赤ちゃん物価指数が過去最高水準。粉ミルク・紙おむつ・乳児服等の高騰で家計を圧迫

執筆者:マネーFix 編集部

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商品値上げが続いていますが、なかでも、赤ちゃんを育てるために必要な商品の物価指数が、特に上昇していることがわかりました。

2023年5月の「赤ちゃん物価指数」が前年同月比で6.9%上昇し、2015年1月以来最高水準を記録しています。

この記事では、「赤ちゃん物価指数」や「子育て世帯の経済的負担を軽減する支援策」について解説します。

赤ちゃん物価指数とは

「赤ちゃん物価指数」とは、赤ちゃんを育てる世帯の負担を数値として表すために、浜銀総合研究所のエコノミスト遠藤裕基氏が独自に作成した物価指数です。

赤ちゃん物価指数は、赤ちゃんを育てるのに必要な以下の5つの商品から算出されています。

  • 粉ミルク
  • 乳児服
  • 紙おむつ
  • 人形
  • 玩具自動車

赤ちゃん物価指数の数値を見ることで、赤ちゃんを育てる世帯がどれだけ金銭的負担を抱えているのか、また過去と比べて負担がどのように推移しているのか把握できます。

総務省が発表した2023年5月の「消費者物価指数」は、前年同月比で3.2%上昇していました。

一方、2023年5月の赤ちゃん物価指数は前年同月比で6.9%上昇しています。

例えば、2022年5月は赤ちゃん用品の購入に月5万円かかっていた場合、同じものを購入するのに2023年5月では5万3450円かかるということになります。

子育て世帯の経済的負担を軽減する3つの支援策

ここでは、子育て世帯の経済的負担の軽減を目的としている支援策を3つ紹介します。

児童手当

中学卒業までの子どもを養育している人を対象とした給付金で、毎年2月、6月、10月の3回に分けて支給されます。

金額(月額)は以下の通りです。

  • 3歳未満:1万5000円
  • 3歳以上小学校終了前:1万円(第3子以降1万5000円)
  • 中学生:1万円

なお、児童手当は2024年10月から支給対象や金額が増額される予定です。

詳細は「2024年10月から児童手当が大幅増額」を参照してください。

出産育児一時金

出産育児一時金は、出産費用の負担軽減を目的とした給付金です。

2023年4月1日以降に出産した場合、子ども1人につき50万円が支給されます。

2023年3月以前は42万円でしたが、少子化対策の一環として増額されました。

出産・子育て応援交付金

出産・子育て応援交付金は、妊娠時と出産時にそれぞれ5万円ずつ合計10万円の給付が受けられます。

2023年1月以降に出産した人が対象で、現金もしくはクーポンで受け取ることができます。

受け取り方法は自治体によって異なるため、詳細は自治体のホームページ等を参照してください。

政府は、少子化対策として、今後さまざまな子育て世帯への経済的負担軽減策を実施していく方針です。

検討されている負担軽減策については、こちらの記事「こども未来戦略方針の詳細」を参照してください。

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