2023年4月以降も、全国旅行支援が継続する見通しです。
全国旅行支援は、旅行先での飲食代や宿泊費を、国や地方自治体が助成する制度で、観光業や地域の活性化に貢献しています。
2022年10月からスタートした全国旅行支援ですが、利用者の年代や属性に傾向はあるのでしょうか。
この記事では、全国旅行支援の利用者の傾向と、2024年4月以降も利用できる支援の概要を解説します。
全国旅行支援が2023年4月以降も延長。GWを除き7月初旬まで利用できる


【記事執筆】FP
川辺 拓也
3,000人を超える顧客からの相談実績をもとに、社会保障制度や家計に必要な金融知識を分かりやすく提供。2級ファイナンシャルプランニング技能士。金融全般から、お金に関する政策まで幅広く専門領域があり、複数の金融メディアに多数寄稿。
全国旅行支援の利用率
ニッセイ基礎研究所が2,582名を対象に実施した「全国旅行支援の利用状況」の調査によると、全国旅行支援を1回以上利用したことがある人は、21.1%(2022年12月下旬時点)でした。
性別による利用状況の違いを見ると、男性は70歳から74歳の利用率が29.4%と最も高く、女性は27.7%で60歳代が最も高くなりました。
一方、40代の利用率は男性と女性ともに、最も低い結果となりました。
また、収入による利用状況の違いを見ると、個人年収が「1000万円以上」(33.3%)が最も多く、「600〜800万未満」(31.8%)と続きました。
全国旅行支援は、比較的時間に余裕があり、経済的な不安のない層が積極的に利用しているようです。
4月以降も延長する全国旅行支援の概要
2023年4月以降の全国旅行支援は、現行制度と同じ枠組みで実施されます。
全国旅行支援の助成内容は、以下の通りです。
- 対象期間:各都道府県の予算がなくなるまで
- 割引率:20%
- 割引上限額:交通付旅行は5,000円、それ以外は3,000円
- 地域クーポン:平日は2.000円、休日は1,000円
4月以降も継続する全国旅行支援の一例です。
出典:各都道府県の全国旅行支援事業HPより作成
なお、ゴールデンウィーク中はいずれの自治体も割引対象外となっています。
自治体によって割引対象期間が異なるので、Webサイトで確認をしてください。
また、4月以降に割引を受けるには、各都道府県から予約開始日以降に販売される旅行プランを予約する必要があります。
すでに4月以降の旅行を予約している場合は、一度キャンセルしたうえで、新たに予約をする必要があります。
全国旅行支援は、各都道府県の予算がなくなり次第終了となります。
予定期間より早く終了する可能性もあるので、早めに予約をすることをおすすめします。
4月以降もお得に旅行がしたいなら、全国旅行支援を継続して受けられる都道府県を中心に探してみましょう。
- ニッセイ基礎研究所「全国旅行支援の利用状況」
- 観光庁「年明け以降の全国旅行支援の実施について」