンケート調査」を実施しました。
出典:株式会社クオーレ「電気代の高騰による生活への影響や夏の電気代を抑える節約術についてのアンケート調査」
電気代を節約するために工夫していることがあるかについては、80%の人が「ある」と回答しました。
電気代を節約するための具体例は下記の通りです。
- 待機電力を抑える(こまめにスイッチを切る/コンセントを抜く)
- エコ家電に買い換える
- エアコンの設定温度を上げる
- エアコンを極力使用しない
- 家族で1部屋に集まる
- テレビを見ないようにする
電気代を節約するために、さまざまな工夫が試みられているようですが、実際どれくらいの節電効果があるのでしょうか。
節電効果をシミュレーション
世間で広く認知されている節電方法が本当に効果的なのか確認してみましょう。
待機電力を抑える
資源エネルギー庁の「待機時消費電力調査(2012年度)」によると、家庭の消費電力量のうち5.1%(年228kWh)が待機電力による消費ということがわかっています。
東京電力の従量電灯Aの電力量料金は1kWhあたり約30円なので、待機電力を抑えることで年間約6,840円節約できることになります。
特に待機電力が多いのは、ガス温水器、テレビ、エアコン、HDDレコーダーなどです。
「主電源をオフにする」「コンセントから抜く」「節電タップを利用する」などの対策で、一定の節約効果が期待できるといえます。
エコ家電に買い換える
省エネ製品買替ナビゲーション「しんきゅうさん」で、最新のエアコンと10年前のエアコンの消費電力を比較しました。
日立 RAS-M36C(2013年モデル)
- 年間消費電力:1,472kWh
- 年間電気代:4万5630円
日立 RAS-X36N2(2022年モデル)
- 年間消費電力:933kWh
- 年間電気代:2万8920円
エコ家電に買い換えることで、年間1万6710円の節約効果が期待できます。
また、「しんきゅうさん」によると、ほかにもテレビや冷蔵庫、照明器具を10年前のものから最新の省エネ家電に買い替えることで以下の通り節電効果が得られるようです。
- テレビ:42%(40V型液晶テレビ)
- 冷蔵庫:46%(内容積401~450L)
- 照明器具:86%(一般電球をLED電気に交換)
省エネ家電の購入に補助金を出している自治体もあるので、確認してみましょう。
こちらの記事「省エネ家電の購入で補助金」も参考にしてください。
エアコンの設定温度を上げる
環境省が公開している「家庭でできる節電アクション」によると、冷房の設定温度を1℃上げるだけで、消費電力を約13%(約70W)節約できるようです。
例えば、1日12時間エアコンを利用している場合、設定温度を1℃上げると、1日あたり約25.2円節約できます(1kWhあたり約30円の場合)。
毎月約756円電気代を節約できることになります。
一般的にいわれている節電方法は、一定の効果があるようです。
なお、こちらの記事「電気代の手軽な節約方法を詳しく解説」では電化製品別の節約方法をより詳しく解説しています。
- 株式会社クオーレ「電気代の高騰による生活への影響や夏の電気代を抑える節約術についてのアンケート調査」 https://cuore-group.com/
- 買取専門店ウリエル https://www.uriel-cuore.co.jp/
- 環境省「省エネ製品買替ナビゲーションしんきゅうさん」